魔王と勇者と17
「俺は33代目勇者ハルバロッサだ」
「あ、そう。ちなみに33代目勇者は他にいるよ」
「そいつは偽物だ。ということで、魔王京楽、退治されろ」
自称33代目勇者は、本物の33代目勇者である浮竹に殴られた。
「な、何をする!親父にも殴られたことないのに!」
「33代目勇者は俺だ」
浮竹が、自称勇者をもう一度殴る。すると、自称勇者は叫んだ。
「俺が33代目だ!聖女教に認められたんだぞ」
ハルバロッサとかいう勇者は、偽物ではないようであった。
「今の聖女教は狂ってるからね。そんな場所で勇者と認められてもねぇ。第一、そのぼろい鋼の剣はなんなの。勇者なら、聖剣くらいもってるでしょ」
「そ、そんな金のかかる装備、聖女教でもくれなかったぞ」
「まぁ、今の聖女教は藍染がしきってるからね」
「藍染様を悪く言うな!あのお方はいずれ魔神になられるのだ」
ハルバロッサは、うっとりとした表情になる。
「どいつもこいつも、聖女教の連中は藍染の洗脳下だな」
「うん」
「伝説の聖剣を探している。セイクリッドアポカリプスという。それで聖者カイン様を贄にすれば、藍染様は魔神になれるらしい。魔王よ、心当たりはないか」
京楽は、ぎくりとなる。
「知っているんだな。よこせ!情報だけでもいい」
「ボクと戦って勝てたら、あげるよ」
「言ったな!くらえ、セイントビーム!」
よくわからんが、目から光線を出してきた。
京楽はちりっと、焦げた。
「目からビームとか、ある意味すごいね」
「セイントフレア!」
マッチで火をつけて、それに燃料をいれて大きくなった炎を風の魔法で投げてきた。
「すごいんだかアホなんだか」
「両方だろう。魔法の使い方はアホだが、火の魔法を使えないのをマッチでおこした火で代用するとかある意味すごい」
浮竹は、更に攻撃してこようとするハルバロッサに炎の魔法を投げる。
「セイントフレア」
それは、本物のセイントフレアの魔法だった。
ハルバロッサは丸焦げになり、それでもぼろい鋼の剣で京楽に切りかかる。
今度は明確な殺意があった。
「イノセントグラビティ」
「ぐぎゃあああああ!?」
何十倍もの重力におしつぶされて、ハルバロッサはぺしゃんこになった。
数センチにプレスされた肉塊を、浮竹はクリーンの魔法で消してしまう。
「なぁ、京楽」
「な、なんだい?」
「この魔王剣ディアブロ、本当の名前は聖剣セイクリッドアポカリプスなんじゃ‥‥」
「しーーーー!聖剣を魔剣にして使ってるから!セイクリッドアポカリプスは魔神復活のカギとなりえる。だから、ボクの目の届く範囲で使ってもらってる」
「聖剣なのに、魔剣にされてちょっとかわいそうだが、今まで通り魔剣として使うぞ?」
「うん、それでいいよ。くれぐれも藍染の手に渡らないようにね」
「厳重に警備しなくていいのか?」
「それだと聖剣のままになってしまうから、情報が漏れてしまうかもしれない。魔剣として使われていた方が安全だよ」
京楽は、浮竹が使っている魔王剣ディアブロを見る。とても禍々しくて、とてもじゃないが聖剣には見えない。
「君にあげるとき、魔力吸収のエンチャントつけておいたのがよかったみたいだね。倒したモンスターの魔力を吸収して、いいかんじに禍々しくなってる。まぁ、元から使用者の魔力を吸って力に変える剣で、昔のボクが愛用してたけど」
「宝物庫にあるよりは、俺の手の中にあったほうが、安心か」
「うん。藍染の手に渡らないためにも、君が使っていて」
「分かった」
聖剣セイクリッドアポカリプスと、聖者カインの命。
聖者カインとは、藍染と17代目聖女アナスタシアとの間にできた子が、聖者カインであった。
藍染は、魔神となるために聖女と魔族の子が必要だった。いないなら、作ってしまえばいい。
17代目に産ませて、お払い箱になった17代目聖女アナスタシアは、藍染の洗脳の支配下に置けないために、藍染の手の者で処分され、今は16代目聖女アナスタシアが聖女教のTOPにいるが、藍染の洗脳下で、実質聖女教は藍染のものになっていた。
ただ、本部だけで田舎の支部などは正常に機能しているが、藍染の色に染まるのも時間の問題と思われた。
「3代目魔王、京楽春水は、魔王領における聖女教の布教を禁ずる。また、聖女教の存在を許さないものとする。すでに聖女教に入っている者は脱退すること」
突然の魔王の発表に、聖女教に入っていた民は慌てたが、聖女教から脱退すると相応の金銭が得られると知り、皆自分から聖女教を脱退していった。
「私の次の魔王、京楽春水か。目障りだな」
藍染は、魔王領の外で16代目聖女アナスタシアを侍らせて、今の魔王をどうしようか悩みだすのだった。
「あ、そう。ちなみに33代目勇者は他にいるよ」
