世界と浮竹
世界と浮竹。
どっちをとるとしたら、世界だよ。
ごめんね、浮竹。
僕はもう、京楽総隊長。
尸魂界の護廷13隊を率いる、1番隊隊長なんだ。
でも、可能性があるなら君と一緒に生きたかった
この、平和になった尸魂界を。
君と肩を並べて、他愛ない話をして笑いあいたかった。
何もできなかったから、せめて君が愛した場所に君の墓石を建てた。
ごめんね、浮竹。
僕は当分の間、君の元には行けそうにない。
尸魂界に残った大戦の爪痕は色濃く、誰もが必死になって生きた。
僕は、引き取った君の遺品を整理していた。
どれも捨てるつもりはない。想いがいっぱいつまったものだから。
君は本当に、僕を愛していてくれたんだね。
院生時代にあげた他愛もないものから、隊長になってからあげたものまで
君の遺品のほとんどが、僕が君に贈ったものだった。
ふと、1枚の手紙を見つけた。
浮竹十四郎と書いてあった。
封を切り、中身を読んでいく。
それは、浮竹が死ぬ1日前に残した手紙だった。
「君は・・・ずるいね」
ぽたぽたと、眼帯に覆われた目からも涙が溢れてきた。
「愛してる、浮竹十四郎。たとえもういなくても、僕は一生君だけを愛しぬく」
手紙を、鬼道で焼いた。
誰かに見られたくなかったから。
「京楽!」
目を閉じると、君の声も君の姿も、まるで隣にあるように思い出せる。
もう、君を失って1年も経とうとしているのに。
僕は、強くなんかない。
君がいないこの世界は、悲しい。
でも、僕は京楽総隊長、護廷13隊1番隊隊長京楽春水。
君にたくさんのありがとうを。
そして、君にたくさんの愛を。
明日、久しぶりに君の墓参りに行こう。
君に会えるわけじゃないけど、君に少しでも近づけるなら。
僕は、君を愛しているといいながら、君が世界の贄になることをただ黙していた。、
君が選んだ道は、間違っていない。
世界は、今も色づいる。
ただ、僕が見る世界は色を失っているけれど。
僕は生きる。君の分まで。
この色のない世界を。
NEXT 色のない世界シリーズ
どっちをとるとしたら、世界だよ。
ごめんね、浮竹。
僕はもう、京楽総隊長。
尸魂界の護廷13隊を率いる、1番隊隊長なんだ。
でも、可能性があるなら君と一緒に生きたかった
この、平和になった尸魂界を。
君と肩を並べて、他愛ない話をして笑いあいたかった。
何もできなかったから、せめて君が愛した場所に君の墓石を建てた。
ごめんね、浮竹。
僕は当分の間、君の元には行けそうにない。
尸魂界に残った大戦の爪痕は色濃く、誰もが必死になって生きた。
僕は、引き取った君の遺品を整理していた。
どれも捨てるつもりはない。想いがいっぱいつまったものだから。
君は本当に、僕を愛していてくれたんだね。
院生時代にあげた他愛もないものから、隊長になってからあげたものまで
君の遺品のほとんどが、僕が君に贈ったものだった。
ふと、1枚の手紙を見つけた。
浮竹十四郎と書いてあった。
封を切り、中身を読んでいく。
それは、浮竹が死ぬ1日前に残した手紙だった。
「君は・・・ずるいね」
ぽたぽたと、眼帯に覆われた目からも涙が溢れてきた。
「愛してる、浮竹十四郎。たとえもういなくても、僕は一生君だけを愛しぬく」
手紙を、鬼道で焼いた。
誰かに見られたくなかったから。
「京楽!」
目を閉じると、君の声も君の姿も、まるで隣にあるように思い出せる。
もう、君を失って1年も経とうとしているのに。
僕は、強くなんかない。
君がいないこの世界は、悲しい。
でも、僕は京楽総隊長、護廷13隊1番隊隊長京楽春水。
君にたくさんのありがとうを。
そして、君にたくさんの愛を。
明日、久しぶりに君の墓参りに行こう。
君に会えるわけじゃないけど、君に少しでも近づけるなら。
僕は、君を愛しているといいながら、君が世界の贄になることをただ黙していた。、
君が選んだ道は、間違っていない。
世界は、今も色づいる。
ただ、僕が見る世界は色を失っているけれど。
僕は生きる。君の分まで。
この色のない世界を。
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