エンシェントエルフとダークエルフ28
エルフの浮竹と京楽は、師匠である剣士の京楽の家を訪ねていた。
エルフの京楽は、ダークエルフとして覚醒したことで闇属性の魔法が使えるようになっているのだが、どうにもうまく制御ができないのだ。
エルフの浮竹もまた、エルフの京楽のもつ魔力が強大なものになったので、自分も修行したいと考えていた。
「たのも~~~」
『何それ。あがりなよ』
剣士の京楽が出てきて、中にいれてくれた。
「くくるーー」
「ププウ」
今回はブルンも一緒だったので、プルンが喜んだ。
「闇の魔法が使えるようになったのはいいけどね、すぐ暴走しそうになるんだ。こつとか教えてもらえないかな」
「おれは、京楽だけが強くなってずるいと思っている。俺にも修行をつけて欲しい」
『Sランクにでもなるの?』
「いや、まだSランクには到達していないと思う。限りなくSランクに近くなりたい」
『事情はわかったよ。じゃあ、隣の家でまた数日暮らしてね。家賃は銀貨2枚でいいから』
「相変わらず安い・・・・・」
銀貨2枚を支払うと、アイテムポケットから食用やらの荷物を置いて、こうして、エルフの京楽と浮竹の修行がまた始まるのであった。
プルンの魔法で、どこかの草原にまで、転移してもらった。
最初に、心を無にして瞑想した。
エルフの京楽は、剣士の京楽に闇魔法の使い方を教えてもらっていた。
『高圧縮したエネルギーを出すつもりで、魔法を唱えてごらん』
「ダークネスストリーム」
『そうそう、いい調子だよ。そのままの状態を維持して』
「くくるーーー!!」
ブルンも、修行に参加していた。
エンジェリングスライムになったことで、火と氷のブレスを吐けるようになっていたのだ。
「ププウ!」
それを、プルンが受け止めて魔法で相殺する。
プルンとブルンで、修行をしていた。
エルフの浮竹は、精霊の浮竹に修行をしてもらっていたのだが。
「こう、ぱっとだしてぎゅんってするかんじだ」
全くもって分からなかったので、剣士の京楽のとエルフの京楽の修行が一段落するまで瞑想し、魔法をバリバリ使っていった。
「クリエイトアストラルエンジェル!」
魔法で人工的な天使を作り出して、一緒に同じ攻撃魔法を唱える。
「「ファイアフェニックス」」
確実に魔力は上がっているようで、的にした岩が炎属性の魔法なのに勢いで吹っ飛んでいた。
『ちょっと待って。そのクリエイトなんとかって魔法は何?』
「なにって、オリジナルの魔法だが?」
『オ、オリジナルの、創造する魔法だって!?』
『へぇ、面白そうな魔法を使うね』
エルフの京楽は、今だに魔法を制御し続けているので、剣士の京楽が様子を見に来てくれたのだ。
『創造の魔法は、神々のものだよ。ほんとに、君といいエルフの僕といい、面白いね』
「俺の使う魔法は、そんなに珍しいものなのか?昔読んだ、古代エルフの神話で出てくる魔法を真似たものなんだが」
『だから、その神話の魔法が神々の魔法なんだ、きっと』
『他にも何が作りだせるの?』
「普通に、適性のある火とか水とか氷とか。あと酸とか毒とか、さっきの疑似天使とか疑似悪魔とか」
『疑似生命体を生み出す魔法・・・・確かに、神の領域だね』
そう言われたが、浮竹はなんのことか分からず、きょとんとしていた。
『ちょっと、大丈夫なのか京楽。神の魔法だぞ』
『悪用はしないようだし、いいんじゃない?』
こそこそとやり取りをする二人を不思議そうに見ながら、浮竹はまた魔法を唱えた。
「クリエイトアストラルデビル!」
今度は、人工的な悪魔が作り出された。
人工的な天使と並んで、3重詠唱を始める。
「「「テトラボックス」」」
草原の向こう側にある山が、消し飛んでいた。
『・・・・・・』
『あらまぁ・・・・』
