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神に見捨てられた天使「天使が堕ちる夜Ⅱ」

18菌こんばんわ。
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「アアアアーー!!」
甲高い声が、ティエリアの喉から迸る。
秘所は、本当に処女に戻ったかのように真紅の血液を流した。
ギチリと、きつくロックオンを締め付けてくる。その感触に、ロックオンも冷や汗を流した。
「きつい。力抜いて」
「ん、く・・・・」
何度も降ってくるロックオンの優しいキスの雨を受けて、ティエリアも力を抜く。
ズズっと、奥までロックオンが入ってくるのが分かった。
一つに溶ける。
誰でもない、愛しい人と。
「もっと、きて。奥まで・・・」
「でも、血が・・・・」
「いいから・・・」
潤んだ瞳で懇願されて、ロックオンも理性のたかが外れそうになるのを懸命にこらえて、ティエリアの白い足を肩にかけると、そのまま勢いで最奥まで貫いた。
「あ、あ、うううう・・・」
苦しそうな声が聞こえてくる。
ティエリアの快感を追うSEXを昔よくしていたロックオンには、切ない状況だった。
締め付けが強くなって、ロックオンはそこで果てた。
引き抜こうとして、ティエリアが首に手を回してきて耳元で懇願した。
「いや。抜いちゃいや。僕は大丈夫。もっとあなたを感じたい。もっと、もっと」
まるで貪欲な獣みたいに。
普通なら、反対に男が女を、相手を労わることもせずに自分だけの快感を負ってSEXして終わるのがほとんどだ。でもロックオンは違う。常にティエリアを気遣って、体をつなげていた。
ティエリアは、女ではない。男でもない。中性。女の器官に似たものを備えた中性だ。
「どうなっても、知らないからな」
「いいの。あなたになら。それに、時間がないの」
その時の、時間がないという言葉を、ロックオンは後になって哀しみと共に思い知ることになる。
流れ出す血液を潤滑剤代わりに、愛液もほとんどまだ濡れていない秘所を引き裂いていく。
「あ、あ、うあ」
ティエリアの啼き声に、少しづつだが艶が入ってくる。
何度も入り口まではひいて、奥まで叩きつける。
ティエリアのいい場所をこすって、抉り、犯す。
「あ、あーーー」
シーツを掴むティエリアの手を、背中に誘導すると、思い切り爪を立てられたが、そんなことはどうでもよかった。
シーツを掴みすぎて真っ白になっていた手。
その手には、ペアリングが光っている。
ロックオンの手にも、ペアリングが。

二人は、互いを貪りあう。
ティエリアは、ずっと泣いていた。生理的な涙がほとんどだが、至福による涙も混じっている。
「まだ、平気?」
「大丈夫。僕は、大丈夫だから。ロックオンの好きなように抱いて」
でも、ロックオンは相手を労わる気持ちを忘れない。
強姦するような、乱暴な抱き方はしない。
ティエリアを犯しているのは自分だと、視覚でも聴覚でも認識しながら、体位を変えて、後ろから突き入れる。
「は・・・きて。奥まで。あああああ!!!」
ティエリアは貪欲に求めてくる。
少し乱暴に体を揺さぶると、背中の中ほどで揃えたロングストレートの髪がパラパラと零れ落ちた。
「愛して、ます。ロックオン」
「俺も愛してるよ、ティエリア」
ティエリアの顔をこっちに向けさせ、ディープキスを何度もした。
「愛してるの。いなくならないで」
「ちゃんと、側にいるよ。いなくなったりしない」
「うん・・・・僕は、幸せです。世界で、一番」
天から落とされ、神に見捨てられた天使は微笑んだ。
背中の肩甲骨の、GN粒子の光を放つ天使の翼の紋章に口付けて、二人とも果てた。
ティエリアはビクリと全身を痙攣させる。
「あーーーー」
声が、遠くなっていく。
ロックオンは、ティエリアの太ももから流れ出る血と体液が混ざったものをティッシュで拭き取る。そして、二人で一緒にお風呂に入った。
そこでも、ティエリアは求めてきた。求められるままに、体を繋げる。
ティエリアは、ずっと泣いていた。痛いのかと聞けば、そうじゃないと答えた。あなたがいるから、泣いているのだとティエリアは小さな声で答えた。
「はっくしょん」
「風邪ひくなよ」
風呂上り、ティエリアの髪をタオルでふいて、ドライヤーでかわかして、荷物の中からパジャマを取り出すと二人ともそれに着替えた。

「いかないで。このベッドで、あなたも眠って」
「好きだなぁ、お前。一緒に眠るの」
ベッドはツインだった。二人で眠るには少し狭いけど。
そのまま、二人は抱き合って、泥のように眠った。
一日中眠っていただろうか。
起きた時、ティエリアはまた朝がきたのかと絶望に暮れた。それから、ロックオンがいるんだと、その絶望を吹き消した。
「あなたがいる。あなたが僕の側にいる。ありがとう」
ティエリアは金色に変わったままの瞳で涙を零す。
「幸せを、ありがとう。あなたに、出会えて良かった」
夢をありがとう。希望をありがとう。思い出をありがとう。
この夢が覚めるまで、どうか幸せを下さい。
あなたという夢が、覚めるまで。

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