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教師と式16


「ルキアが何者かにさらわれた」

「それは確かなの?」

「義妹であるが、ルキアと私は魂のレベルで繋がっている。ルキアはさらわれたとみて間違いない」

「大変だ!鬼神の京楽と鬼の俺にも助けを求めよう」

浮竹たちは、鬼神の京楽と鬼の浮竹の住むマンションを訪ねて、事情を説明して一緒に探してくれることになった。

『いたよ。でも、向日葵の花鬼と一緒にいるね』

「それがルキアをかどわかした者か!」

白哉は、鬼神の京楽に教えられた場所に先に行ってしまった。

「白哉!」

浮竹が、慌てる。

「鬼の俺と鬼神の京楽も一緒に来てくれるか。もしも向日葵の花鬼が敵だと、分が悪い。相手が太陽の化身だ」

『うん、わかったよ』

『俺もついていけばいいんだな?』

浮竹と京楽も、白哉のあとを追う。

そこで見たのは、ルキアと向日葵の花鬼の少年と、威嚇している白哉だった。

「ルキアから離れろ。かどわかしたのは貴様か」

「白哉、落ち着け」

「しかし、主‥‥」

「兄様、違うのです。向日葵の花鬼は黒崎一護といって、私をかどわかそうとした狐のあやかしから助けてくれたのです」

「ああ、なんかよくわかんねぇけど、狐のあやかしが無理やり嫁にするとか言ってたので退治しておいた」

よくよく見れば、狐のあやかしの死体があった。

『どうやら、心配はないようだね』

『ああ、敵ではないようだ』

鬼神の京楽と鬼の浮竹は胸をなでおろす。

浮竹と京楽は、一護をしばらく観察していたが、敵対心はないようなので歓迎した。

「よく、ルキアを救ってくれた。感謝する」

「ありがとうね、一護くん」

「‥‥感謝する」

白哉はルキアをとられたようで、少し不満げだった。

「その、私はこの一護に惚れてしまったのです。一緒になりたいのですが」

「ルキア、突然何を言う」

白哉が、一護を睨む。

「ルキア、気がはええって。まずはお付き合いを許してもらってからだろ?」

「兄様、どうか一護と付き合う許可をください!」

ルキアが、白哉に頭を下げる。

「白哉、許してやれ」

「しかし、主‥‥‥相手は太陽の化身。ルキアが何かに巻き込まれでもしたら」

「そこは一護くんががんばって守ってくれるだろう」

「白哉くん、お付き合いくらい許してあげたら?」

「ううむ‥‥」

白哉は悩む。大事な義妹を、このまま太陽の化身である一護と付き合わせていいのか。

「一護くん、家はないのか?」

浮竹がそう聞くと、一護は頭をかきながら困った顔をする。

「その、この向日葵畑が家のかわりっつーか。普段あんまり人化することねーから」

「それなら話は早い。俺の屋敷に居候してみないか」

「え、そんな許可だしていいの、浮竹」

京楽が驚く。

「いずれルキアと一緒になるんだろう?それなら、こんな離れた向日葵畑で会うより、俺の屋敷に住んで会うほうがいい」

「ふむ‥‥‥一理あるな」

白哉が納得する。

「でも、居候って。何もしないでいさせてもらうわけには」

「じゃあ、俺の屋敷は広いから使用人になってくれ」

「使用人っすか?」

「そうだ。空き部屋はいくつでもあるし、プールには水虎、屋根裏部屋には座敷童と天狗、それにペットに猫又を飼っている。今更あやかしが一人増えたところでどうってことない。ちょうど使用人が欲しかったことだし」

「じゃあ、お言葉に甘えようかな‥‥‥」

「ルキア、それでいいか?」

「はい、ご主人様」

「白哉も、それでいいな?」

「うむ。私の目が届くうちは、ルキアはまだやらぬ」

京楽は、ルキアの頭を撫でる。

「ルキアちゃんにも、春がきたんだねぇ」

「京楽殿!」

浮竹も、笑ってルキアの頭を撫でる。それから、一護と握手した。

「今後、頼む。ルキアのことも含めて」

「はい」

こうして、浮竹の屋敷には向日葵の花鬼の太陽の化身である、黒崎一護という少年が使用人として加わるのだった。



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