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教師と式21

「浮竹先生さよなら~」

「先生さようなら~、夏休みあけたらまた会おうねー」

浮竹の本職は小学校の教師である。

猛暑の続く中、小学校は夏休みに入り、浮竹も数日の有休休暇をとったが、今日は学校に来ていた。

「ここが浮竹の勤めてる学校かい。けっこう広いじゃない」

「主、それであやかしが出るという音楽室はどこに?」

生徒たちが、音楽室で怪奇現象を見たといって、浮竹に助けを求めていた。

くしくも夏休みに入り、生徒たちに被害は及んでいないが、そうなる前に怪奇現象の容貌を掴み、あやかしなら祓おうということだった。

「まだ、あやかしと決まったわけじゃないがな」

人がいないのにピアノが演奏されたり、歌声が聞こえるのだという。

浮竹は、その日式神である京楽と白哉を伴って、夜の学校を訪れていた。

音楽室の近くにいくと、ピアノの音が流れてくる。

それに合わせ、もの悲しい歌声が流れてきた。

「これは‥‥‥あやかしというか、人の怨念の塊だな」

「つまりは幽霊ってこと?」

「主、浄化してしまおう」

「いや、待て。まだ人に危害を加えていないし、事情を聞いてからでもいいだろう。説得して成仏してもらえるのであれば、それにこしたことはない」

浮竹は音楽室に入る。

ぼんやりとした形で、人の魂が幽霊の形になって一人、ピアノを奏でながら悲し気に歌っていた。

若い娘の姿をしていた。

「俺は浮竹。この学校の教師をしている。そして祓い屋だ。成仏してほしいんだが、まだこの世界に未練があるんだろう?話してみてくれ」

「祓い屋‥‥術者ですか。私はとあるバーで音楽を奏で歌ってういたミュージシャンです。バーはつぶれ、私は弾いて歌う場所をなくしさまよいました。新しいバーに採用されても、どこもつぶれてしまうのです。私は呪われていました」

「呪いか」

浮竹は、女の話を聞く。

「はい。そして衰弱していき、命を絶ちました。まだ弾いて歌いたい。そんな心から、ピアノのあるこの音楽教室を見つけました。夜に弾いて歌っていると、悲しいけれど少し嬉しいのです。聞いてくれる方はいませんが、弾いて歌っていることで私は私を保っていました。でも、これで最後ですね」

