変化しても勇者は勇者
新勇者は、勇者教の人々から金を巻き上げた。
その大金で、ある魔法書を買った。
外見を誰かにコピーできるという魔法だった。
新勇者がコピーに選んだ相手‥‥‥それは浮竹だった。本物の魔王の浮竹を排斥して、自分が魔王になって贅沢しようという目論見だった。
普通に魔法書を買わずに使った大金でそこそ豪勢な暮らしができるのに、新勇者は生粋のアホなので、そうしなかった。
魔王城にいき、新勇者は浮竹の外見で、まずは浮竹を呼び出して、唖然としている隙を狙って手刀を首の後ろに打ち、気絶させてすまきにして物置小屋に閉じ込めた。
「ぐふふふふ。今日から俺が魔王だ」
「あれ、浮竹?大根の世話はいいの?」
いきなり背後から声をかけられて、浮竹の姿をした新勇者は口から心臓が飛び出るかと思った。
勇者京楽の存在を、すっかり失念していた。
「あ、ああ、もうおわったぞ」
「え、畑一面の大根の世話だよ」
「ま、魔法で雨を降らせた」
「ああ、それならもう大丈夫だね。時間もできたし、ねぇ」
新勇者は、魔王と勇者ができていることも失念していた。
「愛してるよ、十四郎」
口づけられて、浮竹の姿をした新勇者は、泣き出した。
「うわあああん、男にキスされたさああ」
「何言ってるの十四郎‥‥‥ってこの魔力の波長、浮竹じゃないね。新勇者か!」
「くくくく、ばれてしまっては仕方ない。金目のものはいただいたので、逃げるが勝ちよ!」
新勇者は、動揺している京楽の隙をついて、逃げ出した。
今日は運がよかった。
宝物庫で大金になりそうな宝石をいくつか盗み出していた。
「まて、本物の浮竹はどこに!」
京楽が魔法で足止めしようとすると、新勇者は同じく金でかったエアフライという魔法で空を飛び、魔王城を後にした。
京楽は、新勇者のことはひとまず置いて、浮竹を探す。
魔力探知で、物置小屋にいることが分かってすぐに助け出した。
浮竹は、まだ気絶していた。
「浮竹、ねぇ浮竹、大丈夫!?」
「ん‥‥京楽?」
布団のすまきを外して、浮竹にケガがないかを確認する。
無事であることを確認すると、浮竹は自分が新勇者にやられたと話した。
「ボクを騙した上に、浮竹をこんな目に合わせるなんて。新勇者、許すまじ」
「新勇者、コピーの魔法を使っていたぞ。魔法書がないと使えない魔法だ。高額なのに、どうやて手に入れたんだろう」
「詐欺か何かしたんじゃない?」
浮竹と京楽は、城の外に出た。
新勇者の魔力探知をして、高級レストランで無銭飲食して、支払いは魔王城までとりにきてくれという、浮竹の姿をした新勇者を見つけると、フルボッコにした。
浮竹が怒って股間を蹴り上げると、コピーの魔法を保っていられなくて、新勇者は元の姿に戻る。すると、浮竹の姿だったので攻撃できないでいた京楽が、魔法を放つ。
「ヘルファイア」
「あぢぢっぢぢい」
新勇者は、せっかくアデランスで新しく手に入れたロングカールのづらも燃やされて、泣き出した。
「うわああん、ごめんなさいいいい」
「君から、永久的にコピーの魔法を剥奪するよ」
「ちっ、泣き落としは無理か」
浮竹が、新勇者の鳩尾に拳を入れる。
「おぷ」
「よくもやってくれたな。おまけに俺の恰好で無銭飲食とか‥‥」
さらに蹴りをいれて、魔法を唱える。
「ヘルインフェルノ」
「もぎゃああああああ」
新勇者は真っ黒こげになった。
でもまだ生きてた。
「殺すつもりで放ったんだけどな」
「人殺しいいいい」
新勇者は、高級レストランの中に入り、客を人質にした。
「こ、この人間を殺されたくなかったら、俺を新勇者としてあがめろ!」
「あほらし」
「ばかみたい」
二人は、そう言って、新勇者にだけに魔法を発動させる。
「「フレアスターダスト!」」
「もぎゃああ、室内なのに隕石が降ってきたあああ」
断末魔の悲鳴を残して、新勇者は倒れる。
浮竹と京楽は、新勇者をぱんつと靴下だけ残して裸にすると、木を十字架のように立てて、そこに新勇者を張り付けにする。
立札の看板に「魔王浮竹の姿をしておこした犯罪は全て私の罪です。どうか石を投げてください。喜びます」
と書いて、去っていくのであった。
ちなみに、新勇者はいっぱい石を投げられた。
「魔王様のふりをするなてなんて罰当たりな!」
「魔王様がいらっしゃるから、この町は平穏で豊なのに!」
魔王浮竹を慕う人々から石を投げつけられて、喜びに似た悲鳴をあげるのだった。
その大金で、ある魔法書を買った。