「まぁまぁの威力だな」
『ねぇ、君本当にAランク冒険者?』
「そうだが?Aランクになって半年だが」
『ねぇ、これSクラスだと思うんだけど、どう思う?』
『どうって、Sランク試験に受かるまではAランク冒険者だからな。おまけにエルフの浮竹は剣の才能もある』
『ほんとにおもしろい子たちだね』
「おーい、そろそろ魔法の維持が限界なんだけど」
放置されていたエルフの京楽がそう言うと、剣士の京楽はすぐにその側に走っていった。
『僕を殺すつもりで、攻撃魔法放ってごらん』
「どうなっても知らないよ?ダークスフィア×10」
『多重詠唱!』
ダークスフィアの魔法を、剣士の京楽は手を突きだすだけで殺していく。
「ブラックホール」
『今度はブラックホール。禁忌だな』
「他重詠唱できるぞ。ブラックホール×5」
『範囲が小さいから、多重詠唱できるだけで、1つ1つの威力は少し小さめなんだね。それにしても・・・・君ら、本当にAランク冒険者?』
剣士の京楽が疑問を抱き始めた。
「え、あ、うん、そうだけど?」
『今時のSランク冒険者の壁って厚いのかな』
「そりゃそうじゃないの?ドラゴンを倒せないようじゃ、Sランク冒険者を名乗れないでしょ?」
『いや、何もドラゴンを倒せなくても・・・まぁいいか。ブラックホールの魔法を10個だした状態で、ひたすら維持してごらん』
「わかったよ」
剣士の京楽の言葉に、エルフの京楽はブラックホールの魔法を10個出して、維持し続けた。
そんなことを繰り返しているうちに、エルフの京楽は暴走させることなく、闇魔法を使えるようになっていた。
「師匠、剣の稽古も頼む!」
『ああ、君は魔法剣士だったね。僕を殺すつもりでかかってきてごらん』
精霊の浮竹の姿が消えて、剣士の京楽の手の中に妖刀が現れる。
「てやあああ!!」
『甘い甘い』
「せい!」
『右ががら空きだよ』
「うへー。無理です、師匠。師匠の本気には勝てません」
『じゃあ、目を閉じて相手するから、適当に打ち込んできて』
目を閉じて相手をしてもらっても、エルフの浮竹は剣士の京楽から一本もとれないでいた。
「魔法もいれていいですか?」
『いいよ:』
「クリエイトビースト」
人工的な狼を魔法で作りだして、それに乗ってエルフの浮竹は空を走り、京楽の首元にミスリル銀の魔剣を突きつけた。
『ハンデあったけど、さっきのは君の勝ち。やるね』
「師匠が目をつぶっていたからです」
こうして、修行の日々は終わっていった。
『君たち、十分Sランクでやっていけるよ?』
「師匠、からかわないでください」
「そうだよ。まだまだSランクは遠い」
『いや、マジなんだけどね・・・・・』
エルフの浮竹と京楽は、それを冗談と受け止めた。
『まぁ、Aランクの実績を積むのもいいことだよ。この調子でがんばって』
「ありうがとうございます、師匠」
「ありがとう」
『ブルンも、プルンと特訓していたもんな?』
「ププウ!」
「くるるーー」
ブルンは神クラスの回復魔法を使えるほかに、火と氷のかなりの威力のブレスが吐けるようになっていた。
今まで、攻撃といえば酸弾くらいだったので、攻撃力が大幅にアップした。
『次のSランク試験っていつ?』
「2年後の4月」
『じゃあ、まるまる2年あるのか』
『その間に力を磨いて、Sランク試験に挑んでごらん。多分、合格するから』
「はい、師匠。ドラゴンキラーを名乗れるようにがんばります!」
「僕も、闇魔法をはじめ、禁忌いろいろ教えてもらったし、受かりそうな気がするよ」
こうして、エルフの浮竹と京楽の修行は終わった。
二人とも魔力量が、Sランクの魔法使い並みになっているなど気づかずに、普通にBランク~Sランクの依頼を受けてこなしていくのであった。
