オメガバース京浮読み切り短編13
浮竹は、奴隷の歌姫だった。
性別は中性であいまいであったが、オメガだったので少女として扱われた。
誰かに買われるよりも、奴隷のまま歌姫として活躍させたほうが金になるので、浮竹を買う買わないの話はなかった。
「カナリア。もっといい声で歌っておくれ?」
「はい‥‥‥」
浮竹は、籠の中のカナリア。
珍しい有翼族で、背中には金色の翼をもっていた。
浮竹は、浮竹十四郎という名があったが、カナリアと呼ばれていた。とても綺麗な声で歌うから。
今回は、王宮に招かれて、その国の王や王族たちの前で歌った。
カナリアと呼ばれて、浮竹はなんの感情も見せず、ただ綺麗すぎる声で歌った。
「カナリア。君が気に入った。ボクのものにする」
「王太子殿下、困ります!カナリアは我が楽団のもの。お金うんぬんの話では!」
「星金貨2万枚を出そう」
「な、国家予算!?」
「それに、新しい歌姫も手配しよう。それでも文句ある?」
「いえ‥‥‥‥カナリア、お別れだ。王太子に尽くすように」
王太子の名は京楽春水。
アルファで、浮竹はオメガであるが中性なので、ヒートなどは今のところなかった。
浮竹は、ただ主が変わっただけなので、何もかんじていなかった。
「なんと呼べば?」
「ボクは京楽春水。春水って呼んで?」
「春水。俺はカナリア」
「本名、別にあるんでしょう?」
「浮竹十四郎」
「そう。ボクはアルファだけど、君はオメガだよね。でも、ボクは純粋に君の歌声が気に入ったから君を買った。それに婚約者がいるし」
「ああ。俺はオメガだができそこないなんだ。フェロモンも出ないし、ヒートもない。子もきっと産めない」
「それで構わないよ。君の歌声が気に入ったんだから。まぁ、とっても綺麗な外見をしているけどね」
浮竹は、中性的な衣服を着させられて、その日から何故か王太子の後宮に住まうこととなった。有翼族であり、金色の翼をもつ浮竹は目立った。
「俺がなんで後宮に」
「いやね、王宮に泊まるようにするつもりだったんだけど、元奴隷でオメガってことだから後宮にいれろって父の王に言われてね」
浮竹の部屋を、夜に京楽が訪問してきた。
「春水。俺は、歌は歌うが体は売らない。それだけは理解してくれ」
「うん。君はオメガだけどフェロモンでないしね。アルファのボクでも安心して傍にいられる」
浮竹と京楽は、その日京楽が浮竹の部屋に泊まったということで、浮竹は歌姫の寵姫ということにされた。
「京楽様、何か欲しいものはございませんか?」
「ああ、十四郎の‥‥‥カナリアの歌声が聞きたい」
「はい。では命じてきますね」
「あ、一応ボクの寵姫でしょ?ボクが行くよ」
「しかし‥‥‥‥」
「ボクの我儘だよ。いいでしょ」
「仕方ありませんね」
その女官は、京楽と一度だけ肉体関係をもってしまい、京楽の周囲の世話を任されていた。
オメガの女官で、位は低いが貴族であった。
子を成せば、夫人になれるので、女官の父親は京楽が手を出してしまったことを喜んだ。
このままいけば、夫人になる可能性は高い。
後宮には、数人の寵姫がいて、婚約者は別にいた。
京楽の婚約者は隣国の姫君だった。
だが、王族は複数の妻をもてた。正妃が婚約者だとしても、10人くらいは夫人を作れる。
「十四郎、迎えにきたよ。ボクの部屋で歌って?」
「春水」
浮竹は、後宮という狭い空間の暮らしには、奴隷だったせいで慣れているので、金色の翼を羽ばたかせて、京楽の近くに舞い降りた。
「空、飛べるんだ」
