黒猫と白猫の亜人66
「京楽、苦しい」
「がんばって。あんまり傍にはいられないけど、早く治すためにもよく寝て、薬のんでね?」
浮竹は、インフルエンザにかかっていた。
もともと恋次がひいていたのが白哉にうつり、白哉から浮竹にうつった。
京楽はインフルエンザがうつるといけないので、浮竹は白哉の屋敷で面倒を見られていた。
浮竹は高熱を出し、医者に診てもらい、解熱剤をもらった。
朝のお粥のあとに白湯と一緒に飲んだが、まだ熱が高い。
昼も少しだけお粥を口にして、解熱剤を飲んでやっと40度近くあった熱が38度くらいになったが、まだ体温が高い。
白哉はもう回復していて、同じインフルエンザにはもうかからないので、浮竹の傍にいてくれた。
「白哉、俺は死ぬのかな?」
「兄は、この程度では死なん。ただのインフルエンザだ。栄養をとって薬を飲んで安静にしていれば、1週間もあれば完治する」
「京楽に会いたい」
「京楽はインフルエンザにかかっていないので、うつる可能性があるから、治るまでは少しだけの面会しか無理だ」
「白哉、遺書を書きたい」
「何を弱気な。案ずることはない。眠れ」
白哉が浮竹に眠剤を飲ませて、眠らせると浮竹は静かに眠り始めた。
「猫の亜人故か、人の病気にかかると大変だな」
白哉はすぐ治ったが、恋次もだが浮竹も治るのが遅い。
猫の亜人を診れる医者にも診てもらって、シロップの薬をもらった。
「白哉、面倒をかけてすまん」
「気にすることではない。私からうつってしまったのだ。私が詫びるべきだ」
「白哉も好きでなったわけじゃないだろう」
「あのアホ恋次が悪い」
浮竹は、熱が微熱まで下がり少し元気が出てきたのか笑った。
食事も粥ではなく、普通の食事がとれるまで回復した。
ただ、まだ喉の痛みと咳と微熱があるので、あと3日は休養をとる必要がある。
それを京楽に伝えると、京楽はずっと会えなくて心配していたので、安堵した。
「ああ、よかった」
猫の亜人は猫風邪もひく。
猫風邪はすぐに治るが、インフルエンザとか人の病気はなかなか治らない。
やがて予定より3日遅く、10日経って浮竹は完全に回復し、京楽と一緒に住んでいる一軒家に戻る。
「ただいま、京楽」
「おかえり、浮竹」
まだ病み上がりなので無理はさせれなくて、京楽はしっぽりを我慢する。
「そうそう、3日くらい前に魔王の君が遊びにきてたよ。君がインフルエンザだって聞くと、寂しそうに去っていってしまったけど」
「もう治ったし、魔王城まで行こうかな」
「そうだね。元気になたって知らせないとね」
浮竹と京楽は魔王城に来ていた。
「魔王の俺!元気になったぞ!」
『お、白猫の俺!インフルエンザはもう大丈夫なのか?』
「ああ。すっかりよくなった」
『浮竹ってば、君と会えないからすねちゃってね』
幽鬼の京楽の言葉に、魔王の浮竹は赤面しながらも浮竹を抱きしめる。
『猫の亜人にとって、人の病気は重症になりやすい。健康でいろよ?』
「ふふ、くすぐったい」
浮竹は猫の姿になって、魔王の浮竹に抱かれる。
京楽も猫の姿になった。
『新作のチュールがあるんだよ。食べる?』
幽鬼の京楽がチュールを差し出すと、浮竹と京楽は交互にチュールを食べた。
「いい味がする。うまい」
「今までにない味だね。おいしいよ」
チュールを二人で3つ食べたあとは、水分の多いウェットフードをもらい、浮竹と京楽は魔王の浮竹でおもちゃで遊んでもらった。
猫らしく機敏に動く姿は愛らしい。
「にゃ!」
「にゃにゃ!」
ボールを追いかけて、走りまわる。
