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俺も咲く。

「あーいい景色だねぇ」

「そうだな」

「一部をのぞいてね」

「ああ。あれは燃やしていいか?」

勇者京楽と魔王浮竹は、花見をしていた。

魔王城から少し離れた、桜が見事に咲き狂っている場所で。

他にも花見に来ている人間や亜人種もいたが、新勇者パーティーが騒いでいるのが、少しうっとうしかった。

新勇者パーティーのお弁当は、魔王城のコックが作ったものだった。

まぁ、いろいろ語らったりするので、浮竹もOKを出した。

まさか、同じ日の同じ時間に同じ場所で花見をするとは、思ってもいなかった。

まぁ、それは獣人盗賊が斥候として仕入れた情報からのものであったが。

「ああ、燃やしたい」

浮竹が燃やしたがっているのは、新勇者だった。

今日の新勇者は、ふんどし一丁に、金髪のおさけのヅラをかぶっていた。

「桜だけ見ずに、俺を見てくれえええええ」

新勇者は、桜という桜に立ちションをしまくって、どこかの桜の王を怒らせて、乳首とあそこが桜になっていた。

「今日の俺は一味違う。乳首が桜なんだYO!俺の乳首の桜で花見してくれ~(*´Д`)ハァハァ」

「見苦しい!」

浮竹が、ファイアーボールで新勇者の乳首の桜を燃やすと、桜はまた咲いてきた。

「魔王浮竹、俺の乳首の桜を浮かべて、酒でものまないか」

「誰がそんな汚らわしい、桜の花びらを浮かばせた酒なぞ飲むか!」

「あはん、実はあそこも桜が咲いているんだ。ふんどし脱いでいい?」

「ふんどしはつけておいたほうがいいよ。全裸だと捕まるよ?」

京楽は、まともなことを言う。

新勇者の存在などないものとして、桜を見上げては酒を飲み、弁当を食べた。

「弁当よこせ!」

新勇者は、京楽の弁当を奪う。

「あ、浮竹が作ってくれたお弁当なのに!」

「ふふふん、もう全部食ったぞ。まぁまぁな味だな」

「カラミティサンダー」

「おぎょぎょぎょ」

雷が天から落ちて、新勇者は感電する。

「あは~ん、刺激がいいわぁ。乳首の桜もビンビンだぜ。あそこの桜もびんびんだぜ」

「やっぱり、持やす‥‥‥」

浮竹が燃やそうとするのを、京楽が止める。

「何故、止める」

「君の魔法の炎だと、せっかく咲いている桜まで燃えてしまうでしょう?」

「それもそうだな。俺も雷にしよう。サンダーヴォルテックス」

「あぎゃぎゃぎゃぎゃ、ひあーん、びんびんだあああ」

新勇者の変態さに、花見にきていた客たちが去っていく。

「花見の人ごみが減るのは嬉しいけど、君がいるのがいやだねぇ」

「いやよいやよも好きのうち♡」

投げキッスをする新勇者に、浮竹はもう一度魔法を放つ。

「ゴッドブレスサンダー」

「ぎょえええええええええええええええ」

新勇者は、黒焦げになった。

でも、乳首の桜は咲いていた。ふんどしも、こげて大事なところがぽろりになっていた。

本当に、大事なところまで桜が咲いていた。

「ウィンドエッジ」

「あはん!!!いたい!!!!」

乳首とあそこの桜を、魔法で切り落とす。

すると、どこぞの桜の王を怒らせただけあって、全身が桜まみれになった。

「俺で、お花見してくれええええ」

「うぎゃああああああ、くるなあああ」

「こっちくるんじゃにゃい!」

「きもいわああ!こっちこないでええええ」

「パーティーメンバーだろう!」

新勇者は、逃げ出したパーティーメンバーを追いかけていたが、まだ花見している浮竹と京楽を見つめる。

「酒くれたら、おとなしく去る」

「本当だね?未成年の飲酒はだめだけど、特別だよ」

京楽が、高い酒をコップに注ぐ。

新勇者は、それを一気飲みして、桜の花びらをはいた。

「う、きもちわるい」

「ボクたちは、君の存在が気持ち悪い」

「ひどい!俺とのことは遊びだったのね、勇者京楽!]

「桜を咲かせた人間の剥製‥‥‥ふふふふ」

「ちょ、浮竹、目がまじになってるよ」

「サンダーブレスからの、カラミティアイシクル!」

黒焦げになって、でも全身に桜を咲かせて、氷に閉じ込められた新勇者は沈黙した。

「死んだの?」

「仮死状態にした。もう、花見はこりごりだ」

「この子、置いていくの?」

「もって帰りたいのか?」

「まさか」

けらけらと、京楽は笑って、浮竹にキスをする。

「来年の花見は、魔王城でしよう。ね?」

「ああ」

「じゃあ、桜の木植えないとね?」

「何本かあるが、花見というほどの量じゃないからな」

浮竹と京楽は、誰もいなくなった花見の広場で、いちゃこらしながら、氷像と化した新勇者を放置プレイして、帰っていくのであった。








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