教師と式15
「浮竹、白哉くん、話があるんだ」
「ああ、俺もそろそろ話したいと思っていた頃だ。京楽、お前桜食いに堕ちたな?人の命を吸い取っているだろう?」
「浮竹はお見通しか」
京楽は悲しそうに浮竹を見る。
「兄は、本当に私たちを裏切っていたのか?」
白哉の問いに、京楽が答える。
「そうだよ。ボクは今でも惣右介くんの式でもある。でも、これだけは分かってほしい。浮竹の命を守るためにそうせざるをえなかたことを」
「京楽、俺は守られてばかりじゃない。雷神として覚醒した今、藍染にやられはしない」
「浮竹‥‥‥」
「今からでも遅くない。藍染と手を切れ」
「でも、そうしたら惣右介くんの手が君に」
「だから、俺は平気だと言っている。藍染が手を出してきても自力でなんとかできる」
浮竹は、京楽を抱きしめた。
「すまなかった。俺のせいで、辛い思いをさせた」
ぶわりと、京楽は涙を浮かべて浮竹を抱きしめ返した。
「ボク、戻れるかな?前の桜神に。もう人間の生気を吸って殺したりしないから」
「京楽、お前は人の生気を吸って殺してきたというが、完全に殺したわけじゃない。お前に生気を吸われた者たちは生きている」
「え‥‥‥」
「なんとなく分かるんだ。お前と魂のレベルでつながっているからな」
「京楽、本来ならば兄は主の式にふさわしくないので処分だが、主がこれほど兄の身を案じているのだ。人は殺めていないのが幸いだな」
白哉は冷たく言い捨てるが、表情は悲し気で心配しているようだった。
「契約をしよう。もう、人の生気を大量に吸わないという契約を。破ったら俺も京楽も力の全てを失いただの獣になる」
「ボクだけでいいよ!」
「だめだ。お前は俺の式で俺のものだ。藍染とは手を切れ」
「浮竹‥‥‥‥」
京楽は、浮竹の言う通りに契約を交わした。
藍染の式であることも完全にやめた。
「大地の記憶よ、この者のさまよえる魂を導きたまえ‥‥‥」
浮竹が祈りをこめて、血を捧げると、京楽は桜食いではなく、元の桜神に戻ろうとしていた。
「浮竹、どうやったの!?」
「俺の命を星に捧げてお前を前のあやかしに戻している。それだけのことだ」
「浮竹、ごめん、ボクのために命を削るなんて!もう、桜食いには堕ちないから!だから、もう自分の命を縮めないで!」
「俺は雷神だぞ?寿命なんて無限にある」
「でも」
浮竹は、京楽を殴った。
「心配させた、罰だ」
「いいよ。浮竹の気のすむまで殴って」
浮竹は、霊体化させた拳で京楽の腹を抉る。
「う‥‥‥‥」
「服従虫だ。藍染が、お前を裏切らないように監視の意味をこめて寄生させていたんだろう」
「主、こちらへ。ただつぶすだけでは服従虫は死なぬ。浄化の炎で焼く」
「京楽ううう、裏切ったなぁあああ」
服従虫は、藍染の声をあげて浄化された。
「お前は、今日から本当に俺だけの式だ。同胞や人の命を吸わず、大量の人から少しだけ生気を分けてもらって生きていく桜の花神だ」
「浮竹、ボク、ボク‥‥‥‥君を失いたくなくて‥‥」
「もういいんだ。俺は守られるだけじゃない。守り通せる」
京楽は泣いた。涙が枯れるまで。
「京楽、兄は今まで通り桜の花神として生きよ。私の後輩であろう」
「うん、白哉くん、うん」
京楽は泣きまくって疲れたのか、眠ってしまった。
「いるんだろう、藍染の式」
「おや、ばれてもうた?」
それは藍染の式の市丸ギンだった。
「帰って藍染に言うといい。京楽はもうお前のものではないと」
「そうみたいやね。まぁ、京楽なんてはなっから裏切るだろうと思うてたけど」
「俺は藍染に腹を立てているんだ。消えろ」
落雷を落とされて、ギンは黒焦げになりながら、後ずさる。