「有翼族だからな。希少だから、奴隷狩りにあって、俺は奴隷におちた。でも、お前が買ってくれて奴隷から解放された。ありがとう、春水」
京楽は、浮竹の笑顔に心がぽかぽかする感情を抱いた。
「さぁ、王宮に行こう。ボクの傍で歌ってね?」
「ああ」
浮竹は、京楽の求められるままに綺麗な歌声で歌う。
そんな日々が数週間続いて、京楽は浮竹に骨抜きにされているという噂までたってしまった。
「後宮の暮らしには、慣れたかい?」
「それが‥‥ここ数日お前に求められていると、嫌がらせを受けている」
「何番目の寵姫か分かる?」
「3番目」
「あの子か。顔は綺麗だけど、嫉妬しやすいんだよね。分かったよ、後宮から追放する」
「え」
浮竹が、顔をあげる。
「追放は、やりすぎじゃないか」
「ボクの十四郎に嫌がらせするなら、追放しても当たり前でしょ」
「そ、そうか‥‥‥」
浮竹は、赤くなっていた。
京楽の優しさに触れて、歌い続けている間に、淡い恋心を抱いてしまっていた。
「お、俺は!」
「ん?」
「お前のことが、好きだ」
「ボクも君が好きだよ」
「多分、好きの意味がちが‥‥‥」
京楽に口づけられて、浮竹は京楽を突き飛ばしていた。
「あ、これは」
「ふふ、歌姫の寵姫。ボクの夫人になる気はある?」
「な、俺は女じゃないんだぞ!」
「でも、中性でオメガでしょ?夫人にはなれる」
「そ、それにお前には正妃となるべき女性が」
浮竹は、涙を滲ませながら、京楽に抱きしめられていた。
「婚約は破棄した」
「え」
「ボクは、君を正妃にしたい」
「お、おやすみ!」
浮竹は、逃げるように後宮の自分の部屋に戻った。
どくんどくんと、心臓が高鳴って、浮竹は豪華なベッドの上で枕を抱え込んでごろごろしていた。顔が真っ赤だった。
「明日から、どんな顔してあいつと会おう‥‥‥」
浮竹は、一人で歌を歌いながら、いつの間にか眠りについていた。
「十四郎、起きて?」
「んー、もう少し‥‥‥‥」
「十四郎?襲っちゃうよ?」
「へあ!?」
浮竹が起きると、王太子である京楽が浮竹を起こしにきていた。
「女官は!」
「君の寝顔を見たくて、ボクが起こしにきた」
「はう」
浮竹は赤くなる。
「朝食一緒にとろう?」
「あ、ああ‥‥‥」
浮竹と京楽は、一緒に王宮で朝食をとり、帝王学を学ぶ京楽の近くにいて、休憩時間に歌を歌って癒してあげた。
「十四郎の声はいつ聞いても綺麗だね。今日は一緒に寝よう」
「へあ!?」
「ふふ、何もしないよ?ただ、一緒に寝るだけ」
「う、うん‥‥‥‥‥」
その日、本当に浮竹は京楽と一緒のベッドで眠りについた。
何かされるかもと覚悟していた浮竹だったが、京楽が何もしてこないので安心して眠りについた。
「起きて、十四郎」
「ん‥‥‥春水?」
「君、オメガとして覚醒したみたいだ。フェロモンがすごい。抑制剤飲んで」
「え、あ、オメガとして覚醒!?なんで‥‥‥」
浮竹は、体が熱くなるのを感じていた。
「抑制剤と、念のために首輪つけるね?誰かに番にされると困るから」
「あ、ああ‥‥‥」
浮竹がオメガとして覚醒し、フェロモンを抑制剤でなんとかさせても、京楽は浮竹を手放さなかった。
京楽の傍で歌い続ける歌姫だった。
ある日、ヒートを起こした浮竹に、京楽は。
「一緒に寝よう?君を抱きたい」
「俺はオメガとして覚醒してしまった。ヒートもきてる」
「じゃあ、ボクが番にしていい?」
「俺でいいのか?」
「君をオメガとして覚醒させてしまったのは、多分アルファのボクが君の傍にずっといたからだ。君のこと、本気で好きだし大事にするから、ボクの番になって?」
「ああ」
浮竹は、京楽に全てを委ねた。
