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黒猫と白猫の亜人28

「今日は、亡き妻、緋真の命日なのだ」

白哉は、緋真という女性が好きだったという百合の花束と薔薇を混ぜた花束をもって、浮竹と京楽、それに恋次とルキアを伴って、緋真の墓参りにきていた。

「姉様。どうか安らかに」

「緋真さん、白哉さんは俺が幸せにしてみせます」

白哉は、線香の火を灯し、花を供えて冥福を祈る。

「白哉君、悲しそうだね」

「白哉が愛した女性‥‥‥一度、会ってみたかったな」

「見た目は、ルキアちゃんそっくりらしいよ」

「確か、ルキアちゃんの実姉なんだよな?」

白哉に聞くと、白哉は愛しい者をみる目で、ルキアを見る。

「姉妹だが、双子かと思うほどに似ている」

「兄様‥‥‥‥お労しい」

「ルキア、そなたを妹にできて、私は嬉しいのだ。亡き緋真の分まで、幸せになれ。私も全力でそなたを守る」

「白哉さんは、俺が守るんで」

白哉を抱き上げる恋次を、ルキアがその赤い髪をひっぱった。

「恋次、不敬であるぞ。兄様を離せ」

「やだ」

「恋次、降ろせ」

白哉がやや頬を赤くして、恋次をたしなめると、恋次は仕方なく白哉を降ろす。

「白哉さんを愛してます」

「恋次。分かっている」

白哉は、恋次と手を重ねる。

「浮竹、ボクらも墓参りしとこうか」

「誰の?」

「猫神様。猫神様は、この墓地で眠っているらしいよ」

「え、この墓地にか?神殿じゃないのか?」

「神殿は、猫神様が亡くなってから建てられたものだから」

浮竹と京楽は、墓地の中でも一番広くて大きくて、花やらキャットフードが供えられている猫神様の墓を見つけて、冥福を祈る。

「猫神様。これからも、京楽を守ってやって下さい」

「猫神様。浮竹を守ってやって下さい」

二人は、顔を見合わせ合ってから、猫神様に祈る。

いつの間にか、恋次もきていて、墓にチュールを供えていた。

「俺は猫神様の大神官だから。猫神様の声が少しだけ聞こえる。分かったって言ってる」

「浮竹は猫神様の神子だった時があるからね。どうだい、悲しい?」

「んー。神子になった時は、猫神様は父親みたいだと思った。一般的な、模範の父親像。俺の父親は俺を犯して性欲の対象にしてたから」

「浮竹さん、けっこう壮絶な人生歩んでますよね。京楽さんはどうなんだろう」

「恋次、兄様が呼んでおられる」

「ああ、ルキア分かった。少し待ってくれって言っておいてくれ」

「兄様を待たすとは何事だ!」

恋次は、京楽と浮竹にこっそり告げる、

「新しい猫神様の神子になったのは、アンナっていう、13歳の貧民街出身の少女です。よく神猫様を降臨されて、神殿でも大切にされてます。浮竹さんも、たまには猫神様の神殿にきてください。初代の神子様として崇められますよ?」

「いや、そんなの求めてないから」

恋次は、白哉の元に行ってしまう。

「浮竹、君には言っておいたほうがいいかな」

京楽は、浮竹に自部が赤子の頃にサタンの贄にされたこと、サタナシア・オルタナティブを宿したことで生き返ってこと、殺戮を繰り返す実の父を自分で殺したこと、自分を捨てた母親を頼りに暮らしていたことなど、話してくれた。

「京楽も、幸せとは遠い生き方をしていたんだな」

「まぁ、ボクの場合は里のみんながボクを愛してくれたけどね」

京楽は、浮竹を抱きしめる。

「君を大切にする」

「うん」

白哉たちと合流して、家に帰ることになった。

その日の食堂には、緋真の写真が飾ってあって、メイン料理が供えられた。この後、厨房の者が食べるらしい。

一軒家の家に戻ると、京楽が改めて浮竹にプロポーズした。

「君を愛している。結婚して、ほしい」

「京楽‥‥‥俺も愛してる。結婚しよう」

京楽は、式の日取りが決まるまでと、浮竹に婚約指輪をはめてくれた。浮竹の瞳の色と同じ翡翠がはめこまれた指輪だった。

京楽の分は、琥珀だった。

京楽の瞳の色は鳶色なので、琥珀が一番近いのかもしれない。

その日は一緒にただ眠った。

数日が経ち、浮竹と京楽の式の日が決まった。

今から一週間後であった。

式場も予約し、猫たちもこれるようにしていた。

式の当日、京楽も浮竹も正装していたが、浮竹だけウェディングベールを被っていた。手には、ウエディングブーケも持っていた。

待っている京楽のところへ、白哉を付き添った浮竹がやってくる。

れたくさんの猫も来ていた。京楽の生まれた里の猫の亜人の姿もあった。魔王の浮竹と、幽鬼の京楽の姿もあった。

「京楽春水。汝は、病める時も健やかなる時も、浮竹十四郎を愛すると誓いますか?」

「誓います」

「浮竹十四郎。汝は、病める時も健やかなる時も、っ京楽春水を愛すると誓いますか?」

「誓います」

二人は結婚指輪を交換しあい、キスをする。

リーンゴーン。

鐘が鳴って、空から虹色の花びらが降ってくる。

京楽の里の者たちが使った魔法であった。虹も出ていた。

「綺麗だな」

「綺麗だね」

二人は、寄り添いあい、今後の人生も一緒に生きていくことを誓いあうのだった。




「今日は、初夜だね」

「今さらだな」

「そうだね。今日は、ゆっくり交わろう」

京楽は、浮竹の肝心な部分に触れずに愛撫を繰り返す。

「あ、京楽。意地悪しないで、触ってぇ」

「ああ、優しく抱きたいのに。君はサキュバスになっちゃうから、無理かぁ」

京楽は、浮竹のものを口にふくんで鈴口をちろちろと舐めて、全体をしごくと浮竹は京楽の口の中に欲を吐き出す。

「ふふ、おいしい」

京楽は、浮竹のものを味わって飲み込んだ。

男娼にされていた時代、精液が甘くなる薬を投与されていたので、浮竹の精液は甘かった。

「ボクのを、君の中にあげるね?」

「早くぅ」

浮竹は、潤滑油を手にとって、自分で自分の蕾をほぐしていた。

「京楽のものじゃないと、いいところに届かない」

「ああ、清楚で美人なのに、君は淫乱なんだから。でも、そんなところも好きだよ?」

ずずっと音をたてて、京楽のものが浮竹の中にはいってくる。

それを、浮竹は待ちわびていた。

「あああ、いい。もっと奥までぇ」

京楽は、浮竹の足を肩にかついで、深くまで侵入してくる。

「あ、あ、きもちいい」

「いっていいよ?」

京楽の手が、浮竹のものをしごく。

「いっちゃううう」

シーツに精液をシミを作りながら、浮竹はドライでもいっていた。

「んあああ、いいよお。もっと、もっと深くまで俺を犯してぇ」

京楽は、浮竹の中から一度出て.背後から最奥まで貫く。

「ひあああああ!!!」

ビクンビクンと体を痙攣させて、浮竹はいきまくっている。

京楽も、浮竹の奥で子種を出した。

「ふふ、初夜なのに激しいね、浮竹」

「ん、もっとお」

ねだってくる浮竹を抱きしめて、京楽は浮竹が満足するまで抱いた。

初夜は、結局いつものように激しいセックスで終わるのであった。






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