「そいつは偽物だ。ということで、魔王京楽、退治されろ」
自称33代目勇者は、本物の33代目勇者である浮竹に殴られた。
「な、何をする!親父にも殴られたことないのに!」
「33代目勇者は俺だ」
浮竹が、自称勇者をもう一度殴る。すると、自称勇者は叫んだ。
「俺が33代目だ!聖女教に認められたんだぞ」
ハルバロッサとかいう勇者は、偽物ではないようであった。
「今の聖女教は狂ってるからね。そんな場所で勇者と認められてもねぇ。第一、そのぼろい鋼の剣はなんなの。勇者なら、聖剣くらいもってるでしょ」
「そ、そんな金のかかる装備、聖女教でもくれなかったぞ」
「まぁ、今の聖女教は藍染がしきってるからね」
「藍染様を悪く言うな!あのお方はいずれ魔神になられるのだ」
ハルバロッサは、うっとりとした表情になる。
「どいつもこいつも、聖女教の連中は藍染の洗脳下だな」
「うん」
「伝説の聖剣を探している。セイクリッドアポカリプスという。それで聖者カイン様を贄にすれば、藍染様は魔神になれるらしい。魔王よ、心当たりはないか」
京楽は、ぎくりとなる。
「知っているんだな。よこせ!情報だけでもいい」
「ボクと戦って勝てたら、あげるよ」
「言ったな!くらえ、セイントビーム!」
よくわからんが、目から光線を出してきた。
京楽はちりっと、焦げた。
「目からビームとか、ある意味すごいね」
「セイントフレア!」
マッチで火をつけて、それに燃料をいれて大きくなった炎を風の魔法で投げてきた。
「すごいんだかアホなんだか」
「両方だろう。魔法の使い方はアホだが、火の魔法を使えないのをマッチでおこした火で代用するとかある意味すごい」
浮竹は、更に攻撃してこようとするハルバロッサに炎の魔法を投げる。
「セイントフレア」
それは、本物のセイントフレアの魔法だった。
ハルバロッサは丸焦げになり、それでもぼろい鋼の剣で京楽に切りかかる。
今度は明確な殺意があった。
「イノセントグラビティ」
「ぐぎゃあああああ!?」
何十倍もの重力におしつぶされて、ハルバロッサはぺしゃんこになった。
数センチにプレスされた肉塊を、浮竹はクリーンの魔法で消してしまう。
「なぁ、京楽」
「な、なんだい?」
「この魔王剣ディアブロ、本当の名前は聖剣セイクリッドアポカリプスなんじゃ‥‥」
「しーーーー!聖剣を魔剣にして使ってるから!セイクリッドアポカリプスは魔神復活のカギとなりえる。だから、ボクの目の届く範囲で使ってもらってる」
「聖剣なのに、魔剣にされてちょっとかわいそうだが、今まで通り魔剣として使うぞ?」
「うん、それでいいよ。くれぐれも藍染の手に渡らないようにね」
「厳重に警備しなくていいのか?」
「それだと聖剣のままになってしまうから、情報が漏れてしまうかもしれない。魔剣として使われていた方が安全だよ」
京楽は、浮竹が使っている魔王剣ディアブロを見る。とても禍々しくて、とてもじゃないが聖剣には見えない。
「君にあげるとき、魔力吸収のエンチャントつけておいたのがよかったみたいだね。倒したモンスターの魔力を吸収して、いいかんじに禍々しくなってる。まぁ、元から使用者の魔力を吸って力に変える剣で、昔のボクが愛用してたけど」
「宝物庫にあるよりは、俺の手の中にあったほうが、安心か」
「うん。藍染の手に渡らないためにも、君が使っていて」
「分かった」
聖剣セイクリッドアポカリプスと、聖者カインの命。
聖者カインとは、藍染と17代目聖女アナスタシアとの間にできた子が、聖者カインであった。
藍染は、魔神となるために聖女と魔族の子が必要だった。いないなら、作ってしまえばいい。
17代目に産ませて、お払い箱になった17代目聖女アナスタシアは、藍染の洗脳の支配下に置けないために、藍染の手の者で処分され、今は16代目聖女アナスタシアが聖女教のTOPにいるが、藍染の洗脳下で、実質聖女教は藍染のものになっていた。
ただ、本部だけで田舎の支部などは正常に機能しているが、藍染の色に染まるのも時間の問題と思われた。
「3代目魔王、京楽春水は、魔王領における聖女教の布教を禁ずる。また、聖女教の存在を許さないものとする。すでに聖女教に入っている者は脱退すること」
突然の魔王の発表に、聖女教に入っていた民は慌てたが、聖女教から脱退すると相応の金銭が得られると知り、皆自分から聖女教を脱退していった。
「私の次の魔王、京楽春水か。目障りだな」
藍染は、魔王領の外で16代目聖女アナスタシアを侍らせて、今の魔王をどうしようか悩みだすのだった。
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