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エンシェントエルフとダークエルフ6

今回は、Aランクの依頼を二人で受けた。

剣士である京楽の元で半月修行した成果を見るためだった。

依頼の内容は、ある洋館に出る、ガーゴイルの退治だった。

ガーゴイルは普段はただの石像だ。それが、人が近づいたりすると、石の体で襲ってくる。

本来ならBランクでもいい内容なのだが、すでに死人が出ており、Aランクの依頼になっていた。

「ガーゴイルか・・・・魔法の上達ぶりを見るのは、コボルトやオークやゴブリンの群れのほうが圧倒的に分かりやすいんだが、かけだし冒険者の依頼を食いつぶすのもなんだしな」

浮竹は、あまり乗り気ではなかったが、その洋館に京楽と共にやってきた。

ガーゴイルの石像が12個あった。

近づくと、12体のガーゴイルがいきなり襲い掛かってきた。

「エターナルアイシクルワールド!」

京楽が、氷の上級魔法を発動させると、全てのガーゴイルが凍り付いた。

しかし、まだ生きている。

ガーゴイルを倒すには、粉々にするしかない。

「アシッドエンチャント!」

水魔法から派生した酸をミスリルの剣に付与して、ガーゴイルを切断しながら溶かしていく。

切断面を溶かされたガーゴイルは、翼を全部切られていた。

これで、もう飛ぶことはできない。

「グラビティ・ゼロ!」

重力で京楽はガーゴイルたちを粉々にして壊していった。

「なぁ、京楽、俺たち・・・・・」

「うん、これなら絶対いけるよ!」

「じゃあ受けるか!Aランク昇格試験!」

「うん!」

ガーゴイルの魔石を回収し、報酬金の金貨40枚と魔石の買取り額の金貨10枚をアイテムポケットに入れると、オカマのギルドマスターを呼び出した。

「あらなぁに、うっきーちゃんに春ちゃん」

「Aランクへの昇格試験を受けたい」

「本気なの?」

くねくねしていたギルドマスターは、真剣な表情で浮竹と京楽を見た。

「あなたたち、Bランクに昇格してまだ1年も経っていないでしょう?普通、BランクからAランクへ昇格するには3年はかかるわ」

「俺たちは強くなった」

「僕も強くなったよ。ギルドマスターが紹介してくれた場所で、半月修行をした。Aランクの依頼も難なくこなせたよ」

「命あってのものだと思うけど、いいでしょう。Aランクの昇格試験、ギルドのほこるゴーレムの討伐よ!」

「ギルドのゴーレム?」

「そうよ。このギルドでは、昔の古代文明の遺跡から発掘されたゴーレムをAランク昇格試験にしているの。ちなみにミスリル製よ。そんじょそこらの武器や魔法で倒せるとは思わないことね」

「受けてたってやる」

浮竹は、ミスリルの剣に酸をエンチャントする。

「アシッドエンチャント」

「アイシクルランス!」

二人は、酸の攻撃と氷の魔法で攻撃した。

普通なら、傷一つつかないはずであった。

だが、浮竹が切った部分には解けており、浮竹が放った氷の魔法があたった部分には、罅が入っていた。

「いけるよ、浮竹!」

「ああ、全力でいこう!」

「うん!」

「「エターナルファイアフェニックス」」

ごおおおおおおお。

高温で羽ばたく不死鳥は、ミスリルのゴーレムを溶かしていく。

「ちょ、ちょっと待って!中止よ、中止!あなたたちの勝ちよ!」

「ギルドマスター、手加減はいらないんだろう?なら、俺たちが手加減する必要はないよな?」

「うん、そうだよね。ミスリル製とか、最初から殺しにかかってるようなもんだし」

「「ゴッドエターナルフェニックス」」

さっきの魔法より更に高温の魔法で、ミスリル製のゴーレムはドロドロに解けてしまった。

「きゃあああああ!あたしたちのギルドのゴーレムが!!」

「確か、お抱えの鍛冶師がいただろう?それに直してもらうのはどうだ?」

「ああん、こんなに溶けちゃったら、なかなか元の姿に戻せないんじゃないの。まぁいいわ。おめでとう、Aランク昇格試験合格よ!!」

「やったぞ、京楽!」

「やったね、浮竹!」

二人は、ギルドに正式にAランク冒険者と認められた。

普通は、昇格と共に金貨が支給されるのだが、ゴーレムをだめにした罰として、昇格への報奨金はなしとなった。

「これで、Sランクの依頼が受けれる。いってみるか?」

「うん、いってみよう。どこまで僕らの力が通じるのか」

依頼内容は、ファイアドラゴンの退治。

浮竹と京楽は、転移魔法陣を使って、ファイアドラゴンの出るアサーニャ火山にきていた。

イアラ帝国の更に南にある、ウズール王国にアサーニャ火山はあった。

アサーニャ火山には、ファイアドラゴンが住み着いている。

浮竹と京楽は、ファイアドラゴンの巣に忍び込んだ。

「アイスエンチャント!」

「エターナルアイシクルワールド!!」

浮竹が氷を付与した剣で尻尾を切り、京楽がさらに切られた尻尾から内側を凍らせていく。

「GYAOOOOOO!!」

ファイアドラゴンの尾が、わずかだが切れた。うろこが5枚はげ落ちてそれを素早くアイテムポケットに収納した。

「GYAAAAAA!!!」

尾の中身を氷漬けにされて、ファイアドラゴンは痛がって暴れまくった。

「うわ!」

大地が裂ける。

「京楽、飛べ!」

「フライウィング!」

京楽は浮竹を抱き抱えて、宙を風の魔法で飛ぶ。

「SHAYOOOOOOO!!!」

ドラゴンブレスがやってきた。

そのあまりの灼熱地獄に、シールドを3重に二人ではって、合計6重ではったのに、火傷を全身に負った。

「セイントヒール」

傷はすぐ癒えたが、次のドラゴンブレスがくる前に、二人はファイアドラゴンのためこんだお宝の上に着地して、ファイアドラゴンがドラゴンブレスを吐くのをやめるようにした。

そして、浮竹と京楽は、ものすごいスピードでお宝の山をアイテムポケットにいれていく。

「GYARUUUUUUUU」

爪の攻撃を風で何とか押し流して、浮竹と京楽はファイアドラゴンの巣から逃げ出した。

逃げ出したが、転んでもただでは起きない。

まんまと財宝の一部を奪い、逃げていった。

冒険者ギルドに戻ってくると、みんな生きていることを不思議がった。

すでにお葬式の用意もされてあって、遺影まであった。

さすがにそれには、浮竹も京楽も切れた。

「責任者でてこい!」

「あらやだん、うっきーちゃん、春ちゃん、生きてたのね。死んだと思って、葬式の用意までしてあげたのに」

明らかな嫌がらせだった。

ギルドにゴーレムを壊したことが、よほど頭にきているらしい。

「依頼内容は失敗。だけど、賠償金は出ない依頼だよね?」

「そうねぇ」

「おっしゃああ!!」

浮竹は喜んだ。

「何をそんなに喜んで・・あああ、それはファイアドラゴンの幻の鱗!!」

鱗が5枚と、逃げる前にぱくっていった金銀財宝を取り出して、買取りしてもらった。

鱗は1枚金貨100枚でうれて、合計金貨500枚。財宝は



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