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黒猫と白猫の亜人18

「恋次君、これどういうこと?」

神官服を着せられた京楽が、恋次に問う。

「俺にもよくわからないんすよ。なんでも、大司祭様のとこに神託がおりて、猫神祭の時に猫神様を降臨させた白猫の亜人が、この世界を救済するとかなんとか」

「そんなこと、本気で受け取ってるの?」

「大司祭様には逆らないんすよ。浮竹さんも、大人しくしてたら、そのうち解放されると思うんすけど」

「そのうちっていつ?」

「そこまでは‥‥‥‥」

そこへ、巫女服を着た浮竹がやってくる。

「浮竹、大丈夫?変なことされてない?でもその巫女服、すごい似合ってるかも」

「京楽。俺は世界を救う。救済である。この世界の全てを、猫神の名の元に!」

「浮竹、しっかりして!」

京楽が浮竹を揺すぶるが、浮竹は緑の瞳を虚ろにしたままだった。

「浮竹、元に戻って」

京楽が瞳を金色にする。サタナシア・オルタナティブ、通称サタンがゆっくりと覚醒する。

「ボクの、好きな、浮竹に戻って?」

浮竹は金色の瞳で見つめられた後、口づけされた。

「あ、京楽?俺は、何を?」

「猫神様の神子に選ばれたから、この世界を救済するとかさっきまで言ってたよ」

大司祭が来て、恭しく浮竹の前に跪く。

「神子様。どうか、我らをお導きください」

「俺は、神子じゃない。確かに猫神祭の時は猫神様を降臨させたが、それだけだ」

「そうですか。では神子様、せめて猫神様の神像の前で、お祈りください。次の神子様を選ぶために」

「それくらいなら‥‥‥‥」

大司教に案内されて、浮竹と京楽と恋次が、猫神様の神像のある秘密の部屋まで通された。

「どうか、お祈りください」

「分かった」

浮竹は、神像の前で跪き、祈った。

すると青い光が灯り、それは空の彼方へと飛んでいき、貧民街の13歳の娘に宿る。

その光景を、まるで光と一体化したように見てしまった。

「次の神子様が決まった。浮竹様、短い間でしたが、神子様としてありがとうございました。恋次、浮竹様と京楽様を、服を元に戻して解放してさしあげなさい」

「分かりました、大司祭様」

恋次は、巫女服の浮竹と神官服の京楽に、着ていた服を返して着替えさせると、大司祭の言う通り自由にした。

京楽の瞳はまだ金色のままだった。

「サタン、お眠り」

京楽が、そっと祈ると、京楽は瞳を鳶色のいつもの瞳の色に変えた。

「京楽、とりあえず帰ろう」

「うん」

浮竹と京楽は白哉のいる家に戻り、白哉に自分たちの身におきたことを報告する。

「そうか。神子か」

「ああ、なんだか分からなかったが。次に見えたのは、貧民街の13歳の少女に俺から出た青い光が宿る場面だった」

「では、次の神子は決まったのだな?」

「みたい、だね」

京楽も安堵の声を出す。

「猫神様は、神子を求める。神子に己を宿して、世界をあるべき姿にする。それが、猫神教だ」

「んー。なんか分からないけど、神猫様を宿した浮竹が最初の神子に選ばれたんだね」

「そうなるな」

「で、次の神子は13歳の少女ってことかい。今頃、猫神教の大司祭が迎えに行ってるだろうね」

恋次も、大神官として、13歳の神子を迎えに行っていた。



「んあっ」

「浮竹、神子にするにはエロすぎるよね?」

「んんっ」

浮竹は、京楽に口づけられ、己のものをしごかれしゃぶられて、精液を吐き出す。

「神子の場合、神子の精液って何か意味あるのかな」

「やああ」

浮竹の蕾を潤滑油に濡れた指でほぐしてから、京楽は熱く滾る己を埋め込んでいく。

「ひあっ」

浮竹は、一瞬呼吸を忘れる。

「ちゃんと息吸って、吐いて?」

その通りにすると、快感が押し寄せてきた。

「んあ、いいっ」

「もっとよくしてあげるからね?」

浮竹の足を肩に担ぎあげて、ぐりっと奥まで侵入して抉った。

「ああああ!!!」

浮竹は背をしならせ、顔をあげていく。

「子種、たっぷり欲しいでしょ?淫乱な神子様」

「あ、たっぷり欲しい。たくさん出してぇ」

快感でとろけた瞳で、浮竹がねだってくる。

「ああっ」

中をぐっと力をこめて押して抉ると、浮竹はオーガズムでいっていた。

「あ、いい」

「子種、あげるね?」

びゅるびゅると、たくさんの子種を京楽は浮竹の中に放つ。

それを3回ほど繰り返して、京楽は満足する。

「んっ‥‥‥もう、無理っ」

黒猫の亜人は性欲が普通の人より強い。京楽は、浮竹を抱く時いつもセーブして抱くのだが、今回は3回だったが思い切り抱いた。

「浮竹、寝ていいよ。後始末はボクがしとくから」

「ん‥‥‥ちょっと、寝る」

浮竹は疲れていたので、すぐに眠ってしまった。

京楽は、金色の瞳になる。

「満足かい、サタナシア・オルタナティブ。浮竹は、ボクのものだよ。君のものでもあるけど」

ふっと、京楽は金色の瞳を鳶色に変えて、目を瞬かせる。

「浮竹、何があろうと君を愛しているよ。たとえ、君が神子であろうとなかろうと」

京楽は、窓の外を見る。

満月だった。

「サタン、今はお眠り」

京楽の中の、通称サタンが満月だから自由になりたいと喚く。

それを押し殺して、京楽は浮竹の頭を撫でる。

「ボクは、サタンにはならない。サタンは、人を愛せないから」

サタンは、愛する者でも食べてしまう。

背徳の象徴だ。

京楽は、瞳を一瞬金色にしてから、元の鳶色に戻して、眠ってしまった愛しい人の髪をいつまでも指ですいているのだった。




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