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偽りの姫君と海賊

浮竹十四郎。

彼は、ソウルソサエティ王国の王子として生まれてきた。

しかし、ソウルソサエティ王国には魔女の呪いがかけられていて、男児が生まれると成人する前に命を落とす。

国王と王妃は、生まれてきた浮竹を、姫として育てることにした。

浮竹には姉と妹がいたが、浮竹が男であるということは知らなかった。浮竹が本当は王子であるということは、両親と一部の者を除いて知らなかった。

そんなソウルソサエティ王国に、近隣の海を荒らしまわっている海賊の京楽春水が、王女の身代金目的で王女を攫いにやってきた。

浮竹は姉と妹を隠して庇い、自分が拉致られた。

姫を凌辱しようとしていた京楽は、浮竹を汚そうとした。

身代金を払っても返す気はなく、奴隷として売ろうと思っていた。京楽は非情な海賊であった。

「残念だったな。俺は姫として育てられてきたが、実は王子だ。お前のものにはならない」

京楽は、浮竹の美貌に虜になっていた。

「それだけ綺麗なら、男でも構わないよ」

「え?」

浮竹は、京楽に汚された。

けれど、行為はすごく優しくて、きもちのいいものだった。

「京楽、俺を汚したのならもう気はすんだだろう。俺を解放してくれ。身代金はもう払われたはずだ」

「普通は、君を人買いに売るんだけどね。君を気に入ったよ。ボクのものにする」

京楽は、浮竹を口説きはじめた。

すでに肉体関係をもってしまっているので、順序が逆なのだが、京楽は気にすることなく浮竹を口説いた。

「君が好きになった。ボクだけのものになってよ」

「もう、お前は俺を汚して一度自分のものにしただろう。それでは満足できないのか?」

「ボクは海賊の京楽だよ。望んだものは全て手に入れる」

大量の身代金を払ったのに、帰ってこない浮竹に、国王と王妃は国をあげて救出作戦を展開し、京楽のいる海賊船は狙われることとなった。

京楽はすぐに海賊船を動かして、浮竹の両親の手が届かない遠い海域に行ってしまった。

「君の帰る場所はもうないよ。諦めてボクのものになりなよ」

「断る。悪逆非道な海賊のものになる気はない」

「じゃあ、ボクは善人になる」

その日から、悪逆非道と恐れられた京楽春水は消えた。

海賊稼業はすれど、人質の命は守り、金品だけを奪っていく。

人々を奴隷として売ることもなくなり、貧しい地域に金をばらまいた。

「ねぇ、ボクいい子になったよ。ボクのものになってよ」

「お前はすでに俺を汚しているだろう」

「あれはなかったことにする。もう一度、君を手に入れる」

浮竹は、再び京楽に抱かれた。

姫のドレス姿で。

「ああ!」

自分のものをくわえられて、浮竹は我慢できずに射精してしまう。

「ふふ、姫と思っていたら男だった。でも、ボクにはそんなことどっちでもいいよ。ボクは浮竹、君に惚れたんだよ」

「いやああああ」

浮竹は、京楽に貫かれて涙を零した。

汚されるのは二度目。

「やああ」

「でも、体は喜んでるよ?」

「やっ」

最奥を抉られて、浮竹は身をよじる。

「さぁ、ボクのものを注ぎ込んであげるから、ボクの子を孕んでね?姫として育てられたんだからさぉ」

「やああああ」

浮竹は、京楽に蹂躙されるが、不思議と死にたいとかそういうことは思わなかった。

「あ!」

どくんと大量の精液を胎の奥に注がれて、浮竹は意識を失った。

浮竹が気づいた時には、浮竹は違うドレスを着せられてベッドで横になっていた。

「俺は、性奴隷になったのか」

「違うよ。ボクの恋人だよ?」

ベッドの傍にいた京楽が、浮竹の頬を撫でる。

「京楽春水。どんなに望んでも、俺の心はあげない」

