黒猫と白猫の亜人12
「暑い」
その日のあまりの酷暑に、浮竹も京楽もダウンしている。
他の猫たちは、白哉が用意してくれた氷枕の上で寝そべりながら、涼をとっていた。
「白哉、俺たちにも氷枕を」
「兄らは、人の姿になれるであろう。水を浴びるなりなんなりできるはずだ。他のただの猫は毛皮を脱げぬゆえ」
白哉曰く、浮竹も京楽も猫の姿から人になれるので、人の姿で涼をとることを探せとのことだった。
浮竹は、小型冷蔵庫をもちだしてきて、その中にスイカをいれて、ついでに開けっ放しにして少しでも涼しい空気がくるのを味わう。
京楽も、冷蔵庫に頭をつっこみそうになっていた。
「没収」
白哉に見つかり、冷蔵庫は没収されてしまった。
大きな冷蔵庫はあるが、流石に食品のいっぱいつまった冷蔵庫は使えなかった。
「ねぇ、浮竹って確か氷の魔法使えるんじゃないっけ。氷だしてよ。かき氷にして食べながら、水桶に氷いれて水を冷やして足を浸そう」
「その手があったか」
浮竹は、氷の魔法を生成して、かき氷機をかりて、かき氷を2つの皿にいれる。
「シロップ、何かなかった?」
「シロップはなかったので、オレンジをもってきた。果汁をかけて食おう」
水桶もだし、水を入れてそこに氷をいれた。
「ん-、涼しいねぇ」
「極楽だ」
浮竹と京楽は、白哉に会いにきて、忙しいからと京楽と浮竹のところにやってきた恋次にも、かき氷を食わせてやった。
恋次はかき氷を何度もおかわりした。
結果、ぎゅるるるるとなる腹をかかえて、トイレに閉じこもり、波がすぎるのを待つ始末。
「氷と風の魔法を組み合わせて、冷たい空気を出している。涼しいか?」
浮竹が試しにクーラーのようなことをすると、京楽は親指を立てた。
「めっちゃ快適!」
「ただ、消費魔力が多いのが難点だ」
浮竹も自分にも冷たい風を送るが、1時間ほどして力尽きた。
「暑い」
「暑いねぇ」
もう魔力も底をつきかけていて、氷枕を一人分つくるので精一杯だった。
猫の姿になり、浮竹と京楽は氷枕の上で寝そべって、昼寝をしだした。
恋次が戻ってくる。
「ああ、二人してずるい!」
もう、氷枕はとっくに中の氷が溶けてしまい、ぬるま湯になっていた。
「恋次君、ビニールプール出してくれ」
「え、あ、はい」
白哉の家の押し入れにあったビニールプールを出して、中に空気を入れて膨らませると、いくらか昼寝で魔力の回復した浮竹が、温度の低い水を出してプールの中を満たしていく。
「ひゃっほおおい」
恋次が、猫の姿でプールに飛び込む。
浮竹と京楽も、猫の姿で飛び込んだ。
人の姿だと、狭いからだ。
はしゃぎまくった恋次が、爪でビニールプールに穴を開けてしまい、快適な時間はあっという間に酷暑に戻った。
「仕方ない、水桶にするか。一人ずつだったら、入れるだろう」
水桶を3つ用意して、浮竹は氷水を3つの桶にいれる。
3人は、それぞれ桶の中で涼んで眠りだした。
「ぷはぁ!溺れかけた」
京楽は、ついつい眠って水の中に沈んでしまい、溺れかけた。
「浮竹、恋次君、大丈夫?」
二人を見ると、器用に頭だけ出して眠りこけていた。
「お腹すいたな‥‥‥浮竹、起きて」
「んー?」
「もう昼過ぎだよ。昼食食べに行こ?」
「ああ」
恋次は放置であった。
恋次が起きる頃には、3時になっていた。
「あー、お腹すいた」
「白哉君が、昼飯恋次君の分はなしだって」
「ええええ」
「キャットフードでも食べとけって言っていたぞ」
「しくしく」
泣き出す恋次に、浮竹がかき氷の入った器をあげる。
「まぁ、かき氷でも食べておけ」
「喉乾いたからもらいますけど、腹の足しにはらんないんすよね‥‥」
夕暮れになり、昼の酷暑が嘘のように気温が下がる、
「へっくしょい」
恋次が、盛大はくしゃみをする。
「風邪?うつさないでね」
「ああ、なんか熱っぽくなってきた。ほんとに風邪かも」
「一応、お医者さんに診てもらう?」
「あーまぁ、その辺は適当で」
恋次は、白哉と夜を共にした。
次の日、風邪は白哉にまでうつってしまい、恋次は2週間の謹慎になった。
「浮竹、京楽。兄らにもうつるから、あまり近寄るな」
白哉は、緑の魔法で風邪を癒そうとするが、病気なので症状を緩和するくらいだった。
「俺の光魔法の回復の魔法もかけとくな?」
浮竹が、光属性の回復魔法をかけると、緑の回復魔法と合わさって、白哉の風邪の症状は大分ましになった。
「緑魔法と光の回復魔法の成分をカプセルに詰め込んで‥‥‥風邪への、緩和症状になる薬のできあがりだ」
白哉は、特効薬ではないが、風邪の症状がましになる薬を作り出してしまった。
まずは風邪の症状がでまくりの恋次でためしてみたら、ばっちりと効いた。
その後、数人に試して成功だったので、王国中の薬局やら病院でもらう風邪薬は、朽木家の印がついたその風邪薬になるのだった。
その日のあまりの酷暑に、浮竹も京楽もダウンしている。