外見を誰かにコピーできるという魔法だった。
新勇者がコピーに選んだ相手‥‥‥それは浮竹だった。本物の魔王の浮竹を排斥して、自分が魔王になって贅沢しようという目論見だった。
普通に魔法書を買わずに使った大金でそこそ豪勢な暮らしができるのに、新勇者は生粋のアホなので、そうしなかった。
魔王城にいき、新勇者は浮竹の外見で、まずは浮竹を呼び出して、唖然としている隙を狙って手刀を首の後ろに打ち、気絶させてすまきにして物置小屋に閉じ込めた。
「ぐふふふふ。今日から俺が魔王だ」
「あれ、浮竹?大根の世話はいいの?」
いきなり背後から声をかけられて、浮竹の姿をした新勇者は口から心臓が飛び出るかと思った。
勇者京楽の存在を、すっかり失念していた。
「あ、ああ、もうおわったぞ」
「え、畑一面の大根の世話だよ」
「ま、魔法で雨を降らせた」
「ああ、それならもう大丈夫だね。時間もできたし、ねぇ」
新勇者は、魔王と勇者ができていることも失念していた。
「愛してるよ、十四郎」
口づけられて、浮竹の姿をした新勇者は、泣き出した。
「うわあああん、男にキスされたさああ」
「何言ってるの十四郎‥‥‥ってこの魔力の波長、浮竹じゃないね。新勇者か!」
「くくくく、ばれてしまっては仕方ない。金目のものはいただいたので、逃げるが勝ちよ!」
新勇者は、動揺している京楽の隙をついて、逃げ出した。
今日は運がよかった。
宝物庫で大金になりそうな宝石をいくつか盗み出していた。
「まて、本物の浮竹はどこに!」
京楽が魔法で足止めしようとすると、新勇者は同じく金でかったエアフライという魔法で空を飛び、魔王城を後にした。
京楽は、新勇者のことはひとまず置いて、浮竹を探す。
魔力探知で、物置小屋にいることが分かってすぐに助け出した。
浮竹は、まだ気絶していた。
「浮竹、ねぇ浮竹、大丈夫!?」
「ん‥‥京楽?」
布団のすまきを外して、浮竹にケガがないかを確認する。
無事であることを確認すると、浮竹は自分が新勇者にやられたと話した。
「ボクを騙した上に、浮竹をこんな目に合わせるなんて。新勇者、許すまじ」
「新勇者、コピーの魔法を使っていたぞ。魔法書がないと使えない魔法だ。高額なのに、どうやて手に入れたんだろう」
「詐欺か何かしたんじゃない?」
浮竹と京楽は、城の外に出た。
新勇者の魔力探知をして、高級レストランで無銭飲食して、支払いは魔王城までとりにきてくれという、浮竹の姿をした新勇者を見つけると、フルボッコにした。
浮竹が怒って股間を蹴り上げると、コピーの魔法を保っていられなくて、新勇者は元の姿に戻る。すると、浮竹の姿だったので攻撃できないでいた京楽が、魔法を放つ。
「ヘルファイア」
「あぢぢっぢぢい」
新勇者は、せっかくアデランスで新しく手に入れたロングカールのづらも燃やされて、泣き出した。
「うわああん、ごめんなさいいいい」
「君から、永久的にコピーの魔法を剥奪するよ」
「ちっ、泣き落としは無理か」
浮竹が、新勇者の鳩尾に拳を入れる。
「おぷ」
「よくもやってくれたな。おまけに俺の恰好で無銭飲食とか‥‥」
さらに蹴りをいれて、魔法を唱える。
「ヘルインフェルノ」
「もぎゃああああああ」
新勇者は真っ黒こげになった。
でもまだ生きてた。
「殺すつもりで放ったんだけどな」
「人殺しいいいい」
新勇者は、高級レストランの中に入り、客を人質にした。
「こ、この人間を殺されたくなかったら、俺を新勇者としてあがめろ!」
「あほらし」
「ばかみたい」
二人は、そう言って、新勇者にだけに魔法を発動させる。
「「フレアスターダスト!」」
「もぎゃああ、室内なのに隕石が降ってきたあああ」
断末魔の悲鳴を残して、新勇者は倒れる。
浮竹と京楽は、新勇者をぱんつと靴下だけ残して裸にすると、木を十字架のように立てて、そこに新勇者を張り付けにする。
立札の看板に「魔王浮竹の姿をしておこした犯罪は全て私の罪です。どうか石を投げてください。喜びます」
と書いて、去っていくのであった。
ちなみに、新勇者はいっぱい石を投げられた。
「魔王様のふりをするなてなんて罰当たりな!」
「魔王様がいらっしゃるから、この町は平穏で豊なのに!」
魔王浮竹を慕う人々から石を投げつけられて、喜びに似た悲鳴をあげるのだった。
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