「怖い?」
「うん」
「なるべく優しくするからね?」
浮竹は中性だ。男でも女でもない。
そういう場所に使うべきではない、蕾だけがあった。
「ここ、使うよ?」
「んっ」
蕾を撫でられて、浮竹の体が強張る。
「濡れてるね」
「ひあ!」
指をいれられて、浮竹はいい場所をかすめられて、声をあげていた。
「後ろで感じられるんだね。じゃあ、問題ないかな」
「あ、俺は」
「ん?」
「その、誰かに抱かれたことないから」
「うん」
「その、変なになったらすまん」
「ふふ。乱れていいんだよ?ボクしか見てないから。番になろう」
「分かった‥‥‥」
蕾を丹念に解されて、浮竹は涙を快感で滲ませていた。
「十四郎、かわいい。いくよ?」
「ん‥‥‥‥‥ひああああ!」
大きなものに引き裂かれて、浮竹は背をしならせる。
男ではないので、射精できないが、女でもないのにオーガズムでいっていた。
「あう」
「ここ、いいの?この奥」
「あ、やっ」
「いいんだね?」
京楽は、浮竹の奥を抉るように突き上げて、揺さぶった。
「んああああ!」
「子種、いっぱいあげるね?子供ができたら、跡継ぎだ」
「ああああ!」
京楽は、浮竹の未熟な子宮に子種をたっぷり注ぎこんだ。
「ああ‥‥‥‥」
浮竹は、大きくオーガズムでいっていた。
「番にするね?噛むよ?」
「んあっ」
交わりながらうなじに噛みつかれて、浮竹は京楽と番になった。
「ん‥‥‥」
「もっと欲しい?」
「あ、もっと‥‥‥‥‥」
「十四郎は、本当にかわいいね」
「春水、好きだ」
「ボクも好きだよ。ボクだけの歌姫」
一夜を過ごしたが、浮竹はヒート期間がきているので、京楽は浮竹と一週間一緒に過ごした。
「もぉ、やぁ」
「まだ、ヒート期間でしょ?」
「やっ」
京楽は性欲がおおせいだ。
浮竹は、ヒート期間とはいえ元はストイックなので、乱れはするが羞恥心があった。
「ボクの子種、たっぷり受け取ってね」
「ひあああああ!」
一週間交わり、眠り、ヒート期間が過ぎる。
「むう」
「ごめん、機嫌直してよ」
「お前は、やりすぎだ」
「うん。反省してる」
「本当か?」
幸せそうな京楽を見て、浮竹もまぁいいかという気持ちになった。
ヒート期間、快楽の沼に沈んでいた。ヒート期間が過ぎてまともな思考ができるようになったら、交わりすぎだと思ったが、普通のオメガとアルファはそれ以上らしいと言われて、浮竹は納得してしまった。
「君を、正妃にする」
「え」
「ボクはもう決めたよ。父上から王位を来月受け継ぐ。その隣に並ぶ正妃は、十四郎、君だ」
「でも、俺は子が」
「子ができなければ、王族の中から養子をとる。だから、ボクと結婚してください」
プロポーズされて、浮竹は涙を流しながら、それを受け入れた。
「こんな俺で、よければ」
浮竹は、京楽との婚姻から半年後には妊娠し、10カ月後には帝王切開で姫をうんだ。
浮竹は、今でも歌姫として王宮から出てステージで歌ったりしている。
身辺警護は十分にしてあるので、浮竹が攫われるようなことはなかった。
浮竹は、オメガでも国母になれると、オメガの人たちの希望の星になっていた。
「カナリア、万歳!」
「カナリア!!!」
ステージで歌う時、浮竹はカナリアと名乗る。
浮竹がステージで歌うのを、一番いいVIPルームで京楽が聞くのが恒例となっていた。
「じゃあ、歌ってくる、春水」
「うん。新しい曲、楽しみにしているよ」
元奴隷のオメガの歌姫は、今は王妃でありながらアルファの王に歌姫を支えられながら、歌姫を続けるのであった。