浮竹は見た目がまだ生後4か月くらいの子猫なので、余計に愛らしい。
京楽はやや大きめの黒猫だ。
いっぱい遊んでもらった後は、昼寝をする。
魔王の浮竹と幽鬼の京楽も昼寝をした。その膝の上で丸くなって、浮竹も京楽も眠る。
猫生は食べて寝て遊んで、愛されてはじめて幸せになる。
猫の亜人は人の姿になれるので、猫にはない娯楽を楽しめるが、猫でいる時間も多いので、猫人生を謳歌中であった。
1日15時間は寝るので、たくさん昼寝をする。
魔王の浮竹と幽鬼の京楽は、二人を起こさないように気をつけて、仕事やら花の世話やらに出かける。
「ワハハハハ!我は悪魔王猫サタンなり!」
いきなり魔王城に降臨した猫のサタンが、魔王の浮竹と幽鬼の京楽を困らせた。
「おいしい味のチュールやらキャットフードを開発していると聞いた。苦しゅうない、我もその味を吟味してやろう」
『偉そうだね』
『帰れ』
「な、なに!?我にご飯を食べさせない気か!」
『このまま放置したらうるさそうだし、仕方ないね』
『食べたら帰れよ』
そう言われて、新作のキャットフードとチュールを食べて、お土産によこせと言い出すサタンを、浮竹と京楽がなだめる。
「ボクらがお土産に持って帰ってあげるから」
「あまり騒ぎをおこすなよ?」
「むううう。我にお土産をよこさぬのは許しがたいが、何せ我は猫の体。人の体をもつお前たちに新作のキャットフードとチュールを頼むぞ」
サタンはワハハハハと笑って白哉の家に戻っていく。
どうやって来たのかと思うと、魔王城にこれる札を1枚勝手に使ってしまったようであった。
浮竹と京楽は、今ではお札なしで魔王城にこれる。
お札を安易に使わせぬように、厳重に管理しようと思う浮竹と京楽だった。
「がんばって。あんまり傍にはいられないけど、早く治すためにもよく寝て、薬のんでね?」
浮竹は、インフルエンザにかかっていた。
もともと恋次がひいていたのが白哉にうつり、白哉から浮竹にうつった。
京楽はインフルエンザがうつるといけないので、浮竹は白哉の屋敷で面倒を見られていた。
浮竹は高熱を出し、医者に診てもらい、解熱剤をもらった。
朝のお粥のあとに白湯と一緒に飲んだが、まだ熱が高い。
昼も少しだけお粥を口にして、解熱剤を飲んでやっと40度近くあった熱が38度くらいになったが、まだ体温が高い。
白哉はもう回復していて、同じインフルエンザにはもうかからないので、浮竹の傍にいてくれた。
「白哉、俺は死ぬのかな?」
「兄は、この程度では死なん。ただのインフルエンザだ。栄養をとって薬を飲んで安静にしていれば、1週間もあれば完治する」
「京楽に会いたい」
「京楽はインフルエンザにかかっていないので、うつる可能性があるから、治るまでは少しだけの面会しか無理だ」
「白哉、遺書を書きたい」
「何を弱気な。案ずることはない。眠れ」
白哉が浮竹に眠剤を飲ませて、眠らせると浮竹は静かに眠り始めた。
「猫の亜人故か、人の病気にかかると大変だな」
白哉はすぐ治ったが、恋次もだが浮竹も治るのが遅い。
猫の亜人を診れる医者にも診てもらって、シロップの薬をもらった。
「白哉、面倒をかけてすまん」
「気にすることではない。私からうつってしまったのだ。私が詫びるべきだ」
「白哉も好きでなったわけじゃないだろう」
「あのアホ恋次が悪い」
浮竹は、熱が微熱まで下がり少し元気が出てきたのか笑った。
食事も粥ではなく、普通の食事がとれるまで回復した。
ただ、まだ喉の痛みと咳と微熱があるので、あと3日は休養をとる必要がある。
