毎日の出会い
目覚ましの音で目が覚める。ぼーっとした頭で階下におりて、顔を洗って歯を磨いて、櫛で髪をといて。
ピヨンと一部はねているが、気にしない。
基本ストレートなので、寝癖もそのうちとれる。
やっと人間になれた。
そして、普通の生活を送っている。
宇宙コロニー157、地球から遠く離れた開拓惑星で、僕は生まれた。そしてその星でそのまま育ち、17になった。
以前の、そう戦争を起こしていた時と同じ年齢になった。
今は宇宙は穏やかで、宇宙連邦という名の下で、いくつもの惑星コロニーができて、それを宇宙連邦が統括している。
僕は、女に生まれた。以前は中性であったが、女として生まれたことに戸惑いはあったものの、受け入れることに成功した。性格は昔と同じで、思考が男の部分もある。
チャイムが鳴るギリギリの時間に、自転車をこいで登校して。
「おはよう刹那」
隣の席の刹那に声をかける。本当に、昔に戻った気分だ。
教室にはアレルヤもいて、よくできた物語のようだ。
「おはよう」
刹那はプラモデルの雑誌を読んでいるようで、僕のあいさつには手を振っただけだ。
それでも人に馴染まない刹那にしてはよくできた、挨拶だろう。
僕は、今日の一限目をとても楽しみにしていた。
「起立、礼、着席」
クラス委員のアレルヤが声をかけて、皆礼をして着席する。
チャイムが鳴る。
キーンコーンカーンコーン。
ざわざわとさざめいていた教室も、教師の登場で静かになる。
「今日は、先日行った小テストを返却する」
英語の教師が、そう言った。
緩くウェーブのかかった少し長い茶色の髪。エメラルドグリーンの綺麗な瞳。
「満点は一人だけ。ティエリア・アーデ。とりにきなさい」
名を呼ばれて、僕は立ち上がる。
「はい、先生」
先生のところまでいくと、英語の教師は僕の頭をなでた。
「よく勉強してきたな」
当たり前です。
あなたの受け持つ科目なんだから。
そっと、耳打ちをされた。
「屋上でまた会おう」
僕たちの秘密の秘密。
英語の教師と僕は付き合っている。
だって、彼はロックオンことニールだから。
違う科目で同じ顔のライルもいるけれど、僕がひたむきなまでに愛し、心を開けるのはニールただ一人。
いつか、彼と結婚式を挙げるのだ。
その前提で付き合っている。すでに婚約もしている。無論、学校側には内緒だけれど、親同士で挨拶も済ませていて、刹那やアレルヤ、ライルも知っている。
僕は、手に入れた。
まだ未来のことだけど。
巡り巡る運命の輪の中から、一つの未来を。
彼と結婚するのが夢だった。
今度は叶う。
皆に祝われて、そして結婚式を挙げるのだ。
僕は手に入れた。悲しい過去から華やかな未来を。
僕はもう迷い子ではない。
隣には、ニールがいるんだ。
僕たちはもう、離れない。
何が起ころうとも。
ピヨンと一部はねているが、気にしない。
基本ストレートなので、寝癖もそのうちとれる。
やっと人間になれた。
そして、普通の生活を送っている。
宇宙コロニー157、地球から遠く離れた開拓惑星で、僕は生まれた。そしてその星でそのまま育ち、17になった。
以前の、そう戦争を起こしていた時と同じ年齢になった。
今は宇宙は穏やかで、宇宙連邦という名の下で、いくつもの惑星コロニーができて、それを宇宙連邦が統括している。
僕は、女に生まれた。以前は中性であったが、女として生まれたことに戸惑いはあったものの、受け入れることに成功した。性格は昔と同じで、思考が男の部分もある。
チャイムが鳴るギリギリの時間に、自転車をこいで登校して。
「おはよう刹那」
隣の席の刹那に声をかける。本当に、昔に戻った気分だ。
教室にはアレルヤもいて、よくできた物語のようだ。
「おはよう」
刹那はプラモデルの雑誌を読んでいるようで、僕のあいさつには手を振っただけだ。
それでも人に馴染まない刹那にしてはよくできた、挨拶だろう。
僕は、今日の一限目をとても楽しみにしていた。
「起立、礼、着席」
クラス委員のアレルヤが声をかけて、皆礼をして着席する。
チャイムが鳴る。
キーンコーンカーンコーン。
ざわざわとさざめいていた教室も、教師の登場で静かになる。
「今日は、先日行った小テストを返却する」
英語の教師が、そう言った。
緩くウェーブのかかった少し長い茶色の髪。エメラルドグリーンの綺麗な瞳。
「満点は一人だけ。ティエリア・アーデ。とりにきなさい」
名を呼ばれて、僕は立ち上がる。
「はい、先生」
先生のところまでいくと、英語の教師は僕の頭をなでた。
「よく勉強してきたな」
当たり前です。
あなたの受け持つ科目なんだから。
そっと、耳打ちをされた。
「屋上でまた会おう」
僕たちの秘密の秘密。
英語の教師と僕は付き合っている。
だって、彼はロックオンことニールだから。
違う科目で同じ顔のライルもいるけれど、僕がひたむきなまでに愛し、心を開けるのはニールただ一人。
いつか、彼と結婚式を挙げるのだ。
その前提で付き合っている。すでに婚約もしている。無論、学校側には内緒だけれど、親同士で挨拶も済ませていて、刹那やアレルヤ、ライルも知っている。
僕は、手に入れた。
まだ未来のことだけど。
巡り巡る運命の輪の中から、一つの未来を。
彼と結婚するのが夢だった。
今度は叶う。
皆に祝われて、そして結婚式を挙げるのだ。
僕は手に入れた。悲しい過去から華やかな未来を。
僕はもう迷い子ではない。
隣には、ニールがいるんだ。
僕たちはもう、離れない。
何が起ころうとも。
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