「藍染様にたてついて、後悔せんことやね」
「元から藍染とは馬が合わなかった。敵対したところで、同じ術者だ。命がけの決闘があるわけじゃなし」
「さぁ、どうやろなぁ」
「主、この者は殺しても?」
「ああ、いいぞ」
「いややわ、殺されとうないから僕は逃げるで?」
ギンは、式札を置いて去ってしまった。
式札は、京楽の力を使う時に使う呪符だった。
藍染の手の中にあったのを、わざわざギンがもってきてくれたのだ。
「あの市丸ギンという式神も、藍染に生粋に服従しているわけではなさそうだな」
「そうだな、主。本来なら、私たちを消そうとするはず」
「まだ、俺たちに利用価値を見出しているんだろう」
それから、3日が過ぎた。
京楽は眠り続けていた。その間に、体は桜食いから桜神に戻っていた。
浮竹も眠っていた。
力をいろいろと使いすぎたせいだ。
「んー、お腹減った‥‥‥」
京楽が起きる。
「起きたか。主はまだ眠っているぞ。兄を桜食いから桜神に戻すのに相当力を消費したようだ」
「浮竹‥‥‥起きて?朝だよ?」
京楽は浮竹の唇に唇を重ねる。
生気を吹き込んだ。
「ん‥‥」
「起きた?」
「主、大丈夫か?」
「ん、ああ。少し力を使いすぎて休眠していただけだ」
「ボク、元の桜神に戻ってる。ありがとう、浮竹」
京楽は、浮竹を抱きしめる。
「もう、桜食いに堕ちたりするなよ」
「うん、絶対にしない」
ぐ~と、浮竹と京楽の腹がなって、3日も食事をしていなかったのでまずは食事をとることにした。
「桜神のお前を、俺は好きだ。桜食いのお前は嫌いだ」
「うん。ごめん」
浮竹は、食事をとるとシャワーだけ浴びてまた寝てしまった。
「京楽、兄に主の護衛を頼む。ルキアが、何者にかさらわれた」
「ええ!」
騒動は、ひと段落したようで再び起こるのだった。
「ああ、俺もそろそろ話したいと思っていた頃だ。京楽、お前桜食いに堕ちたな?人の命を吸い取っているだろう?」
「浮竹はお見通しか」
京楽は悲しそうに浮竹を見る。
「兄は、本当に私たちを裏切っていたのか?」
白哉の問いに、京楽が答える。
「そうだよ。ボクは今でも惣右介くんの式でもある。でも、これだけは分かってほしい。浮竹の命を守るためにそうせざるをえなかたことを」
「京楽、俺は守られてばかりじゃない。雷神として覚醒した今、藍染にやられはしない」
「浮竹‥‥‥」
「今からでも遅くない。藍染と手を切れ」
「でも、そうしたら惣右介くんの手が君に」
「だから、俺は平気だと言っている。藍染が手を出してきても自力でなんとかできる」
浮竹は、京楽を抱きしめた。
「すまなかった。俺のせいで、辛い思いをさせた」
ぶわりと、京楽は涙を浮かべて浮竹を抱きしめ返した。
「ボク、戻れるかな?前の桜神に。もう人間の生気を吸って殺したりしないから」
「京楽、お前は人の生気を吸って殺してきたというが、完全に殺したわけじゃない。お前に生気を吸われた者たちは生きている」
「え‥‥‥」
「なんとなく分かるんだ。お前と魂のレベルでつながっているからな」
「京楽、本来ならば兄は主の式にふさわしくないので処分だが、主がこれほど兄の身を案じているのだ。人は殺めていないのが幸いだな」
白哉は冷たく言い捨てるが、表情は悲し気で心配しているようだった。
「契約をしよう。もう、人の生気を大量に吸わないという契約を。破ったら俺も京楽も力の全てを失いただの獣になる」
「ボクだけでいいよ!」
「だめだ。お前は俺の式で俺のものだ。藍染とは手を切れ」
「浮竹‥‥‥‥」
京楽は、浮竹の言う通りに契約を交わした。
藍染の式であることも完全にやめた。
「大地の記憶よ、この者のさまよえる魂を導きたまえ‥‥‥」
