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サンタさん

「メリークリスマス!」

「まだそんな季節じゃないんだが」

「のんのん、細かいこと気にしちゃだめ。ボクからのクリスマスプレゼントはボクだよ!」

フルチンになって襲い掛かってくる京楽を、浮竹はその顔面を蹴ってやった。

「酷い!ボクとのことは遊びだったのね!」

「ああ、そうだ、遊びだ」

「酷い!」

わんわん泣いて、近所迷惑になるからと、京楽にせめてパンツだけはかせて、浮竹は火鉢に近寄って、暖をとる。

「今年も寒いな」

「そうだね。でもボクはパンツいっちょでも元気だよ?風邪ひかないよ?」

「バカは風邪ひかないと言うしな」

「ボクはバカじゃないよ!ただの変態だよ!」

自分で変態と認めても直そうとしないあたり重症だ。

「今年のクリスマスプレゼントか‥‥‥‥お前にはこれで十分だな」

浮竹は、洗濯した今まで盗まずにいられたパンツをちらつかせる。

京楽は、パンツに興味津々で、パンツを目で追う。

「ほら、とってこい」

「わおん!」

パンツ一丁の京楽は、浮竹の投げたパンツを頭にかぶり戻ってきた。

「それが今年のクリスマスプレゼントだ」

「わぁ、浮竹からパンツもらえるなんてボクは幸せ者だなぁ。お礼にボクを」

「いらん」

また顔を蹴られる京楽。

頑丈にできているので、ちょっとやそっとのことじゃ動じない。

「じゃあ、接吻を」

「それもいらん」

でも京楽は諦めない。

「んっ」

逃げ場を失った浮竹を抱きしめて、京楽は舌が絡み合うキスをしてくる。

「何おったててるんだ。潰すぞ」

京楽のものはパンツごしからも分かるようにビンビンだった。

京楽の硬いものを踏みつぶして、浮竹は水を桶で組むと京楽をベランダに立たせて水をぶっかけた。

「うーん、いい温度。火照った体には最高だね!」

パンツをいそいそと脱ぎだすので、浮竹はベランダに鍵をかけた。

「ノンノン、寒いよ浮竹」

やっと本心を出した京楽を、罰だと30分くらい放置してから部屋に入れてやる。

ちなみに、濡れた体を頭にかぶっていた浮竹からもらったパンツでふいて、ベランダという狭い空間でスクワットしていたので、体は寒いというよりあったかくなっている。

「ふう。やっぱ室内が落ち着くね」

「パンツはいて服を着ろ」

「うん」

「やけに素直だな?」

パンツをはいて院生の服を着る京楽に、浮竹が不信がる。

「クリスマスにはサンタさんがくるんだよ!ボク、すごくエッチな浮竹が欲しいって頼んでおいた」

ゴン。

浮竹は、京楽の頭を殴る。

「浮竹も、サンタさんにお願いしなよ」

「サンタなんていない」

「ええ!いるよ?毎年ボクのお願い聞いてくれるもの」

「だとしても今年は無理だな」

「サンタはいるんだから!」

「あー、はいはい」

京楽の願いがありふれた‥‥‥‥たとえば新しいマフラーが欲しいとか、そんなものだったら叶えてやろうと思っていた自分の甘さを痛感する浮竹。

変態には、何もなしでいい。

ふと、思い出して浮竹はごそごそと押し入れを漁る。

「あった」

それは、浮竹の両親が、夢見が悪い時に使えばいい夢が見れるともらった謎のきのこだった。

妖しい色をしていたし、干からびているが、その日の夕食に京楽の分にだけ混ぜて食べさせた。

「ああん、激しいよお、浮竹。アハン。イヤン」

その日の夜、すごい声を出す京楽が嫌で、浮竹は京楽を簀巻きにしてベランダに放りだした。

「いい夢見てるんだろうな」

次の日、京楽は生き生きとしていた。

ただし、頭にきのこが生えていた。

浮竹は、つくづく両親からもらったきのこを食べなくて正解だと思った。

「いやぁ、昨日の浮竹派激しかったねぇ。抜かずの5回だよ。いきまくりで」

「それ、夢だからな」

「いい夢だったなぁ。サンタさんはやっぱりいたんだ」

「はぁ。もう好きにしろ」

浮竹は、ため息をついて悦に浸っている京楽を放置して、朝食を食べに学院の方に行く。京楽がそれに気づいて、慌てて追いかけてくるのであった。



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