他の猫たちは、白哉が用意してくれた氷枕の上で寝そべりながら、涼をとっていた。
「白哉、俺たちにも氷枕を」
「兄らは、人の姿になれるであろう。水を浴びるなりなんなりできるはずだ。他のただの猫は毛皮を脱げぬゆえ」
白哉曰く、浮竹も京楽も猫の姿から人になれるので、人の姿で涼をとることを探せとのことだった。
浮竹は、小型冷蔵庫をもちだしてきて、その中にスイカをいれて、ついでに開けっ放しにして少しでも涼しい空気がくるのを味わう。
京楽も、冷蔵庫に頭をつっこみそうになっていた。
「没収」
白哉に見つかり、冷蔵庫は没収されてしまった。
大きな冷蔵庫はあるが、流石に食品のいっぱいつまった冷蔵庫は使えなかった。
「ねぇ、浮竹って確か氷の魔法使えるんじゃないっけ。氷だしてよ。かき氷にして食べながら、水桶に氷いれて水を冷やして足を浸そう」
「その手があったか」
浮竹は、氷の魔法を生成して、かき氷機をかりて、かき氷を2つの皿にいれる。
「シロップ、何かなかった?」
「シロップはなかったので、オレンジをもってきた。果汁をかけて食おう」
水桶もだし、水を入れてそこに氷をいれた。
「ん-、涼しいねぇ」
「極楽だ」
浮竹と京楽は、白哉に会いにきて、忙しいからと京楽と浮竹のところにやってきた恋次にも、かき氷を食わせてやった。
恋次はかき氷を何度もおかわりした。
結果、ぎゅるるるるとなる腹をかかえて、トイレに閉じこもり、波がすぎるのを待つ始末。
「氷と風の魔法を組み合わせて、冷たい空気を出している。涼しいか?」
浮竹が試しにクーラーのようなことをすると、京楽は親指を立てた。
「めっちゃ快適!」
「ただ、消費魔力が多いのが難点だ」
浮竹も自分にも冷たい風を送るが、1時間ほどして力尽きた。
「暑い」
「暑いねぇ」
もう魔力も底をつきかけていて、氷枕を一人分つくるので精一杯だった。
猫の姿になり、浮竹と京楽は氷枕の上で寝そべって、昼寝をしだした。
恋次が戻ってくる。
「ああ、二人してずるい!」
もう、氷枕はとっくに中の氷が溶けてしまい、ぬるま湯になっていた。
「恋次君、ビニールプール出してくれ」
「え、あ、はい」
白哉の家の押し入れにあったビニールプールを出して、中に空気を入れて膨らませると、いくらか昼寝で魔力の回復した浮竹が、温度の低い水を出してプールの中を満たしていく。
「ひゃっほおおい」
恋次が、猫の姿でプールに飛び込む。
浮竹と京楽も、猫の姿で飛び込んだ。
人の姿だと、狭いからだ。
はしゃぎまくった恋次が、爪でビニールプールに穴を開けてしまい、快適な時間はあっという間に酷暑に戻った。
「仕方ない、水桶にするか。一人ずつだったら、入れるだろう」
水桶を3つ用意して、浮竹は氷水を3つの桶にいれる。
3人は、それぞれ桶の中で涼んで眠りだした。
「ぷはぁ!溺れかけた」
京楽は、ついつい眠って水の中に沈んでしまい、溺れかけた。
「浮竹、恋次君、大丈夫?」
二人を見ると、器用に頭だけ出して眠りこけていた。
「お腹すいたな‥‥‥浮竹、起きて」
「んー?」
「もう昼過ぎだよ。昼食食べに行こ?」
「ああ」
恋次は放置であった。
恋次が起きる頃には、3時になっていた。
「あー、お腹すいた」
「白哉君が、昼飯恋次君の分はなしだって」
「ええええ」
「キャットフードでも食べとけって言っていたぞ」
「しくしく」
泣き出す恋次に、浮竹がかき氷の入った器をあげる。
「まぁ、かき氷でも食べておけ」
「喉乾いたからもらいますけど、腹の足しにはらんないんすよね‥‥」
夕暮れになり、昼の酷暑が嘘のように気温が下がる、
「へっくしょい」
恋次が、盛大はくしゃみをする。
「風邪?うつさないでね」
「ああ、なんか熱っぽくなってきた。ほんとに風邪かも」
「一応、お医者さんに診てもらう?」
「あーまぁ、その辺は適当で」
恋次は、白哉と夜を共にした。
次の日、風邪は白哉にまでうつってしまい、恋次は2週間の謹慎になった。
「浮竹、京楽。兄らにもうつるから、あまり近寄るな」
白哉は、緑の魔法で風邪を癒そうとするが、病気なので症状を緩和するくらいだった。
「俺の光魔法の回復の魔法もかけとくな?」
浮竹が、光属性の回復魔法をかけると、緑の回復魔法と合わさって、白哉の風邪の症状は大分ましになった。
「緑魔法と光の回復魔法の成分をカプセルに詰め込んで‥‥‥風邪への、緩和症状になる薬のできあがりだ」
白哉は、特効薬ではないが、風邪の症状がましになる薬を作り出してしまった。
まずは風邪の症状がでまくりの恋次でためしてみたら、ばっちりと効いた。
その後、数人に試して成功だったので、王国中の薬局やら病院でもらう風邪薬は、朽木家の印がついたその風邪薬になるのだった。
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