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この手を繋いで(魔女と魔王シリーズ)

この手を繋いで、ずっといれたらいいのにね。

ルルーシュは、C.C.とずっと手を繋いでいた。
「どうした、手を離したくないのか」
「離したくない」
「また、何故だ」
「離したら、お前が消える」
小さな息子のルルーシュは、唇を噛んで下を睨んでいた。
「夢でも見たのか」
「・・・・・・・・・」
無言は肯定であった。
「そうだな、私もずっとお前の手を握っていよう。いつかお前が消えてしまう。そんな夢を見た。奇遇だな」
「俺は消えない。C.C.の側にずっといる」
「じゃあ、約束しよう。私も消えない。お前の側にずっといる」
「ありがとう」
「こちらこそ」

二人は、その日ずっと手を繋いでいた。食事の時も入浴の時も眠る時も。
その手を離したら、相手が消えそうで。

「C.C.、手を離してくれ」
「どうしてだ、今日はずっと繋いでいると約束しただろう」
「と、トイレ!!」
「くくく・・・・繋いだままでもできるだろう」
「本気か!?」
ルルーシュは真っ赤になった。
母親でもあるのだし、裸は互いに見飽きているが、トイレにまで入ってこられるのは流石に恥ずかしい。
「恥ずかしいのだろう、ルルーシュ」
「当たり前だ!お前だって反対の立場ならそうだろう!」
「別に?ルルーシュになら恥ずかしくない」
かぁぁぁと、顔を赤らめてルルーシュはC.C.の手を離すと、かけだしていった。
トイレから出てくると、またC.C.はルルーシュと手を繋いだ。

「なぁ。このまま散歩にいこうか」
「ああ」
二人はアリエス宮殿を出て中庭をぬける。
色とりどりの花畑を横切り、丘にくると木陰で二人で腰を下ろして、眼前に広がるアリエス宮殿を見下ろした。
ルルーシュは再び手を離すと、座ったままのC.C.の上にきて、キスをした。
「ルルーシュ?」
小さな手が、C.C.の胸を撫でるように優しく触る。優しくもまれて、ちょっと変な気分になった。
衣服の下に手を入れられて、C.C.は金色の目を細めた。
「懐かしい、感触がする」
C.C.は思う。
ルルーシュは、C.C.の衣服の前を肌蹴ると、鎖骨に首筋に胸元にキスをした。胸の先端をいじり、かじる。胸を何度も弄ぶ小さな手に、C.C.は笑って豊満な胸にルルーシュを押し付けた。
「お前には、まだ早いな、やっぱり」
「むう」
二人はまた手を繋ぐ。
そして、蒼穹の青空を見上げ、二人で歌を歌い出す。
それは神に祈る賛美歌。よくC.C.がマリア像の前で歌っていた唄を昔、少年皇帝だったルルーシュが覚えたのだ。
今も、たまに眠るまえに歌ってくれる。
子守唄代わりに。

流れていく声は、花畑に消えていった。

いつまでも、この手をずっと繋いでいられたらいいのに。
永遠に一緒にいれたら、いいのに。
そんな思いが、二人の胸の中で蝶のようにゆっくりと踊ってはきえていった。

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