性別は中性であいまいであったが、オメガだったので少女として扱われた。
誰かに買われるよりも、奴隷のまま歌姫として活躍させたほうが金になるので、浮竹を買う買わないの話はなかった。
「カナリア。もっといい声で歌っておくれ?」
「はい‥‥‥」
浮竹は、籠の中のカナリア。
珍しい有翼族で、背中には金色の翼をもっていた。
浮竹は、浮竹十四郎という名があったが、カナリアと呼ばれていた。とても綺麗な声で歌うから。
今回は、王宮に招かれて、その国の王や王族たちの前で歌った。
カナリアと呼ばれて、浮竹はなんの感情も見せず、ただ綺麗すぎる声で歌った。
「カナリア。君が気に入った。ボクのものにする」
「王太子殿下、困ります!カナリアは我が楽団のもの。お金うんぬんの話では!」
「星金貨2万枚を出そう」
「な、国家予算!?」
「それに、新しい歌姫も手配しよう。それでも文句ある?」
「いえ‥‥‥‥カナリア、お別れだ。王太子に尽くすように」
王太子の名は京楽春水。
アルファで、浮竹はオメガであるが中性なので、ヒートなどは今のところなかった。
浮竹は、ただ主が変わっただけなので、何もかんじていなかった。
「なんと呼べば?」
「ボクは京楽春水。春水って呼んで?」
「春水。俺はカナリア」
「本名、別にあるんでしょう?」
「浮竹十四郎」
「そう。ボクはアルファだけど、君はオメガだよね。でも、ボクは純粋に君の歌声が気に入ったから君を買った。それに婚約者がいるし」
「ああ。俺はオメガだができそこないなんだ。フェロモンも出ないし、ヒートもない。子もきっと産めない」
「それで構わないよ。君の歌声が気に入ったんだから。まぁ、とっても綺麗な外見をしているけどね」
浮竹は、中性的な衣服を着させられて、その日から何故か王太子の後宮に住まうこととなった。有翼族であり、金色の翼をもつ浮竹は目立った。
「俺がなんで後宮に」
「いやね、王宮に泊まるようにするつもりだったんだけど、元奴隷でオメガってことだから後宮にいれろって父の王に言われてね」
浮竹の部屋を、夜に京楽が訪問してきた。
「春水。俺は、歌は歌うが体は売らない。それだけは理解してくれ」
「うん。君はオメガだけどフェロモンでないしね。アルファのボクでも安心して傍にいられる」
浮竹と京楽は、その日京楽が浮竹の部屋に泊まったということで、浮竹は歌姫の寵姫ということにされた。
「京楽様、何か欲しいものはございませんか?」
「ああ、十四郎の‥‥‥カナリアの歌声が聞きたい」
「はい。では命じてきますね」
「あ、一応ボクの寵姫でしょ?ボクが行くよ」
「しかし‥‥‥‥」
「ボクの我儘だよ。いいでしょ」
「仕方ありませんね」
その女官は、京楽と一度だけ肉体関係をもってしまい、京楽の周囲の世話を任されていた。
オメガの女官で、位は低いが貴族であった。
子を成せば、夫人になれるので、女官の父親は京楽が手を出してしまったことを喜んだ。
このままいけば、夫人になる可能性は高い。
後宮には、数人の寵姫がいて、婚約者は別にいた。
京楽の婚約者は隣国の姫君だった。
だが、王族は複数の妻をもてた。正妃が婚約者だとしても、10人くらいは夫人を作れる。
「十四郎、迎えにきたよ。ボクの部屋で歌って?」
「春水」
浮竹は、後宮という狭い空間の暮らしには、奴隷だったせいで慣れているので、金色の翼を羽ばたかせて、京楽の近くに舞い降りた。
「空、飛べるんだ」
「有翼族だからな。希少だから、奴隷狩りにあって、俺は奴隷におちた。でも、お前が買ってくれて奴隷から解放された。ありがとう、春水」