浮竹が祈りをこめて、血を捧げると、京楽は桜食いではなく、元の桜神に戻ろうとしていた。
「浮竹、どうやったの!?」
「俺の命を星に捧げてお前を前のあやかしに戻している。それだけのことだ」
「浮竹、ごめん、ボクのために命を削るなんて!もう、桜食いには堕ちないから!だから、もう自分の命を縮めないで!」
「俺は雷神だぞ?寿命なんて無限にある」
「でも」
浮竹は、京楽を殴った。
「心配させた、罰だ」
「いいよ。浮竹の気のすむまで殴って」
浮竹は、霊体化させた拳で京楽の腹を抉る。
「う‥‥‥‥」
「服従虫だ。藍染が、お前を裏切らないように監視の意味をこめて寄生させていたんだろう」
「主、こちらへ。ただつぶすだけでは服従虫は死なぬ。浄化の炎で焼く」
「京楽ううう、裏切ったなぁあああ」
服従虫は、藍染の声をあげて浄化された。
「お前は、今日から本当に俺だけの式だ。同胞や人の命を吸わず、大量の人から少しだけ生気を分けてもらって生きていく桜の花神だ」
「浮竹、ボク、ボク‥‥‥‥君を失いたくなくて‥‥」
「もういいんだ。俺は守られるだけじゃない。守り通せる」
京楽は泣いた。涙が枯れるまで。
「京楽、兄は今まで通り桜の花神として生きよ。私の後輩であろう」
「うん、白哉くん、うん」
京楽は泣きまくって疲れたのか、眠ってしまった。
「いるんだろう、藍染の式」
「おや、ばれてもうた?」
それは藍染の式の市丸ギンだった。
「帰って藍染に言うといい。京楽はもうお前のものではないと」
「そうみたいやね。まぁ、京楽なんてはなっから裏切るだろうと思うてたけど」
「俺は藍染に腹を立てているんだ。消えろ」
落雷を落とされて、ギンは黒焦げになりながら、後ずさる。
「藍染様にたてついて、後悔せんことやね」
「元から藍染とは馬が合わなかった。敵対したところで、同じ術者だ。命がけの決闘があるわけじゃなし」
「さぁ、どうやろなぁ」
「主、この者は殺しても?」
「ああ、いいぞ」
「いややわ、殺されとうないから僕は逃げるで?」
ギンは、式札を置いて去ってしまった。
式札は、京楽の力を使う時に使う呪符だった。
藍染の手の中にあったのを、わざわざギンがもってきてくれたのだ。
「あの市丸ギンという式神も、藍染に生粋に服従しているわけではなさそうだな」
「そうだな、主。本来なら、私たちを消そうとするはず」
「まだ、俺たちに利用価値を見出しているんだろう」
それから、3日が過ぎた。
京楽は眠り続けていた。その間に、体は桜食いから桜神に戻っていた。
浮竹も眠っていた。
力をいろいろと使いすぎたせいだ。
「んー、お腹減った‥‥‥」
京楽が起きる。
「起きたか。主はまだ眠っているぞ。兄を桜食いから桜神に戻すのに相当力を消費したようだ」
「浮竹‥‥‥起きて?朝だよ?」
京楽は浮竹の唇に唇を重ねる。
生気を吹き込んだ。
「ん‥‥」
「起きた?」
「主、大丈夫か?」
「ん、ああ。少し力を使いすぎて休眠していただけだ」
「ボク、元の桜神に戻ってる。ありがとう、浮竹」
京楽は、浮竹を抱きしめる。
「もう、桜食いに堕ちたりするなよ」
「うん、絶対にしない」
ぐ~と、浮竹と京楽の腹がなって、3日も食事をしていなかったのでまずは食事をとることにした。
「桜神のお前を、俺は好きだ。桜食いのお前は嫌いだ」
「うん。ごめん」
浮竹は、食事をとるとシャワーだけ浴びてまた寝てしまった。
「京楽、兄に主の護衛を頼む。ルキアが、何者にかさらわれた」
「ええ!」
騒動は、ひと段落したようで再び起こるのだった。
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