「ふふ、それはいつまでもつかな?」

誰も知り合いのいない海賊の船で、しゃべれるのは京楽とだけであった。

京楽は何度も浮竹を抱いた。

そのたびに身がとろけそうな快感を与えられた。

もう、京楽なしでは生きていけないような体になっていた。

「あ、京楽、早くう」

「ふふ、淫乱になったね?ボクだけのお姫様は」

「んあああああ!!!」

胎に精液を出されて、浮竹は女のようにいっていた。

もう、ソウルソサエティ王国には戻れない。

こんな汚れた体と心では。

浮竹は、半年以上も時間をかけられて、京楽の手の中に落ちていった。

「あ、孕んじゃううう」

「ふふ、僕だけのお姫様は孕めないくせに孕むっていうんだね。でも、君が男でよかった。女だと、ボクの手下たちにも汚されていた」

「それはいやあああ」

「浮竹なら男でも構わないって、君を汚そうとしていた部下は多かったよ。力でねじ伏せたけど」

「んあああ。京楽、京楽」

「浮竹‥‥‥‥好きだよ」

好きと言われるのも何度目だろうか。

もう、浮竹には何がなんだか分からなくなっていた。

そんな関係が一年続いた頃、京楽は海賊を辞めた。奪ってきた金銀財宝ではるか東国に屋敷を建て、海賊を解散させて浮竹と二人ですむようになった。

「浮竹、ボクのことは好きかい?」

「あ、好き」

もう、すりこまされた。

「侍女を雇うけど、いいよね?」

「京楽の好きなようにしてくれ。俺は、京楽が傍にいてくれるなら、それでいい」

「ふふふ‥‥‥‥君を手に入れるのに一年かかった。もう、逃がさない」

二人で静かに生活しだして三年が経つ頃、ソウルソサエティ王国の兵士が浮竹の居場所を掴んで救出にやってきた。

浮竹は、首を横に振って、一緒に帰るという選択をしなかった。

「もう、俺は京楽のものだ。京楽のものでいたい」

「しかし、姫殿下」

「俺は姫じゃない。もう、ソウルソサエティ王国に帰る気もない。ソウルソサエティ王国に帰るには身も心も汚い」

「姫殿下が王子というのは分かっています。とにかく、一度お戻りに」

「ボクの浮竹を連れ出そうっていうの?殺すよ?」

「京楽、殺さないでくれ!」

浮竹が懇願すると、京楽は兵士たちを叩きの占めたが命まではとらなかった。

「こんな辺境の地にいるのに、情報がもれたんだね。浮竹、引っ越しするよ。もっと遠くに逃げよう」

「分かった、京楽」

浮竹は、京楽に必要とされているので生きていた。

ソウルソサエティ王国にいた時代、誰にも必要とされず、はれもののように扱われていたが、両親は確かに浮竹を愛してくれていた。

でも、もっと誰かに必要とされたかった。

京楽に攫われて汚されて、出会いは最悪だったけれど、浮竹は京楽に抱かれるたびに愛を囁かれて、京楽のものになり、京楽の言葉を聞くようになっていた。

「荷物をまとめる」

「うん。浮竹はいい子だね」

「お前だけだ。俺を必要と言ってくれるのは」

「そうだよ。ボクだけだから。さぁ、ソウルソサエティ王国の手が伸びない遠国までにげるよ」

「分かった」

金目になるものを手に、二人は海に出た。

もう、京楽は海賊ではなくなっていた。

浮竹と暮らすようになって、海賊をやめて自分たちの農園で野菜を育てて、自給自足穏やかな生活を送っていた。

浮竹も、満足していた。

「さぁ、また一からやり直しだよ。ついてこれる、浮竹?」

「お前が行く場所なら、どこまでも」

浮竹は、はじめは洗脳されたようなかんじだったが、今は心から京楽を愛していた。

「さぁ、愛の逃避行といこうじゃないの」

「ああ」

二人は東の果ての果ての島国に居を構え、静かに暮らしていくのであった。

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