京楽は、浮竹の笑顔に心がぽかぽかする感情を抱いた。
「さぁ、王宮に行こう。ボクの傍で歌ってね?」
「ああ」
浮竹は、京楽の求められるままに綺麗な歌声で歌う。
そんな日々が数週間続いて、京楽は浮竹に骨抜きにされているという噂までたってしまった。
「後宮の暮らしには、慣れたかい?」
「それが‥‥ここ数日お前に求められていると、嫌がらせを受けている」
「何番目の寵姫か分かる?」
「3番目」
「あの子か。顔は綺麗だけど、嫉妬しやすいんだよね。分かったよ、後宮から追放する」
「え」
浮竹が、顔をあげる。
「追放は、やりすぎじゃないか」
「ボクの十四郎に嫌がらせするなら、追放しても当たり前でしょ」
「そ、そうか‥‥‥」
浮竹は、赤くなっていた。
京楽の優しさに触れて、歌い続けている間に、淡い恋心を抱いてしまっていた。
「お、俺は!」
「ん?」
「お前のことが、好きだ」
「ボクも君が好きだよ」
「多分、好きの意味がちが‥‥‥」
京楽に口づけられて、浮竹は京楽を突き飛ばしていた。
「あ、これは」
「ふふ、歌姫の寵姫。ボクの夫人になる気はある?」
「な、俺は女じゃないんだぞ!」
「でも、中性でオメガでしょ?夫人にはなれる」
「そ、それにお前には正妃となるべき女性が」
浮竹は、涙を滲ませながら、京楽に抱きしめられていた。
「婚約は破棄した」
「え」
「ボクは、君を正妃にしたい」
「お、おやすみ!」
浮竹は、逃げるように後宮の自分の部屋に戻った。
どくんどくんと、心臓が高鳴って、浮竹は豪華なベッドの上で枕を抱え込んでごろごろしていた。顔が真っ赤だった。
「明日から、どんな顔してあいつと会おう‥‥‥」
浮竹は、一人で歌を歌いながら、いつの間にか眠りについていた。
「十四郎、起きて?」
「んー、もう少し‥‥‥‥」
「十四郎?襲っちゃうよ?」
「へあ!?」
浮竹が起きると、王太子である京楽が浮竹を起こしにきていた。
「女官は!」
「君の寝顔を見たくて、ボクが起こしにきた」
「はう」
浮竹は赤くなる。
「朝食一緒にとろう?」
「あ、ああ‥‥‥」
浮竹と京楽は、一緒に王宮で朝食をとり、帝王学を学ぶ京楽の近くにいて、休憩時間に歌を歌って癒してあげた。
「十四郎の声はいつ聞いても綺麗だね。今日は一緒に寝よう」
「へあ!?」
「ふふ、何もしないよ?ただ、一緒に寝るだけ」
「う、うん‥‥‥‥‥」
その日、本当に浮竹は京楽と一緒のベッドで眠りについた。
何かされるかもと覚悟していた浮竹だったが、京楽が何もしてこないので安心して眠りについた。
「起きて、十四郎」
「ん‥‥‥春水?」
「君、オメガとして覚醒したみたいだ。フェロモンがすごい。抑制剤飲んで」
「え、あ、オメガとして覚醒!?なんで‥‥‥」
浮竹は、体が熱くなるのを感じていた。
「抑制剤と、念のために首輪つけるね?誰かに番にされると困るから」
「あ、ああ‥‥‥」
浮竹がオメガとして覚醒し、フェロモンを抑制剤でなんとかさせても、京楽は浮竹を手放さなかった。
京楽の傍で歌い続ける歌姫だった。
ある日、ヒートを起こした浮竹に、京楽は。
「一緒に寝よう?君を抱きたい」
「俺はオメガとして覚醒してしまった。ヒートもきてる」
「じゃあ、ボクが番にしていい?」
「俺でいいのか?」
「君をオメガとして覚醒させてしまったのは、多分アルファのボクが君の傍にずっといたからだ。君のこと、本気で好きだし大事にするから、ボクの番になって?」
「ああ」
浮竹は、京楽に全てを委ねた。
「怖い?」
「うん」
「なるべく優しくするからね?」
浮竹は中性だ。男でも女でもない。
