ドラゴン族の子とミミック7
アンデットドラゴン討伐は、結局Sランクの浮竹と霊刀の精霊の京楽の手で片がついた。
浮竹と京楽にとって、いい経験になった。
浮竹は、Sランクの浮竹の強さに心酔してSランクの浮竹を「先生」と呼ぶようになっていた。
浮竹と京楽は、ヤトの町にきていた。
「先生、剣の稽古をつけてくれ」
『んー、まぁいいけど。でも、お前はどっちかっていうと魔法使いだろう?』
「魔法剣士だからな。魔法も剣も使うが、京楽のほうが剣の腕が高い。負けるわけにはいかない」
『切磋琢磨することはいいことだ』
「ボクには魔法の稽古をしてほしいな」
Sランクの浮竹に、京楽も教えをこおうとする。
『俺一人で二人を一度に相手しよう』
「さすが先生」
『じゃあいくぞ!”春霖”!』
Sランクの浮竹は、霊刀の京楽を抜いて、浮竹に切りかかり、同時に魔法を唱える。
「サンダーストライク!」
浮竹はなんとか剣を受け止めて、魔法を放たれた京楽はマジックシールドでSランクの浮竹の魔法を凌ぐと、同じ魔法を唱える。
「サンダーストライク!」
『ファイアボルト!』
「く、なんて熱量だい。初歩魔法で上位魔法並みの威力‥‥ファイアサークル!」
『甘い!』
Sランクの浮竹は、検圧の風だけで京楽のファイアサークルの火を消してしまう。
「もらった!」
浮竹が、背後からSランクの自分に切りかかる。
『甘い甘い。動きが単調すぎるぞ』
「くそ、完全にフリーだと思うのに読まれてた!」
それからは、浮竹とSランクの浮竹の一対一の戦いになる。あえて魔法は使わない。
時折京楽が魔法を放つが、Sランクの浮竹の剣の動きは鈍らない。
『動きにもっと大胆さをいれろ!引くな!一太刀で切る勢いでかかってこい』
「はい、先生!」
午前は、Sランクの浮竹と浮竹の剣の稽古で終わってしまった。
午後になり、浮竹と京楽は魔法を習うことにした。
『まずは、基礎の精神集中から』
「う、俺苦手なんだよな」
『そこ、しゃべらない』
「はい、先生」
たっぷりしごかれて、日が落ちる頃にはくたくたになっていた。
「ちょっとは強くなったかな?」
「浮竹、まだ1日だよ。まぁ、続けていけばSランクが近くなってくるだろうけど」
『飯でも食べていくか?』
『ちょっと、浮竹、ボクを忘れてない?』
桜色の刀身をした霊刀の精霊の京楽が、Sランクの浮竹に不満をもらす。ちなみに、精霊の姿で存在しないと、精霊の京楽の言葉は浮竹と京楽には聞こえない。
『すまん、俺の相棒が不満を言ってるんで、今日はこのへんで』
「はい、先生!」
「じゃあ、ボクらも帰ろうか。ミミック牧場の子たちに餌あげないと」
「ああ、そうだな」
浮竹と京楽は、王都アルカンシェルに戻ってしまった。
「きしきしきし」
帰宅すると、ポチが甘えてきた。
「ポチ、まずは牧場のみんなに餌と水をあげてくるからな。その後風呂に入って夕飯だ。今日はエビフライカレーだぞ」
「きしいいいい」
じゅるりと、ポチが涎を垂らす。
「ポチ、タマ、タロウ、ジロウに生まれた子ミミック8匹分だとけっこうな量になるね」
「京楽、夕飯作り任せていいか。俺は牧場に行ってくる」
「分かったよ」
浮竹は、ミミック牧場に向かう。
「あれ‥‥‥3匹、足りない?」
50匹はいるはずのミミックの数が47匹だった。
「おーい、88号、76号、92号」
探すと、ミミック牧場の納屋で、アルコールを摂取して酔ってぴよぴよになっているミミックたちを発見する。
「こら、隠れて酒を飲んでたのか!」
「きしきしいぃ」
「みゅんみゅん」
「がぁがぁ」
3匹は、怒る浮竹が怖くて震える。
「お前たちは3日間飯ぬきだ!」
そんなぁって顔をするミミックたち。
転がっている酒瓶は京楽のもので、どうやらポチが持ち込んだらしい。
「ポチ、お前も3日間飯ぬきだ」
「きしきしきし!」
酷い!