「お前を呪った者の正体は?」

「不知火です。海辺で、私が歌っていると歌声に惚れたから、あやかしになって嫁になれと。断ったら、呪われてこうして悪霊になってしまいました」

「不知火‥‥‥八津原の不知火か?」

「え、ごぞんじなのですか」

「ご存じも何も、この前人の船を惑わせて行方不明にさせるから祓った」

「ああ、そういえばそんな不知火がいたねぇ」

「主に危害を加えようとしたので、刀できったな」

浮竹、京楽、白哉の言葉に女の亡霊は涙を浮かべる。

「そうですか。私を死に追いやった不知火は、もうこの世にいないのですね」

「だから、安心して成仏するといいぞ」

「ふふふふ‥‥‥術者は人の子。その体、もらいます!」

女の亡霊は、浮竹の体を奪おうとした。

「浮竹!」

「主!」

「ふふふふ、これでまたピアノを弾いて歌える。人に見てもらえる‥‥‥‥」

「悪いが、俺は人の子ではない。雷神だ。俺の体から出て行ってもらおうか」

「ぎいやああああああああ」

浮竹は、自分の中に入ってきた女の亡霊に雷を浴びせて追い出す。

「静かに成仏してもらおうと思ったが、無理みたいだな。強制的に祓う」

「いやあああ、消えたくないいいいい」

「浮竹の体を乗っ取ろうだなんて、なんて不届きな亡霊だい。桜の花びらよ、祓ってしまえ」

「いやあああああああ」

女の亡霊は、京楽の出した桜の花びらの渦に飲まれて、浄化されてしまった。

「むう、私の出番はなしか」

「白哉、ないほうがいい」

「それもそうか。主、体に異常はないか?幽霊に入られたのだ、どこかに異常があるかもしれない」

「大丈夫だ」

「それならいいのだが」

出番のなかった白哉に、とりあえず科学室にいた怨霊と、プールにいた溺れ死んだ子供の幽霊を浄化してもらって、学校にいる幽霊は全部浄化した。

「ふう。結界もはったし、しばらくこの学校は幽霊も出ないだろう」

「浮竹、なんだか具合悪そうだね?早めに帰る?」

「ああ、そうだな。少し疲れたようだ」

「主、車を運転するので寝ていろ」

白哉に車の運転を任せて、屋敷まで帰ると、浮竹は寝室にいくと横になった。

「体が熱い‥‥‥あの女の幽霊のせいだな、乗っ取られたときに、何かされたようだ」

「浮竹、大丈夫?」

「主‥‥‥‥私は呪符に戻るゆえ、後は京楽に任す」

「え、白哉くん?」

「京楽‥‥‥‥‥体が熱い。鎮めてくれ」

「え、これいいの?まじで?」

浮竹は、潤んだ瞳で京楽を見てくる。

「抱いていいの?」

「ああ‥‥‥熱を、鎮めてくれ」



「んあっ」

奥を貫かれて、浮竹は甘い声を出す。

「ひああああ」

ぱんぱんと肉がぶつかる音がした。

「あ、春水もっとおおお」

「十四郎、そんなに締め付けないで」

「ひああ、あ、あ」

京楽に犯されて、浮竹は喜びの声をあげる。

「んっ」

ぐちゅぐちゅと前もいじられて、浮竹は中に熱い京楽の精液が出されるのを感じながら、ドライでいっていた。

「んあ、もっとおお」

「十四郎」

京楽は、浮竹を抱き寄せて深い口づけをする。

「んっ」

それにこたえて、浮竹は京楽の背に手をまわしてから、ひっかいた。

「あああああああ!!!」

最奥を抉る京楽の熱に、浮竹は背をしならせて大きくドライでいってしまう。

「やああ、あああ」

「十四郎、まだいけるよね?」

「ひやあああ」

「ボク、まだ足りないよ?君と睦みあうの久しぶりなんだもの」

「あああ、春水」

京楽は、浮竹の中を何度も貫き、抉り、揺さぶる。

浮竹はそのたびに反応する。

「ああああ、快感で頭いおかしくなるううう」

「一緒にいこう。ほら、ここ弱いよね?」

「やあああああああ」

最奥をぐりっと抉って、京楽は精液を浮竹の胎の奥にぶちまける。

同時に浮竹もいっていた。射精もして、ドライでもいって二重にいっていた。

「んああああ!!!」

「十四郎、大好き」

「あ、春水」

浮竹は、京楽の下の名を呼んで意識を失った。

「十四郎?ありゃ、気絶しちゃったかな」

京楽は、浮竹の体を清めて後始末をして、浮竹に衣服を着せる。

「白哉くん、もう出てきても平気だよ」

呪符に戻っていた白哉は、気を失っている浮竹を見て、京楽の頭を殴る。

「あいた、何するの」

「無茶をさせすぎだ。主に万が一のことがあったらどうする」

「えー。セックスで、万が一のことってどんなの」

「し、知らぬ!」

白哉は、顔を赤くして恋次のところにいってしまった。

「ねえ、十四郎」

京楽は、意識のない浮竹の白い長い髪を撫でる。

「今、幸せかい?」

返事はない。

「ボクは幸せだよ。惣右介くんから自由の身になれて、桜食いから桜の花神に戻れて、君の傍にいられる。こんなに穏やかに幸せな気分になれたのは久しぶりかな」

「少しは、加減を、しろ」

気づいた浮竹が、目を覚ます。

「ふふ、ごめんね?久しぶりだったから」

「確かに、久しぶりだな。交わったのは」

浮竹は、着替えの服をもってシャワーを浴びにいく。京楽は、その後をおって、同じくシャワーを浴びにいくのだった。

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