そういう場所に使うべきではない、蕾だけがあった。
「ここ、使うよ?」
「んっ」
蕾を撫でられて、浮竹の体が強張る。
「濡れてるね」
「ひあ!」
指をいれられて、浮竹はいい場所をかすめられて、声をあげていた。
「後ろで感じられるんだね。じゃあ、問題ないかな」
「あ、俺は」
「ん?」
「その、誰かに抱かれたことないから」
「うん」
「その、変なになったらすまん」
「ふふ。乱れていいんだよ?ボクしか見てないから。番になろう」
「分かった‥‥‥」
蕾を丹念に解されて、浮竹は涙を快感で滲ませていた。
「十四郎、かわいい。いくよ?」
「ん‥‥‥‥‥ひああああ!」
大きなものに引き裂かれて、浮竹は背をしならせる。
男ではないので、射精できないが、女でもないのにオーガズムでいっていた。
「あう」
「ここ、いいの?この奥」
「あ、やっ」
「いいんだね?」
京楽は、浮竹の奥を抉るように突き上げて、揺さぶった。
「んああああ!」
「子種、いっぱいあげるね?子供ができたら、跡継ぎだ」
「ああああ!」
京楽は、浮竹の未熟な子宮に子種をたっぷり注ぎこんだ。
「ああ‥‥‥‥」
浮竹は、大きくオーガズムでいっていた。
「番にするね?噛むよ?」
「んあっ」
交わりながらうなじに噛みつかれて、浮竹は京楽と番になった。
「ん‥‥‥」
「もっと欲しい?」
「あ、もっと‥‥‥‥‥」
「十四郎は、本当にかわいいね」
「春水、好きだ」
「ボクも好きだよ。ボクだけの歌姫」
一夜を過ごしたが、浮竹はヒート期間がきているので、京楽は浮竹と一週間一緒に過ごした。
「もぉ、やぁ」
「まだ、ヒート期間でしょ?」
「やっ」
京楽は性欲がおおせいだ。
浮竹は、ヒート期間とはいえ元はストイックなので、乱れはするが羞恥心があった。
「ボクの子種、たっぷり受け取ってね」
「ひあああああ!」
一週間交わり、眠り、ヒート期間が過ぎる。
「むう」
「ごめん、機嫌直してよ」
「お前は、やりすぎだ」
「うん。反省してる」
「本当か?」
幸せそうな京楽を見て、浮竹もまぁいいかという気持ちになった。
ヒート期間、快楽の沼に沈んでいた。ヒート期間が過ぎてまともな思考ができるようになったら、交わりすぎだと思ったが、普通のオメガとアルファはそれ以上らしいと言われて、浮竹は納得してしまった。
「君を、正妃にする」
「え」
「ボクはもう決めたよ。父上から王位を来月受け継ぐ。その隣に並ぶ正妃は、十四郎、君だ」
「でも、俺は子が」
「子ができなければ、王族の中から養子をとる。だから、ボクと結婚してください」
プロポーズされて、浮竹は涙を流しながら、それを受け入れた。
「こんな俺で、よければ」
浮竹は、京楽との婚姻から半年後には妊娠し、10カ月後には帝王切開で姫をうんだ。
浮竹は、今でも歌姫として王宮から出てステージで歌ったりしている。
身辺警護は十分にしてあるので、浮竹が攫われるようなことはなかった。
浮竹は、オメガでも国母になれると、オメガの人たちの希望の星になっていた。
「カナリア、万歳!」
「カナリア!!!」
ステージで歌う時、浮竹はカナリアと名乗る。
浮竹がステージで歌うのを、一番いいVIPルームで京楽が聞くのが恒例となっていた。
「じゃあ、歌ってくる、春水」
「うん。新しい曲、楽しみにしているよ」
元奴隷のオメガの歌姫は、今は王妃でありながらアルファの王に歌姫を支えられながら、歌姫を続けるのであった。
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