そう言うけど。浮竹は怒っていた。
「ミミックは酒に弱いんだぞ。もしものことがあったらどうする!」
酒に手を出して飲みすぎて死んでしまったミミックを知っているので、浮竹も厳しい。
京楽は、エビフライカレーをみんなの分を作ったのだが、あとで食べれなかったポチにこっそりあげた。
「浮竹、明日はどうする?」
「んー。また、デートでもするか」
「ミミック連れて?」
「いや、ミミック抜きで。映画でも見に行こう」
「やっほい!」
「きしきしきし」
ポチは満腹で笑っていた。
「京楽?ポチに飯与えたな?」
「ひいいばれてるうううう」
「ポチの罰にならないだろう!まぁ、仕方ない。でも、明日とあさっては飯やるなよ。ミミックは水だけでも数カ月は生きているんだから。飲まず食わずでも二月は生きれる」
ポチは、浮竹に甘えまくって、結局次の日は京楽とデートして帰ってきた後に、オムライスをもらった。
その次の日は、普通に餌をあげていた。
すうすうと眠るポチを見て、浮竹もため息をつく。
「はぁ。俺も甘いな」
「そこが、浮竹のいいところじゃない」
京楽からキスをされて抱き寄せられる。
京楽の背に手を回して、浮竹は目を閉じるのであった。
浮竹と京楽にとって、いい経験になった。
浮竹は、Sランクの浮竹の強さに心酔してSランクの浮竹を「先生」と呼ぶようになっていた。
浮竹と京楽は、ヤトの町にきていた。
「先生、剣の稽古をつけてくれ」
『んー、まぁいいけど。でも、お前はどっちかっていうと魔法使いだろう?』
「魔法剣士だからな。魔法も剣も使うが、京楽のほうが剣の腕が高い。負けるわけにはいかない」
『切磋琢磨することはいいことだ』
「ボクには魔法の稽古をしてほしいな」
Sランクの浮竹に、京楽も教えをこおうとする。
『俺一人で二人を一度に相手しよう』
「さすが先生」
『じゃあいくぞ!”春霖”!』
Sランクの浮竹は、霊刀の京楽を抜いて、浮竹に切りかかり、同時に魔法を唱える。
「サンダーストライク!」
浮竹はなんとか剣を受け止めて、魔法を放たれた京楽はマジックシールドでSランクの浮竹の魔法を凌ぐと、同じ魔法を唱える。
「サンダーストライク!」
『ファイアボルト!』
「く、なんて熱量だい。初歩魔法で上位魔法並みの威力‥‥ファイアサークル!」
『甘い!』
Sランクの浮竹は、検圧の風だけで京楽のファイアサークルの火を消してしまう。
「もらった!」
浮竹が、背後からSランクの自分に切りかかる。
『甘い甘い。動きが単調すぎるぞ』
「くそ、完全にフリーだと思うのに読まれてた!」
それからは、浮竹とSランクの浮竹の一対一の戦いになる。あえて魔法は使わない。
時折京楽が魔法を放つが、Sランクの浮竹の剣の動きは鈍らない。
『動きにもっと大胆さをいれろ!引くな!一太刀で切る勢いでかかってこい』
「はい、先生!」
午前は、Sランクの浮竹と浮竹の剣の稽古で終わってしまった。
午後になり、浮竹と京楽は魔法を習うことにした。
『まずは、基礎の精神集中から』
「う、俺苦手なんだよな」
『そこ、しゃべらない』
「はい、先生」
たっぷりしごかれて、日が落ちる頃にはくたくたになっていた。
「ちょっとは強くなったかな?」
「浮竹、まだ1日だよ。まぁ、続けていけばSランクが近くなってくるだろうけど」
『飯でも食べていくか?』
『ちょっと、浮竹、ボクを忘れてない?』
桜色の刀身をした霊刀の精霊の京楽が、Sランクの浮竹に不満をもらす。ちなみに、精霊の姿で存在しないと、精霊の京楽の言葉は浮竹と京楽には聞こえない。
『すまん、俺の相棒が不満を言ってるんで、今日はこのへんで』
「はい、先生!」
「じゃあ、ボクらも帰ろうか。ミミック牧場の子たちに餌あげないと」
「ああ、そうだな」
浮竹と京楽は、王都アルカンシェルに戻ってしまった。
「きしきしきし」
帰宅すると、ポチが甘えてきた。
「ポチ、まずは牧場のみんなに餌と水をあげてくるからな。その後風呂に入って夕飯だ。今日はエビフライカレーだぞ」
「きしいいいい」
じゅるりと、ポチが涎を垂らす。
「ポチ、タマ、タロウ、ジロウに生まれた子ミミック8匹分だとけっこうな量になるね」
「京楽、夕飯作り任せていいか。俺は牧場に行ってくる」
「分かったよ」
浮竹は、ミミック牧場に向かう。
「あれ‥‥‥3匹、足りない?」
50匹はいるはずのミミックの数が47匹だった。
「おーい、88号、76号、92号」
探すと、ミミック牧場の納屋で、アルコールを摂取して酔ってぴよぴよになっているミミックたちを発見する。
「こら、隠れて酒を飲んでたのか!」
「きしきしいぃ」
「みゅんみゅん」
「がぁがぁ」
3匹は、怒る浮竹が怖くて震える。
「お前たちは3日間飯ぬきだ!」
そんなぁって顔をするミミックたち。
転がっている酒瓶は京楽のもので、どうやらポチが持ち込んだらしい。
「ポチ、お前も3日間飯ぬきだ」
「きしきしきし!」
酷い!
そう言うけど。浮竹は怒っていた。
「ミミックは酒に弱いんだぞ。もしものことがあったらどうする!」
酒に手を出して飲みすぎて死んでしまったミミックを知っているので、浮竹も厳しい。
京楽は、エビフライカレーをみんなの分を作ったのだが、あとで食べれなかったポチにこっそりあげた。
「浮竹、明日はどうする?」
「んー。また、デートでもするか」
「ミミック連れて?」
「いや、ミミック抜きで。映画でも見に行こう」
「やっほい!」
「きしきしきし」
ポチは満腹で笑っていた。
「京楽?ポチに飯与えたな?」
「ひいいばれてるうううう」
「ポチの罰にならないだろう!まぁ、仕方ない。でも、明日とあさっては飯やるなよ。ミミックは水だけでも数カ月は生きているんだから。飲まず食わずでも二月は生きれる」
ポチは、浮竹に甘えまくって、結局次の日は京楽とデートして帰ってきた後に、オムライスをもらった。
その次の日は、普通に餌をあげていた。
すうすうと眠るポチを見て、浮竹もため息をつく。
「はぁ。俺も甘いな」
「そこが、浮竹のいいところじゃない」
京楽からキスをされて抱き寄せられる。
京楽の背に手を回して、浮竹は目を閉じるのであった。
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