え、うませちゃった?
しつこくも夏季休暇である。もう秋も深まり始めたのに、ティエリアとロックオンは、刹那の東京にある自宅で夏季休暇を取り続けていた。
それだけ今、彼らは暇なのだ―――言ってはいけない言葉である、それは。
刹那はトレミーでの生活を続けている。時折ふらりと、東京の我が家にやってきては家に何日か泊まり、またトレミーに帰っていく。アレルヤは、東京で刹那の自宅の近くに家をかりて、ペットショップでバイトを始めている。
どれをとっても、ソレスタルビーイング所属のパイロットたちがする行動ではないのであるが、まぁ暇なものは暇であって、休暇を長くとっても支障がないほどに、武力介入の余地がなさすぎる平和な世の中であるのは、いいことだ。
ある日の朝、ティエリアは顔を蒼白にして、ロックオンをベッドに押し倒して、そしてその頬を往復ビンタして、泣き伏した。
「ほんとにうまれました。浮気もここまでくると酷いです・・・・・・」
「はぁ!?ちょっとまて、産ませてないから!俺が誰に産ませたっていうんだ。ジャボテンダーか!?」
「いいえジャボテンダーさんはそんなふしだらな女ではありません」
女なんだよな。ティエリアがいつももっているあのジャボテンダー。
ジャボ美だかジャボ子だか・・・・名前忘れまった。
まぁ名前は置いておいて、それがうんだんじゃないとくると、何が産んだのか。
「あ・・・あ~~~?」
ロックオンは、そこではたと気づいた。
あまりに長い夏季休暇なので、少しくらいペットを飼ってもいいと思い、パンダマウスなる小動物、ハムスター系だけれども立派なねずみであるものを、ペットとして今飼っているのであった。
アレルヤがバイト先で分けてもらい、それを譲り受けたのだ。刹那の家を引き払う頃には、里親を見つけなければいけないが。トレミーで動物を飼うことは禁止されているためだ。
アレルヤが言うには、ペットショップの先輩にあたるバイトの人が里親になってくれるそうなので、安心してそのパンダマウスをペットとして家族に迎えて18日目。ほんとに産まれたのである。
もしかしてと、パンダマウスを飼育しているケースの小さなハウスの屋根をとると、そこには3匹の小さな赤ちゃんがもぞもぞと動いて、母親になったパンダマウスの下でミューミューと元気に鳴いていた。
「産まれてる・・・・そっか、ペットショップではオスメス両方同じケースに入れてたのか・・・・だから、この家にきたときにはもう妊娠してたんだな」
「酷い!パンダマウスと浮気して産ませるなんて!」
「いや、だからお前さん俺の話聞いてたか?そもそもこんなちっこいねずみにどうやって産ませるんだよ、俺が!」
「あなたの絶倫ならできそうです。おとつい寝かせてくれなかった・・・」
顔を赤らめながら、俯きがちに凄いことを言うティエリア。
「いやいや。俺が産ませたいのはティエリアだけだし?」
ベッドのところまで、不機嫌そうなティエリアの手を引いてくると、真剣な表情で押し倒して、唇を重ね合った。
隣のベッドでは、ティエリアのジャボテンダーがそれを見ている。
「ミューミュー鳴いてかわいかったです。無事育つと、いいですね?」
疑いが晴れたロックオンは、ほんとにマウスの父親にされたらどうしようと内心、疑いがそのままだったらティエリアを口説きまくるつもりでいたのだが、安堵しながらティエリアの紫紺の髪を撫でる。
数は増えてしまいそうだけれど。トレミーに戻る頃には、里親に出さなければならない。それまでに、無事に育ってくれればいいなと、一生けん命子育てをするパンダマウスを見て、二人は無言で笑み合うのであった。
それだけ今、彼らは暇なのだ―――言ってはいけない言葉である、それは。
刹那はトレミーでの生活を続けている。時折ふらりと、東京の我が家にやってきては家に何日か泊まり、またトレミーに帰っていく。アレルヤは、東京で刹那の自宅の近くに家をかりて、ペットショップでバイトを始めている。
どれをとっても、ソレスタルビーイング所属のパイロットたちがする行動ではないのであるが、まぁ暇なものは暇であって、休暇を長くとっても支障がないほどに、武力介入の余地がなさすぎる平和な世の中であるのは、いいことだ。
ある日の朝、ティエリアは顔を蒼白にして、ロックオンをベッドに押し倒して、そしてその頬を往復ビンタして、泣き伏した。
「ほんとにうまれました。浮気もここまでくると酷いです・・・・・・」
「はぁ!?ちょっとまて、産ませてないから!俺が誰に産ませたっていうんだ。ジャボテンダーか!?」
「いいえジャボテンダーさんはそんなふしだらな女ではありません」
女なんだよな。ティエリアがいつももっているあのジャボテンダー。
ジャボ美だかジャボ子だか・・・・名前忘れまった。
まぁ名前は置いておいて、それがうんだんじゃないとくると、何が産んだのか。
「あ・・・あ~~~?」
ロックオンは、そこではたと気づいた。
あまりに長い夏季休暇なので、少しくらいペットを飼ってもいいと思い、パンダマウスなる小動物、ハムスター系だけれども立派なねずみであるものを、ペットとして今飼っているのであった。
アレルヤがバイト先で分けてもらい、それを譲り受けたのだ。刹那の家を引き払う頃には、里親を見つけなければいけないが。トレミーで動物を飼うことは禁止されているためだ。
アレルヤが言うには、ペットショップの先輩にあたるバイトの人が里親になってくれるそうなので、安心してそのパンダマウスをペットとして家族に迎えて18日目。ほんとに産まれたのである。
もしかしてと、パンダマウスを飼育しているケースの小さなハウスの屋根をとると、そこには3匹の小さな赤ちゃんがもぞもぞと動いて、母親になったパンダマウスの下でミューミューと元気に鳴いていた。
「産まれてる・・・・そっか、ペットショップではオスメス両方同じケースに入れてたのか・・・・だから、この家にきたときにはもう妊娠してたんだな」
「酷い!パンダマウスと浮気して産ませるなんて!」
「いや、だからお前さん俺の話聞いてたか?そもそもこんなちっこいねずみにどうやって産ませるんだよ、俺が!」
「あなたの絶倫ならできそうです。おとつい寝かせてくれなかった・・・」
顔を赤らめながら、俯きがちに凄いことを言うティエリア。
「いやいや。俺が産ませたいのはティエリアだけだし?」
ベッドのところまで、不機嫌そうなティエリアの手を引いてくると、真剣な表情で押し倒して、唇を重ね合った。
隣のベッドでは、ティエリアのジャボテンダーがそれを見ている。
「ミューミュー鳴いてかわいかったです。無事育つと、いいですね?」
疑いが晴れたロックオンは、ほんとにマウスの父親にされたらどうしようと内心、疑いがそのままだったらティエリアを口説きまくるつもりでいたのだが、安堵しながらティエリアの紫紺の髪を撫でる。
数は増えてしまいそうだけれど。トレミーに戻る頃には、里親に出さなければならない。それまでに、無事に育ってくれればいいなと、一生けん命子育てをするパンダマウスを見て、二人は無言で笑み合うのであった。
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