朽木白哉と浮竹5
「それで、兄は何をしにきたのだ」
突然の訪問者に、白哉が声をかける。浮竹が、朽木家を訪れていた。
「京楽のアホが盛ってきて、嫌だから蹴りを入れたら頭打って、ほんにゃらになったので、逃げてきた」
「ほんにゃらとは何か分からぬが、正当防衛であろう。逃げる必要など‥‥」
「絶対また盛ってくるから、今日は泊めてくれ」
浮竹は、枕だけを手に朽木家に来ていた。
追い返すと、京楽の餌食になりそうなので、白哉は泊めることを了解した。
「兄を1日泊めればいいのだな。客室を使うといい」
浮竹は、ぱぁぁぁと顔を輝かせて、白哉に抱きつく。
「ありがとう、白哉!」
「く、苦しい」
「あ、すまん」
解放されて、白哉は聞いてみる。
「食事などはすませたのか?」
「いや、まだだ。枕変わると眠れないので、枕だけ咄嗟にもって逃げ出した」
なぜに枕。
宿に泊まるなりできるだろうに、金品はもっていないようであった。
「寒いであろう。風邪をひく前に風呂に入れ。その間に食事の準備をさせよう」
「すまん‥‥‥何から何まで」
「兄は、私にとって少し年の離れた兄のようなものだからな」
「そう言ってもらえると俺も嬉しい、白哉」
浮竹は、まず風呂に入り、来客用jの着物を着ると、少し遅めの夕食を食べる。
「うわ、豪華だなぁ」
「ルキアは、今現世に赴いている」
「ああ、知っている。朽木にはこんな情けない姿見せられないからな」
「そうであろうか?まぁ、兄が京楽から逃げてくるとは珍しいな」
「昨日もしたんだ。おとついも。3日連続で俺を抱こうとするから、さすがに嫌になって逃げだしてきた」
「京楽隊長は、兄が拒否すればやめるのではないのか?」
「それが、嫌がっても押し倒してくるんだ」
「ふむ。明日、ともに京楽隊長の元に行こう」
「ん、ああ。さすがに1日行方くらませば、反省するだろうしな」
京楽はそんな人物であったろうかと、白哉は思う。
次の日、朝から雨乾堂に行くと、京楽が昨日頭を打った姿勢のまま伸びていた。
「ぬお、おい京楽、しっかりしろ」
「んーうきたけぇ?ボクどうしたんだっけ」
「あまりにしつこく抱かせろというから、鳩尾に蹴りを入れたら頭を壁に打って気絶したんだ。俺はお前から逃げるために、白哉の家に1日泊まってた」
「朽木隊長の家に?」
「ああ」
「何もされなかった?」
「兄は、私が浮竹に何かをするかと思っているのか」
「だってボクの十四郎はこんなにかいわくて綺麗だからね」
浮竹は、顔を赤くする。
「ばか、白哉の前で何言ってるんだ」
「恋敵にならないように、ね」
白哉はため息をつく。
「心配せずとも、私は浮竹に手を出したりはせぬ。私にも思い人がいるからな」
「あ、恋次くんでしょ」
京楽が言い当てると、今度は白哉がうっすらと赤くなる。
「え、そうなのか白哉」
「知らぬ。兄は京楽といちゃついていればいいのだ」
そっぽをむく白哉がかわいくて、浮竹はついその頭を撫でた。
「子供扱いするでない」
「俺の弟みたいなもんだからな。幸せにな」
「兄に言われずとも、今十分に幸せだ」
「ならいいんだ」
浮竹は、白哉と恋次の仲に興味深々なようで、いろいろ訊ねてきたが、白哉は適当にはぐらかす。
「あ、隊長こんなところにいたんすか!霊圧探って探したんですからね!」
「れ、恋次」
白哉は赤くなって、恋次と距離をとる。
「どうしたんですか、隊長?あ、浮竹隊長京楽隊長、おはようございます」
「おはよう」
「おはよう」
浮竹も京楽も、にまにましていた。
「お幸せにな」
「白哉をよろしく頼む」
「え、あ、はい!」
「恋次、帰るぞ!浮竹も京楽隊長も、いらぬことをいうな」
白哉は足早に歩きだす。
「あ、待ってくださいよ隊長~~~~!!」
まるで、人懐っこい大型犬のように、恋次は白哉のあとを追っていく。
「まさか、あの白哉がなぁ」
「朽木隊長がねぇ」
浮竹と京楽は、すっかり自分たちが抱かれるのが嫌だったからもめていたことを忘れて、恋次のと白哉の小さくなっていく後姿を見ているのだった。