エルフの京楽は、ダークエルフとして覚醒したことで闇属性の魔法が使えるようになっているのだが、どうにもうまく制御ができないのだ。
エルフの浮竹もまた、エルフの京楽のもつ魔力が強大なものになったので、自分も修行したいと考えていた。
「たのも~~~」
『何それ。あがりなよ』
剣士の京楽が出てきて、中にいれてくれた。
「くくるーー」
「ププウ」
今回はブルンも一緒だったので、プルンが喜んだ。
「闇の魔法が使えるようになったのはいいけどね、すぐ暴走しそうになるんだ。こつとか教えてもらえないかな」
「おれは、京楽だけが強くなってずるいと思っている。俺にも修行をつけて欲しい」
『Sランクにでもなるの?』
「いや、まだSランクには到達していないと思う。限りなくSランクに近くなりたい」
『事情はわかったよ。じゃあ、隣の家でまた数日暮らしてね。家賃は銀貨2枚でいいから』
「相変わらず安い・・・・・」
銀貨2枚を支払うと、アイテムポケットから食用やらの荷物を置いて、こうして、エルフの京楽と浮竹の修行がまた始まるのであった。
プルンの魔法で、どこかの草原にまで、転移してもらった。
最初に、心を無にして瞑想した。
エルフの京楽は、剣士の京楽に闇魔法の使い方を教えてもらっていた。
『高圧縮したエネルギーを出すつもりで、魔法を唱えてごらん』
「ダークネスストリーム」
『そうそう、いい調子だよ。そのままの状態を維持して』
「くくるーーー!!」
ブルンも、修行に参加していた。
エンジェリングスライムになったことで、火と氷のブレスを吐けるようになっていたのだ。
「ププウ!」
それを、プルンが受け止めて魔法で相殺する。
プルンとブルンで、修行をしていた。
エルフの浮竹は、精霊の浮竹に修行をしてもらっていたのだが。
「こう、ぱっとだしてぎゅんってするかんじだ」
全くもって分からなかったので、剣士の京楽のとエルフの京楽の修行が一段落するまで瞑想し、魔法をバリバリ使っていった。
「クリエイトアストラルエンジェル!」
魔法で人工的な天使を作り出して、一緒に同じ攻撃魔法を唱える。
「「ファイアフェニックス」」
確実に魔力は上がっているようで、的にした岩が炎属性の魔法なのに勢いで吹っ飛んでいた。
『ちょっと待って。そのクリエイトなんとかって魔法は何?』
「なにって、オリジナルの魔法だが?」
『オ、オリジナルの、創造する魔法だって!?』
『へぇ、面白そうな魔法を使うね』
エルフの京楽は、今だに魔法を制御し続けているので、剣士の京楽が様子を見に来てくれたのだ。
『創造の魔法は、神々のものだよ。ほんとに、君といいエルフの僕といい、面白いね』
「俺の使う魔法は、そんなに珍しいものなのか?昔読んだ、古代エルフの神話で出てくる魔法を真似たものなんだが」
『だから、その神話の魔法が神々の魔法なんだ、きっと』
『他にも何が作りだせるの?』
「普通に、適性のある火とか水とか氷とか。あと酸とか毒とか、さっきの疑似天使とか疑似悪魔とか」
『疑似生命体を生み出す魔法・・・・確かに、神の領域だね』
そう言われたが、浮竹はなんのことか分からず、きょとんとしていた。
『ちょっと、大丈夫なのか京楽。神の魔法だぞ』
『悪用はしないようだし、いいんじゃない?』
こそこそとやり取りをする二人を不思議そうに見ながら、浮竹はまた魔法を唱えた。
「クリエイトアストラルデビル!」
今度は、人工的な悪魔が作り出された。
人工的な天使と並んで、3重詠唱を始める。
「「「テトラボックス」」」
草原の向こう側にある山が、消し飛んでいた。
『・・・・・・』
『あらまぁ・・・・』
「まぁまぁの威力だな」
『ねぇ、君本当にAランク冒険者?』
「そうだが?Aランクになって半年だが」
