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オメガバース恋白11

白哉が妊娠した。

そう気づいたのは、白哉が子を流産してからであった。

ヒート期間中、アフターピルを飲み忘れ、子を宿してしまった。だが、まだ白哉には子を産むつもりはなく、できたら中絶するつもりだった。

いざ、子を宿していたと知ると、なくなった命が尊すぎるようにかんじた。

「隊長、無理しないでください。流産したばかりなんすから」

「大丈夫だ」

白哉は、数日安静にしてから仕事を普通にこなしていた。

「あ、その書類の束俺が運びます!」

恋次は、白哉に力仕事をさせない。

隊首会があり、白哉はそれに出席していた時に子を流した。

「恋次‥‥‥気を遣いすぎだ。私はもう、どうということはない」

「それでも、俺はあんたが大事っすから」

「恋次」

恋次の優しさは心に染みるが、子を身籠っていたと気づけなかった自分を、白哉は恥じていた。

「もし、また子を宿したら、私は産もうと思う」

「え、まじっすか」

「どのみち、朽木家の跡取りがいないのだ。私がオメガである以上、番である兄と子を成して跡継ぎにするのが普通であろう」

「隊長、無理してませんか?」

恋次は、優しく白哉を抱き寄せる。

白哉は、人知れず傷ついていた。

「‥‥‥‥すまぬ。兄との間にできた子を、失ってしまった」

白哉は、小さい涙を零した。

「流れたのは仕方ないっす。俺も気づけなかったし」

「恋次、私を嫌いにならぬか?」

「嫌いになんてなりません」

「抱いてくれ」

「え、でも」

恋次は逡巡する。

今はヒート期間でもないし、白哉は子を流してからまだそれほど経っていない。

「よいから、抱け」

「分かりました」

逢瀬に使う屋敷にいき、二人で湯あみをして夕食を食べてから、褥に向かう。

「あ‥‥‥」

しつように胸の先端ばかりいじる恋次に、白哉が懇願する。

「下も、触ってほしい」

すでに白哉のものは勃っていて、秘所も濡れていた。

恋次は、白哉の衣服を全部脱がせると、白哉の全身にキスの雨を降らせて愛撫する。

「んあっ」

白哉は目を潤ませて、恋次を見る。

恋次はゆっくりと白哉を抱くつもりであったのだが、白哉の反応や濡れた瞳に己の欲望が膨らんで弾けそうになる。

「指、いれますよ?」

潤滑油を指につけて、白哉の蕾に指を侵入させる。

「あっ」

「ここ、いいっすか?」

こりっと、指を折り曲げてやると、白哉がこくこくと頷いた。

「恋次、もっと」

「はい‥‥‥ここ、前立腺っすね。先に一度、いっちゃってください」

恋次は、白哉の中を指で刺激すると同時に前に舌を這わせて奉仕する。

「ひあああ、同時はやああああ」

「いっていいっすよ?」

ぐっと、指で中を押して、白哉のものを口に含んでちろちろと鈴口を刺激してやると、白哉は恋次の口の中に精液を吐き出していた。

「子を流してから、交わってなかったっすから、ちょっと濃いっすね」

「やっ、言うな」

「挿入れますよ?」

指をひきぬいて、恋次は自分のものを白哉の蕾にあてがう。

「あああああああ!!!」

引き裂かれる瞬間は、いつまで経っても慣れない。

痛みと同時に快楽が混ざりこむ。

「んっ」

恋次は、己のものを白哉の中にいれて、動かなかった。

「恋次?」

「しばらく、こうさせてください。あんたの中、すごくきもちいい。それに、なじむまで時間かかるだろうし」

「あ、私はもっと激しくしてほしい」

白哉は、自分から恋次に口づける。

舌を絡ませあって、引き抜くとつっと銀の糸が垂れた。

「ああもう、どうなっても知らないっすよ?」

恋次は、勢いよく白哉の中を穿つ。

「あああ!」

白哉はびくんを体をしならせて、オーガズムでいってしまう。

「もっと、乱れてください。俺だけを求めて?」

「あ、恋次、恋次」

白哉は、熱病にうなされたかのように恋次の名を繰り返し呼び、瞳を潤ませる。

「恋次、もっともっと欲しい。私を兄で満たしてくれ」

「隊長‥‥‥‥愛してます」

恋次は、白哉を突き上げる。

「んああああ」

「もっと?」

「あ、もっと」

白哉が求めるままに、交じり合う。

結合部はぐちゅぐちゅと音をたてて、泡立っていた。

「子種注いであげますから、また俺の子孕んでくださいね?」

「ひああああああ!!!」

恋次は、白哉の子宮に入り込み、直接ドクドクと大量の精液を注ぎ込む。

「んあああ、あ、熱い」

「まだ、出しますよ?」

「いあああああ」

たっぷりと子種を注がれるが、白哉はまだ足りないようで恋次を求める。

「もっと、私を愛せ」

「ああもう、隊長かわいすぎ」

恋次は、まだ萎えていない自分のもので、白哉の中をかき混ぜる。

「うあっ」

「ここも、いいんすか?」

「あ、分からぬ」

「じゃあ、いいってことで」

「ひあう」

どちゅんと奥まで貫き、恋次は一度白哉から己を抜き取る。

「恋次?」

「隊長が上になってください」

「分かった‥‥‥‥」

騎乗位は、普段あまりしない。

ずぶずぶと、白哉は自分の体重で恋次のものを飲み込んでいく。

「んんん」

白哉は恋次の胸に両手をついて、拙い動きで自分から動いた。

「すっげーいい眺め」

「ん、やっ」

トンと下から突き上げられて、白哉は乱れた。

「ああああ、恋次」

「隊長‥‥‥…また、出しますよ?全部飲んでくださいね?」

「ひあああああ!」

ドクドクと、精液を白哉の子宮に注ぎこみ、恋次は白哉に口づける。

「愛してます、隊長」

「んああああ‥‥‥」

白哉は、遠ざかっていく意識の中で、恋次の赤い髪を掴んでいた。

「隊長」

呼んでも、白哉に反応はない。

「アフターピル、いりますよね。ほんとは子供産んでほしいんすけど、まだ早いかな」

口移しで、水とアフターピルを飲ませて、精液と体液で汚れた白哉の体を綺麗にすると、中に出したものをかき出した。

「隊長。隊長さえいれば、俺はそれでいいんすよ」

恋次は白哉の絹のような黒髪を撫でて、額にキスをするのだった。



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