突然の訪問者に、白哉が声をかける。浮竹が、朽木家を訪れていた。
「京楽のアホが盛ってきて、嫌だから蹴りを入れたら頭打って、ほんにゃらになったので、逃げてきた」
「ほんにゃらとは何か分からぬが、正当防衛であろう。逃げる必要など‥‥」
「絶対また盛ってくるから、今日は泊めてくれ」
浮竹は、枕だけを手に朽木家に来ていた。
追い返すと、京楽の餌食になりそうなので、白哉は泊めることを了解した。
「兄を1日泊めればいいのだな。客室を使うといい」
浮竹は、ぱぁぁぁと顔を輝かせて、白哉に抱きつく。
「ありがとう、白哉!」
「く、苦しい」
「あ、すまん」
解放されて、白哉は聞いてみる。
「食事などはすませたのか?」
「いや、まだだ。枕変わると眠れないので、枕だけ咄嗟にもって逃げ出した」
なぜに枕。
宿に泊まるなりできるだろうに、金品はもっていないようであった。
「寒いであろう。風邪をひく前に風呂に入れ。その間に食事の準備をさせよう」
「すまん‥‥‥何から何まで」
「兄は、私にとって少し年の離れた兄のようなものだからな」
「そう言ってもらえると俺も嬉しい、白哉」
浮竹は、まず風呂に入り、来客用jの着物を着ると、少し遅めの夕食を食べる。
「うわ、豪華だなぁ」
「ルキアは、今現世に赴いている」
「ああ、知っている。朽木にはこんな情けない姿見せられないからな」
「そうであろうか?まぁ、兄が京楽から逃げてくるとは珍しいな」
「昨日もしたんだ。おとついも。3日連続で俺を抱こうとするから、さすがに嫌になって逃げだしてきた」
「京楽隊長は、兄が拒否すればやめるのではないのか?」
「それが、嫌がっても押し倒してくるんだ」
「ふむ。明日、ともに京楽隊長の元に行こう」
「ん、ああ。さすがに1日行方くらませば、反省するだろうしな」
京楽はそんな人物であったろうかと、白哉は思う。
次の日、朝から雨乾堂に行くと、京楽が昨日頭を打った姿勢のまま伸びていた。
「ぬお、おい京楽、しっかりしろ」
「んーうきたけぇ?ボクどうしたんだっけ」
「あまりにしつこく抱かせろというから、鳩尾に蹴りを入れたら頭を壁に打って気絶したんだ。俺はお前から逃げるために、白哉の家に1日泊まってた」
「朽木隊長の家に?」
「ああ」
「何もされなかった?」
「兄は、私が浮竹に何かをするかと思っているのか」
「だってボクの十四郎はこんなにかいわくて綺麗だからね」
浮竹は、顔を赤くする。
「ばか、白哉の前で何言ってるんだ」
「恋敵にならないように、ね」
白哉はため息をつく。
「心配せずとも、私は浮竹に手を出したりはせぬ。私にも思い人がいるからな」
「あ、恋次くんでしょ」
京楽が言い当てると、今度は白哉がうっすらと赤くなる。
「え、そうなのか白哉」
「知らぬ。兄は京楽といちゃついていればいいのだ」
そっぽをむく白哉がかわいくて、浮竹はついその頭を撫でた。
「子供扱いするでない」
「俺の弟みたいなもんだからな。幸せにな」
「兄に言われずとも、今十分に幸せだ」
「ならいいんだ」
浮竹は、白哉と恋次の仲に興味深々なようで、いろいろ訊ねてきたが、白哉は適当にはぐらかす。
「あ、隊長こんなところにいたんすか!霊圧探って探したんですからね!」
「れ、恋次」
白哉は赤くなって、恋次と距離をとる。
「どうしたんですか、隊長?あ、浮竹隊長京楽隊長、おはようございます」
「おはよう」
「おはよう」
浮竹も京楽も、にまにましていた。
「お幸せにな」
「白哉をよろしく頼む」
「え、あ、はい!」
「恋次、帰るぞ!浮竹も京楽隊長も、いらぬことをいうな」
白哉は足早に歩きだす。
「あ、待ってくださいよ隊長~~~~!!」
まるで、人懐っこい大型犬のように、恋次は白哉のあとを追っていく。
「まさか、あの白哉がなぁ」
「朽木隊長がねぇ」
浮竹と京楽は、すっかり自分たちが抱かれるのが嫌だったからもめていたことを忘れて、恋次のと白哉の小さくなっていく後姿を見ているのだった。
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