ハッピーバースデー俺
その日は新勇者の誕生日だった。
仲間たちに前々から教えておいたが、誰一人として祝ってくれなかった。
「みんな酷い!お前らの誕生日の時は手作りのバースデーケーキを焼いてやったのに」
「えー。あたし覚えてなーい」
と女僧侶が。
「俺は頼んだおぼえはないね」
と少年魔法使いが。
「肉よこせなのだにゃん」
と獣人盗賊が。
「ZZZZZZZZZZZ]
男戦士にいたっては、寝ていた。
「いいもん!魔王城に行って祝ってもらうもん!」
ということで、新勇者は魔王城に行き、誕生日であることを告げて祝ってもらおいうとしていた。
「あのさ。ボクたち、最近争ってないけど一応敵対関係なんだよ?」
京楽は困ったように、浮竹を見る。
浮竹は、最近魔王の仕事が忙しくなっていたので、せっかく京楽と二人でいられる時間を削られて、怒っていた。
「バースデーケーキを焼いてやろう」
「本当か!?」
シェフに命じて、バースデーケーキを焼かせた。浮竹は、こっそりハバネロを中に入れろと命じておいた。
「ほら、バースデーケーキだ。これ食べたら、おとなしく帰れ」
「え、プレゼント」
「ああ、分かった、プレゼントもやるから」
「わーい」
新勇者は本気で喜んだ。
バースデーケーキを、辛い辛いと言いながら、完食した。
なんだか哀れに思えて、ゴキちゃんが入っている箱をプレゼントしようと思っていた浮竹は、銀のブレスレットをあげた。
「浮竹、それ君がこの前自分で作ったっていう‥‥‥」
「ああ、いいんだ。新勇者にも、たまにはまともなことをしてやってもいいかなと思って」
銀のプレスレットをもらった新勇者は、それを魔王自身が作ったものだと宣伝して大金で売った。
そして、性懲りもなくまた魔王城にきてバースデープレゼントを要求してきた。
「お前、この前俺があげた銀のブレスレット売っただろう?」
「な、なんのことかわからんな」
「それに、誕生日は3日前に終わってるでしょ」
「俺の住んでいた地域では、誕生日は一週間かけてお祝いするのだ」
「そうか。じゃあ一週間分のお祝いをこめて、ヘルフレア!!!」
「もぎゃああああああああああああああああああ」
断末魔をあげて、燃え盛る新勇者。
「まぁ、ミディアムで。ウォーター」
鎮火する京楽。
「なんでだよおおお。俺の誕生日祝ってよおおおおお」
「銀のブレスレット、徹夜で俺が作ったものだったんだぞ。京楽にあげようと思っていた。それなのに、売るからだ」
浮竹は、つーんとなって新勇者を蹴った。
「あん、もっとおお」
浮竹は、新勇者が満足するまで蹴り続けた。
「きもちよかった。ありがとう、魔王」
「痛めつけるつもりで蹴ったのに」
しゅんとなる浮竹の頭を京楽は撫でて、新勇者を蹴り転がす。
「ぐおおお、痛い!?殺す気か!」
「さぁ、君が満足しても蹴ってあげよう」
「ひいいいいいいい。人殺しいいいいいいいいいい」
新勇者は、金のアフロのウィッグを残して走り去っていった。
「そういえば、新勇者は16歳とかいっていたが、誕生日がきて16歳になったって言ってた。年齢はどっちが正しいのだろう」
「そんなこと、どうでもいいじゃない。浮竹、夕食にしよ」
「ああ、そうだな」
そこへ、新勇者が戻ってくる。
「金のアフロは本物の金も使っているんだ。忘れてはいけない」
「「ヘルインフェルノ」」
「ぎょえええええええええ」
新勇者は、金のアフロを手に、魔王城の窓から魔法の威力で飛んでいくのであった。
「ハッピーバースデー俺!」
そんなことを叫びながら。
仲間たちに前々から教えておいたが、誰一人として祝ってくれなかった。
「みんな酷い!お前らの誕生日の時は手作りのバースデーケーキを焼いてやったのに」
「えー。あたし覚えてなーい」
と女僧侶が。
「俺は頼んだおぼえはないね」
と少年魔法使いが。
「肉よこせなのだにゃん」
と獣人盗賊が。
「ZZZZZZZZZZZ]
男戦士にいたっては、寝ていた。
「いいもん!魔王城に行って祝ってもらうもん!」
ということで、新勇者は魔王城に行き、誕生日であることを告げて祝ってもらおいうとしていた。
「あのさ。ボクたち、最近争ってないけど一応敵対関係なんだよ?」
京楽は困ったように、浮竹を見る。
浮竹は、最近魔王の仕事が忙しくなっていたので、せっかく京楽と二人でいられる時間を削られて、怒っていた。
「バースデーケーキを焼いてやろう」
「本当か!?」
シェフに命じて、バースデーケーキを焼かせた。浮竹は、こっそりハバネロを中に入れろと命じておいた。
「ほら、バースデーケーキだ。これ食べたら、おとなしく帰れ」
「え、プレゼント」
「ああ、分かった、プレゼントもやるから」
「わーい」
新勇者は本気で喜んだ。
バースデーケーキを、辛い辛いと言いながら、完食した。
なんだか哀れに思えて、ゴキちゃんが入っている箱をプレゼントしようと思っていた浮竹は、銀のブレスレットをあげた。
「浮竹、それ君がこの前自分で作ったっていう‥‥‥」
「ああ、いいんだ。新勇者にも、たまにはまともなことをしてやってもいいかなと思って」
銀のプレスレットをもらった新勇者は、それを魔王自身が作ったものだと宣伝して大金で売った。
そして、性懲りもなくまた魔王城にきてバースデープレゼントを要求してきた。
「お前、この前俺があげた銀のブレスレット売っただろう?」
「な、なんのことかわからんな」
「それに、誕生日は3日前に終わってるでしょ」
「俺の住んでいた地域では、誕生日は一週間かけてお祝いするのだ」
「そうか。じゃあ一週間分のお祝いをこめて、ヘルフレア!!!」
「もぎゃああああああああああああああああああ」
断末魔をあげて、燃え盛る新勇者。
「まぁ、ミディアムで。ウォーター」
鎮火する京楽。
「なんでだよおおお。俺の誕生日祝ってよおおおおお」
「銀のブレスレット、徹夜で俺が作ったものだったんだぞ。京楽にあげようと思っていた。それなのに、売るからだ」
浮竹は、つーんとなって新勇者を蹴った。
「あん、もっとおお」
浮竹は、新勇者が満足するまで蹴り続けた。
「きもちよかった。ありがとう、魔王」
「痛めつけるつもりで蹴ったのに」
しゅんとなる浮竹の頭を京楽は撫でて、新勇者を蹴り転がす。
「ぐおおお、痛い!?殺す気か!」
「さぁ、君が満足しても蹴ってあげよう」
「ひいいいいいいい。人殺しいいいいいいいいいい」
新勇者は、金のアフロのウィッグを残して走り去っていった。
「そういえば、新勇者は16歳とかいっていたが、誕生日がきて16歳になったって言ってた。年齢はどっちが正しいのだろう」
「そんなこと、どうでもいいじゃない。浮竹、夕食にしよ」
「ああ、そうだな」
そこへ、新勇者が戻ってくる。
「金のアフロは本物の金も使っているんだ。忘れてはいけない」
「「ヘルインフェルノ」」
「ぎょえええええええええ」
新勇者は、金のアフロを手に、魔王城の窓から魔法の威力で飛んでいくのであった。
「ハッピーバースデー俺!」
そんなことを叫びながら。
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