忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
03 2026/04 1 2 3 45 6 7 8 9 10 1112 13 14 15 16 17 1819 20 21 22 23 24 2526 27 28 29 30 05

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 04/11/21:27

無題

「行くのかい」

「ああ」

「そうかい。いつか、地獄で会おう」

「そうだな、春水」

「そうだね、十四郎」



遥か昔。

まだ学生だった頃、親友となった。

変わる季節の中で、お互いを大切にした。

浮竹の肺の病は、ミミハギ様のお陰で時を止めただけにすぎず、完治はしなかった。

時には稽古で2対の木刀で、浮竹が血を吐いたのもかまわずにきりかかったりした。

結果は引き分け。

互いの関係は、親友であり戦友でありライバルでもあった。

ミミハギ様を宿したまま、浮竹は肺の病と闘いながら京楽と同じ隊長にまで上り詰めた。

海燕亡き後、副隊長をを望む46室に、副隊長はいらぬと啖呵を切った。

京楽にミミハギ様のことを教えて、信じてもらえた。



絆は、深い。

魂のレベルでいつしか結ばれ合っていた。




「君が逝く時、きっと僕は藍染の力を借りる」

「俺が逝く時、どんな方法を使っても、尸魂界をもちこたえらせろ」



思いは、一つ。


この尸魂界を守りたい。

世界を、生きる者を守りたい。




「浮竹隊長!!浮竹隊長がいなくなれば、13番隊はどうすればいいんですか!」

「すまないな、朽木。まぁ、なんとかしてくれ」

浮竹は、神掛をした。

五臓六腑が黒くなり、はるか高みにある霊王宮までミミハギ様の、霊王の右腕はやってくる。

葬られた霊王の代わりに、この世界を少しでも永らえさせるために。


「京楽・・・・・後は、頼んだ・・・・・・」

「浮竹・・・・後は、任せなよ」

思いは交差する。


尸魂界のために死なば本望。

浮竹十四郎は、そんな男だった。

そして、一番仲のいい親友は、それを嘆きつつも受け入れる、総隊長だった。


そこには、確かに愛に似たものがあった。

何百年と同じ時を過ごし、互いに惹かれあっていた。

浮竹は死を。

京楽は生を。


それぞれ、選びとる。


「十四郎、今までお疲れさま。もう、泣いていいんだよ」

ミミハギ様を失い、体から抜け出た霊魂は、京楽の元に向かった。

「春水。もう時間がない。俺は地獄に落ちる。今まで、ありがとう。たくさんの愛を、ありがとう」

親友として、戦友として。

愛をもらった。

たくさんのありがとうを、お前に。


「地獄には、いつか老いぼれになってから、来いよ」

「うん」

京楽は、一滴の涙を零した。

「泣くな。これは、俺が決めたことだ」

「そうだね。君は、いつも僕の先をいってしまう。ずるいよ」

「ふふ。またな、春水」

「うん、またね、十四郎。今までお疲れさま」


浮竹の魂魄は、尸魂界の霊子に還っていく。

京楽は、藍染を外に出そうとしていた。


「また、いつか。十四郎、会いに、いくよ」

愛しい者の命が尽きても、総隊長である責務から逃れることはできない。

ユーハバッハを倒すためなら、どんな汚い手段でも使う。


京楽は、藍染を連れて外にでる。


「ああ、君のお陰で世界はまだ在るんだね」

もうすぐ、その命は尽きるけれど。





「いつか、俺が死んで先に地獄にいったら、お前をいつか迎えにいく」

「うん。迎えにきて」


いつの日だったかの、戯れの誓いは、いつか遠い未来で叶うだろう。


たくさんのありがとうを、君に。

たくさんの愛を、君に。


今まで、ありがとう。

拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(12/20)
(11/11)
(11/11)
(11/09)
(11/02)
"ココはカウンター設置場所"