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血と聖水と名において26

「のわああああああああああ」

「やっほおおおいいいいいい」

朝から、変な悲鳴をあげる京楽と、浮かれ気分の声をあげる浮竹に、何事かと居候中のドラゴンサモナーの浮竹とパートナードラゴンの京楽がかけつける。

そこで見たものは、全裸になろうとしている浮竹と、それをはがいじめして、止めている京楽だった。

「た、助けてくれドラゴンサモナーの俺!京楽からもらった飲み物を飲んだら、中身がいれかわった!」

『ええ!』

京楽をいつもの火で燃やそうにも、奇行に走っている浮竹をどうしようかと迷っていたところだった。

『あちゃー。よりによって、変態と入れ替わるなんて』

『と、とりあえず悪化しないように・・・・・スリープ』

ドラゴンサモナーの浮竹は、中身が京楽な浮竹に眠りの呪文をかけて、沈黙させる。

「た、助かった・・・・・こいつ、俺の体でピーとかピーーとかしたいとか言い出して、俺の体を弄って、しまいには脱ぎだした」

『なんというか・・・・元に戻る方法は?』

「半日で効果が切れるらしい。それまで、この変態の京楽の体で我慢だ。スリープの魔法、ずっとかけておいてくれ。起きたら、俺の体で変態行為しだしやがる」

浮竹は、京楽の体でぷりぷり怒る。ドラゴンサモナーの浮竹は、抱きつきたいが抱きつきたくないという葛藤と闘っていた。

中身は大好きな浮竹だが、外見は大嫌いな京楽なのだ。

「そうだ、こいつの体でいるうちに、いつの間にか指紋認証に変わった京楽の部屋に入って、中身を全て燃やしてしまおう」

『それなら、手伝うぞ』

『ボクは、ここで眠りから目残めないように見張っとくね?』

「ああ、頼む」

浮竹は、ドラゴンサモナーの浮竹を連れて、京楽の部屋に指紋認証してはいる。

「無駄に金と手間のかかる部屋にしやがって。うわあ、早速俺のパンツのコレクションか」

『えぐいな』

浮竹のパンツでできたタオルやハンカチなどがあった。

「燃やしてしまおう」

『そうだな:』

たんすの中は、全て浮竹のパンツだった。

「洗濯はパンツは自分でしているが、干している間に1日2枚はなくなる」

『かわいそうに』

ドラゴンサモナーの浮竹は、京楽姿の浮竹の頭を撫でた。

『大嫌いなのに、中身がヴァンピールの俺だと触れる』

「そうか。無理はしないでくれよ?」

浮竹は、炎精霊王イフリールを呼び出した。

「ボクに何かようかな?おや、器が変わっているね」

「京楽と入れ替わってしまった」

「ふむ」

「この部屋にあるものを、全て燃やしてほしい」

「おや、君の愛しい花嫁のコレクションだろう?燃やしたりして、いいのかい?」

「いいんだ。あいつのことだから、またコレクションはじめるから」

「だと、意味がないんじゃないかい?」

「いや、ぎゃふんという目にあわせてやりたい。元の体に戻ってからだが」

浮竹は、メラメラと復讐心を燃やす。

「では、全て燃やすぞ?」

「ああ、頼む」

『俺は結界をはる』

ドラゴンサモナーの浮竹は、自分たちに炎が及ばないようにマジックバリアをはった。

「全て灰燼と化せ。炎よ踊り狂え。廻れ廻れ。カラミティファイアワールド!」

ごおおおおおおおお。

マジックバリアはっても、高温の空気が流れてくる。

「マジックバリア」

ドラゴンサモナーの浮竹は、マジックバリアを二重にした。

京楽姿の浮竹も、マジックバリアを唱える。

「こういう時だけ、こいつに魔法習わせて良かったと思う」

『不毛だな・・・・・』

「ああ」

京楽の部屋は、灰だけになった。

ベッドなど、寝る部屋は他にもあるので、しばらくはそっちで眠ってもらうしかない。


「終わったぞ」

『あ、一度起きて、股間さすりだすから、スリープの魔法きつめにかけておいたよ』

「この変態があああああああ」

浮竹は、ふと長い京楽の髪を手にとって、にやりと笑った。




「うーん。ああ、ボクの体に戻っちゃってる。面白くないなぁ。ん?やけに頭部がすーすーする・・・・・もぎゃああああああ、髪が、髪があああああ」

浮竹は、京楽の体にいる間に体中の毛という毛をそってやったのだ。股間はスルーだが、頭をマルハゲにされて、京楽は浮竹を探す。

浮竹を見つけると、浮竹はにこにこしていた。

「死ね。フェニックス、オーバーモード!」

「きゅあああああ」

「ぎゃああああああああ」:

浮竹が召喚したフェニックスは、限界突破した炎を京楽にたたきつける。

「けほ」

アフロになるべき毛がなかった。

逃げるように、指紋認証で自分の部屋に戻ろうとする。

「ぎゃああああああ、ボクの部屋のコレクションがあああああああ!」

燃えながら、叫んで泣き出す京楽を、皆冷めた目で見ていた。

『自業自得だね』

と、パートナードラゴンの京楽が。

『俺の大事な友人を、怒らせるからだ』

と、ドラゴンサモナーの浮竹が。

「覚悟は、できているんだろうな?」

笑顔で、浮竹はぽきぽきと骨を鳴らしながら。

「ぎいいいやあああああああああああああ」

悲鳴は、しばらくの間続くのであった。

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