それを京楽に伝えると、京楽はずっと会えなくて心配していたので、安堵した。
「ああ、よかった」
猫の亜人は猫風邪もひく。
猫風邪はすぐに治るが、インフルエンザとか人の病気はなかなか治らない。
やがて予定より3日遅く、10日経って浮竹は完全に回復し、京楽と一緒に住んでいる一軒家に戻る。
「ただいま、京楽」
「おかえり、浮竹」
まだ病み上がりなので無理はさせれなくて、京楽はしっぽりを我慢する。
「そうそう、3日くらい前に魔王の君が遊びにきてたよ。君がインフルエンザだって聞くと、寂しそうに去っていってしまったけど」
「もう治ったし、魔王城まで行こうかな」
「そうだね。元気になたって知らせないとね」
浮竹と京楽は魔王城に来ていた。
「魔王の俺!元気になったぞ!」
『お、白猫の俺!インフルエンザはもう大丈夫なのか?』
「ああ。すっかりよくなった」
『浮竹ってば、君と会えないからすねちゃってね』
幽鬼の京楽の言葉に、魔王の浮竹は赤面しながらも浮竹を抱きしめる。
『猫の亜人にとって、人の病気は重症になりやすい。健康でいろよ?』
「ふふ、くすぐったい」
浮竹は猫の姿になって、魔王の浮竹に抱かれる。
京楽も猫の姿になった。
『新作のチュールがあるんだよ。食べる?』
幽鬼の京楽がチュールを差し出すと、浮竹と京楽は交互にチュールを食べた。
「いい味がする。うまい」
「今までにない味だね。おいしいよ」
チュールを二人で3つ食べたあとは、水分の多いウェットフードをもらい、浮竹と京楽は魔王の浮竹でおもちゃで遊んでもらった。
猫らしく機敏に動く姿は愛らしい。
「にゃ!」
「にゃにゃ!」
ボールを追いかけて、走りまわる。
浮竹は見た目がまだ生後4か月くらいの子猫なので、余計に愛らしい。
京楽はやや大きめの黒猫だ。
いっぱい遊んでもらった後は、昼寝をする。
魔王の浮竹と幽鬼の京楽も昼寝をした。その膝の上で丸くなって、浮竹も京楽も眠る。
猫生は食べて寝て遊んで、愛されてはじめて幸せになる。
猫の亜人は人の姿になれるので、猫にはない娯楽を楽しめるが、猫でいる時間も多いので、猫人生を謳歌中であった。
1日15時間は寝るので、たくさん昼寝をする。
魔王の浮竹と幽鬼の京楽は、二人を起こさないように気をつけて、仕事やら花の世話やらに出かける。
「ワハハハハ!我は悪魔王猫サタンなり!」
いきなり魔王城に降臨した猫のサタンが、魔王の浮竹と幽鬼の京楽を困らせた。
「おいしい味のチュールやらキャットフードを開発していると聞いた。苦しゅうない、我もその味を吟味してやろう」
『偉そうだね』
『帰れ』
「な、なに!?我にご飯を食べさせない気か!」
『このまま放置したらうるさそうだし、仕方ないね』
『食べたら帰れよ』
そう言われて、新作のキャットフードとチュールを食べて、お土産によこせと言い出すサタンを、浮竹と京楽がなだめる。
「ボクらがお土産に持って帰ってあげるから」
「あまり騒ぎをおこすなよ?」
「むううう。我にお土産をよこさぬのは許しがたいが、何せ我は猫の体。人の体をもつお前たちに新作のキャットフードとチュールを頼むぞ」
サタンはワハハハハと笑って白哉の家に戻っていく。
どうやって来たのかと思うと、魔王城にこれる札を1枚勝手に使ってしまったようであった。
浮竹と京楽は、今ではお札なしで魔王城にこれる。
お札を安易に使わせぬように、厳重に管理しようと思う浮竹と京楽だった。
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