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僕はそうして君に落ちていく外伝4

浮竹が、霊王になって200年が経った。

ある日、霊王が突然消えたと大騒ぎになった。

京楽は、まさかと思い、雨乾堂の跡地に行ってみた。

そこに、浮竹はいた。

池の鯉にえさをやっていた。

「浮竹、霊王がいなくなたって、えらい騒ぎになってるよ」

「霊王宮にずっといるのも飽きた。お前と一緒に居られるのは1カ月に一度だけだし」

「だからって、勝手に霊王宮を抜け出したらまずいでしょ」

「大丈夫だ。あそこには、念のためにユーハバッハの遺骸がある。俺がいなくても、数日はもつようになってある」

「だからって・・・・・」

京楽は、浮竹に抱きつかれていた。

「会いたかった、京楽、京楽、京楽!月に一度なんて、もう嫌だ」

「浮竹・・・・・・」

「とりあえず、僕の屋敷においで。話はそこでしよう。ほら、そんな姿でいると風邪をひくよ」

霊王としての正装は十二単であったが、今は夜着を着ているだけだった。

京楽は、霊王としての霊圧を封じ込めている浮竹を抱えて、瞬歩で自分の屋敷の最近使っている屋敷に戻る。

「ここは、新しいな」

「うん。君が10年に一度、下界に降りてくる時のために作らせた館だよ」

「京楽、お前が欲しい。お前の愛も、肉体、精神も。全て、欲しい」

「わお、情熱的な口説き文句だね」

浮竹は、自分から京楽に口づけた。

始めは触れるだけ。次に舌を絡め合った。

「んんう・・・・・・」

京楽の手が、浮竹の素肌を衣服を脱がして、はっていく。

「あ!」

胸の先端をつままれると、浮竹はピクリと反応した。

「ここ、もうこんなになってる・・・・・」

京楽が、服の上から浮竹の下肢を触ると、そこはもう緩くたちあがっていた。

「布団しこうか?」

「いらない」

「でも、畳の上じゃ痛いかもよ?」

「別に、それでもいい」

「仕方のない子だねぇ」

京楽は、200年経って、ほんの少しだけ老けた。

霊王である浮竹の容姿は変わらぬままだ。

いつか、睦み合うこともできなくなり、死別する時がくるかもしれないが、それは千年以上後のことだろう。

「ああああ!!」

浮竹は、京楽に衣服を脱がされて、勃ちあがったものを口に含まれて愛撫されて、すぐに精液を吐き出していた。

「ん、濃いね。1カ月に一度しか睦み合えないけど、それ以外の時は処理してないの?」

「自分の手で触っても、なんにもならない。京楽の助けがないと、いけない」

「淫乱になちゃって、まぁ」

「早く、お前をくれ。俺の胎の奥で、お前の精子をぶちまけろ」

京楽は、急いでローションをとってくると、浮竹の蕾にぬりこみ、指をいれる。

「あ、指はもういいから、早く来い」

「でも、つらいのは君だよ」

浮竹は、首を左右に振る。

「それでもいい」

「じゃあ、いくよ?」

「あああああああ!!」

灼熱に引き裂かれて、浮竹は涙を零した。

痛みと快感が、同時に襲ってきて、頭の中が真っ白になった。

「あ、だめ、いっちゃう」

「いくらでもいっていいよ?」

「ひあああああ!!」

どちゅんと京楽が突き上げると、浮竹は背をしならせて中いきをしていた。

「あ、春水の子種が欲しい。早く、早く!」

「そう急かさないでよ。今、あげるからね?」

何度か浮竹の中を出入りして、最奥を抉って精子をまき散らすと、浮竹も精子を出しながら、中いきをしていた。

「んあああ、あああ!!」

「もっと、欲しいんでしょ?」

「あ、もっとだ。俺が壊れるくらい、抱け」

「それはいくらなんでも無理。君を壊したくない」

京楽は、体位を変えて、背後から浮竹を貫いた。

「いああああ!」

「ああ、君の中は最高だね」

「あ、この体位嫌だ。春水、お前の顔が見えない」

「分かったよ」

一度引き抜いて、正常位に戻り突き上げる。

「ひゃあああ!!!」

前立腺を刺激されて、浮竹は中いきと同時に精子を畳の上にぶちまけていた。

「あ、あ、春水、春水、愛してる」

「ボクもだよ、十四郎」

最奥をこじあけて、中に精子をたっぷりと注ぎこむと、浮竹は淫靡に微笑した。

唇をぺろりと舐める。

「もっと、くれ。最後の一滴まで、俺の中に」

「仕方のない子だねぇ」

「いああああ!!」

京楽は、浮竹を何度も貫き、犯して、最後の一滴までを浮竹の中に注ぎ込んだ。

「ふふ・・・・春水の子供、できたりしてな」

「いくら霊王でも、それは無理でしょ?」

「さぁ、どうだろう。霊王なら、可能ではないか。まぁ、子などいらんが」

浮竹と京楽は、風呂に入った。

畳の上に残っていた体液を濡れたタオルでふきとる。

「あと、2~3日下界にいる。その間、俺の世話をしてくれ、京楽」

「はいはい。霊王になった君は、周りの者に世話をされて生きてるからね。自分で食事つくったりできないでしょ?」

「そうだぞ。すごいだろ」

「いや、いばることじゃないから・・・・」

浮竹は、2~3日どころか、1週間京楽の屋敷に滞在し、京楽との逢瀬を十分に楽しんだので、霊王宮に帰ることにした。

「じゃあ、半月後に」

「ああ、半月後に」

霊王が戻ったと、霊王宮の者たちは喜んだが、月に一度の京楽の召還を、半月に一度にしなければ、また行方をくらまして帰ってこないと、駄々をこねるので、周囲の者は困惑したが、霊王の不在はだめなので、承諾するしかなかった。

「もっと早くに、我儘を言えばよかった」

「いいじゃない。これからは、半月に一度は会えるよ」

「そうだな。本当なら、週に一度と言いたいところだが、お前も総隊長として仕事があることだしな」

「浮竹のためなら、総隊長の仕事さぼっちゃうけどね」

「それはだめだ。尸魂界に問題がおきたらどうする」

浮竹がそう言うと、京楽は笑って。

「霊王が、霊王宮から行方をくらますよりましだと思うけどね」

「むう」

浮竹はふくれた。

「霊王様、よくぞお帰りに」

「霊王様、祝詞の仕事が溜まっております」

「霊王様、もう何も言わず、いなくならないでくださいましね?」

霊王宮の者たちは、霊王である浮竹に甘い。

霊王である浮竹を責めることができる者など、京楽くらいしか存在しなかった。

「じゃあ、半月後に。あと、半年後には10年の一度の下界へ降りる時期だね。霊王祭が行われる。楽しみに、待っているよ」

「また半月後に会おう、京楽」

「うん。半月後に」

浮竹は、最近始めた祝詞の仕事を溜めており、それを消化することにした。

京楽も、1週間まるまる執務を休んで浮竹の傍にいたので、仕事はたまりに溜まっていた。

お互い、仕事に忙殺されながらも、次に会える時を心待ちにするのであった。

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