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ジャボテンダー病(3期)

さて、今日もトレミーは平和である。
宇宙を地球が見える場所で漂っている。そんなトレミーの船員たちも、これまた平和を満喫していた。無論ガンダムマイスターとて同じである。

大規模な戦争のなくなった、平和な世界。
テロや内紛戦争などはまだ少し見られるものの、以前の地球と比べれば格段に平和になっただろう。

そんな一日の朝は、ジャボテンダーから始まった。

ティエリアは、ニールの部屋で一緒に寝泊りしている。

ティエリアが自分の部屋で寝る時は、ニールがやってくる。

たまに刹那やアレルヤ、リジェネかライルの部屋で寝ることもあるけれど、基本はロックオンことニールの部屋である。
「起きろ!ジャボテンダー体操の時間だぞ!」

いつもの柔らかな口調を消して、ティエリアはかつてガンダムマイスターとして戦っていた時期のように、きつい口調でニールの頭をジャボテンダーで思い切りぶった。

「いって。なんだ、いきなり!?」

時計を見ると、まだ4時半。
地球では朝日もでてないような、早朝である。

いつもは8時過ぎまで怠惰に眠りをむさぼるというのに、一体どうしたことであろうかと、ニールは眠い目をこすりながら、ティエリアを仰ぎ見た。

すでにパジャマから、いつものピンクのカーディガンの服装に着替えている。
ジャボテンダーを両手にもち、再びニールを攻撃した。

「あべし!」

ジャボテンダーで思い切り叩かれて、痛くないはずがない。

「白羽どりいい!!!」

再び頭上から振り下ろされるジャボテンダーを白羽どりしてから、ティエリアの様子を何気になく伺う。

「万死に値する!ヴェーダがそういっている。あなたはガンダムマイスターに相応しくない」

「おいおい、一体なんだよ」

ぽふ。

次にやってきたのは、少し柔らかいティエリアの体そのものだ。

慌てて抱き寄せる。

「ジャボテンダーさんで、世界はヴェーダが・・・・駆逐したのが平和で・・・ニールはマイスター・・・・・・・・・・・・」

ぐー。
ぐーぐーぐー。


思いっきり寝ていた。


「っとに、お前さんは手がかかるなぁ」

寝ぼけた行動もティエリアらしく、破天荒だ。

しかし、その行動はその日だけでは終わらなかった。

1週間と続いたので、心配したニールが医者に見せた。結果は不明。ただの寝ぼけていた行動と判断された。

「大丈夫か?」

「なんでもありません。でも恥ずかしいです。毎日寝ぼけてジャボテンダー振り回してニールをこきおろすなんて」

いやまぁ、毎日いろいろこき下ろされているような気もしないでもないけど。

ニールはこれをジャボテンダー病と名付けた。

1週間が過ぎるころには、目覚めると隣で丸くなってティエリアは寝ていて、ニールは欠伸をしてから二度寝する日常に戻った。

ティエリアの中で異変が起こったわけでもない。

結局、毎日平和に起きるとジャボテンダー体操を、二人でいっちにさんしと、号令をかけながらやっている日常が戻ってくる。

阿呆な光景は、毎日の日課としてトレミーのニールの部屋で見れるのであった、とさ。




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