『ねぇ、これSクラスだと思うんだけど、どう思う?』
『どうって、Sランク試験に受かるまではAランク冒険者だからな。おまけにエルフの浮竹は剣の才能もある』
『ほんとにおもしろい子たちだね』
「おーい、そろそろ魔法の維持が限界なんだけど」
放置されていたエルフの京楽がそう言うと、剣士の京楽はすぐにその側に走っていった。
『僕を殺すつもりで、攻撃魔法放ってごらん』
「どうなっても知らないよ?ダークスフィア×10」
『多重詠唱!』
ダークスフィアの魔法を、剣士の京楽は手を突きだすだけで殺していく。
「ブラックホール」
『今度はブラックホール。禁忌だな』
「他重詠唱できるぞ。ブラックホール×5」
『範囲が小さいから、多重詠唱できるだけで、1つ1つの威力は少し小さめなんだね。それにしても・・・・君ら、本当にAランク冒険者?』
剣士の京楽が疑問を抱き始めた。
「え、あ、うん、そうだけど?」
『今時のSランク冒険者の壁って厚いのかな』
「そりゃそうじゃないの?ドラゴンを倒せないようじゃ、Sランク冒険者を名乗れないでしょ?」
『いや、何もドラゴンを倒せなくても・・・まぁいいか。ブラックホールの魔法を10個だした状態で、ひたすら維持してごらん』
「わかったよ」
剣士の京楽の言葉に、エルフの京楽はブラックホールの魔法を10個出して、維持し続けた。
そんなことを繰り返しているうちに、エルフの京楽は暴走させることなく、闇魔法を使えるようになっていた。
「師匠、剣の稽古も頼む!」
『ああ、君は魔法剣士だったね。僕を殺すつもりでかかってきてごらん』
精霊の浮竹の姿が消えて、剣士の京楽の手の中に妖刀が現れる。
「てやあああ!!」
『甘い甘い』
「せい!」
『右ががら空きだよ』
「うへー。無理です、師匠。師匠の本気には勝てません」
『じゃあ、目を閉じて相手するから、適当に打ち込んできて』
目を閉じて相手をしてもらっても、エルフの浮竹は剣士の京楽から一本もとれないでいた。
「魔法もいれていいですか?」
『いいよ:』
「クリエイトビースト」
人工的な狼を魔法で作りだして、それに乗ってエルフの浮竹は空を走り、京楽の首元にミスリル銀の魔剣を突きつけた。
『ハンデあったけど、さっきのは君の勝ち。やるね』
「師匠が目をつぶっていたからです」
こうして、修行の日々は終わっていった。
『君たち、十分Sランクでやっていけるよ?』
「師匠、からかわないでください」
「そうだよ。まだまだSランクは遠い」
『いや、マジなんだけどね・・・・・』
エルフの浮竹と京楽は、それを冗談と受け止めた。
『まぁ、Aランクの実績を積むのもいいことだよ。この調子でがんばって』
「ありうがとうございます、師匠」
「ありがとう」
『ブルンも、プルンと特訓していたもんな?』
「ププウ!」
「くるるーー」
ブルンは神クラスの回復魔法を使えるほかに、火と氷のかなりの威力のブレスが吐けるようになっていた。
今まで、攻撃といえば酸弾くらいだったので、攻撃力が大幅にアップした。
『次のSランク試験っていつ?』
「2年後の4月」
『じゃあ、まるまる2年あるのか』
『その間に力を磨いて、Sランク試験に挑んでごらん。多分、合格するから』
「はい、師匠。ドラゴンキラーを名乗れるようにがんばります!」
「僕も、闇魔法をはじめ、禁忌いろいろ教えてもらったし、受かりそうな気がするよ」
こうして、エルフの浮竹と京楽の修行は終わった。
二人とも魔力量が、Sランクの魔法使い並みになっているなど気づかずに、普通にBランク~Sランクの依頼を受けてこなしていくのであった。
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