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桜のあやかしと共に66

「ああ、いい、そこお」

「ここかい?」

結界をはって、しっぽりしていたところに、訪問者がきた。

「あ、待って、誰かきたよ」

「そんなことよりぃ、もっと奥‥‥‥」

『おーい、いないのか、桜の王に桜鬼のボク~?』

「鴆のボクだ。結界破られると厄介だから、一度終わりにするよ?」

「んあ‥‥」

浮竹派、中でいい場所を突かれていた名残もあって、惜しそうにしていた。

気だるいかんじの、淫靡な空気の浮竹の身をすぐに清めてやり、中にだしたものをかき出す時間はなかったし、すぐに帰ってもらうことにするので、そのままにしておいた。

『桜の王の俺?気だるそうだな?』

「そ、そうか?そうでもないぞ」

『ふふ、桜鬼の京楽としっぽりしていたのか。においが凄いぞ』

「ななな‥‥‥」

浮竹は顔を真っ赤にする。

『新しいキスマークついてるぞ』

「春水!」

「いや、だって急に訪れてくるなんて思わなかったから」

浮竹は、ますます真っ赤になった。

『ボクたち、お邪魔虫のようだね。これ、頼まれていた薬だよ。じゃあ、浮竹、戻ろうか?』

『もう少し、ここにいる』

『え、なんで』

『桜の王の困った顔が見たい』

「十分困っているから、今日はとりあえず帰ってくれ」

『やだ』

「今度たくさんしゅわしゅわもっていくから」

『よし、約束だぞ。帰るぞ、京楽』

『浮竹、君なにがしたいの』

鴆の京楽が困った顔をすると、彼岸花の精霊の浮竹はクスクスと悪戯気に笑う。

『桜の王の困った顔を見れたのでいい。桜の王には、桜鬼がいるからな。精液、もれそうなんだろう?』

「ちょっと、なんでそれを」

『ふふ、感だ』

鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹に帰ってもらって、浮竹はベッドに京楽をひぱっていく。

「はぁん、春水の子種、漏れてきたぁ。もっと注いで、栓をして?」

浮竹は、すでに発情しているような気配で、京楽の服を脱がしていく。

「続き、するの?」

「する」

『あ、忘れ物‥‥』

戻ってきた彼岸花の浮竹と、半裸で乱れた浮竹の目線が合う。

『最後まで、しっぽりしろよ?しっぽり、きもちいいからな?』

「今日はもう帰れ。くるな!」

『ふふふふ。怒られちゃった』

楽しそうに、彼岸花の精霊の浮竹は帰っていく。

「はぁん、中断されていたから、胎がうずくぅう」

「いっぱい、中に注いであげるね?」

京楽が、衣服を脱いで、浮竹の着ていた服も脱がせた。

「ああ、さっき出したのが漏れちゃってるね?」

「はやく、新しいの注いでぇ」

「素直な子は、好きだよ?」

ぐちゅりと音をたてて、京楽のものが柔らかい浮竹の秘所に入っていく。

「んああ、もっと、もっと奥う」

中途半端に中断されて、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹がいる間も、浮竹はずっともの欲しそうな顔をしていたのに、本人は気づいているだろうかと思いながら、浮竹の奥を穿つ。

「あああ、いい、そこおお」

「ここかい?」

奥の一点をつつくと、浮竹は体をはねさせた。

「ひゃあああん、いっちゃうううう」

「こっちもいくかい?」

浮竹のものをしごくと、白い液体が京楽の手を濡らす。

「ああああ、2重にいっちゃってるうう、すごいい」

京楽は、浮竹の中をゆっくりと動いた。

「あ、あ、きもちい。でも、もっと激しいほうが好き」

「仕方ない子だねぇ」

京楽の動きが激しくなる。結合部は泡立ち、どちらのものかもわからぬ体液が、浮竹の太ももを伝い落ちていく。

「ひあああああん!!すごい、すごいのきたああああ」

ぷしゅわあああと、潮を盛大にふきだしながら、浮竹はいっていた。

「ふふ、すごいいきようだね?そんなに気持ちいい?」

「あ、気持ちよすぎて、変になるう」



「あのー、ごめんください」

「あ、また誰かきたよ」

「放っておけ。それより、続きぃ」

浮竹と京楽は、訪れた者を放置して、30分は睦み合った。

身を清めて結界を解いて部屋の外に出ると、どこから入ってきたのか、桜の花鬼がいた。

「どうしたんだ」

まだどこか淫靡な空気を含んだ気だるげな浮竹に、桜の花鬼は女性であったが、見惚れてしまい、少しぼけっとしていた。

「おい?」

「あ、失礼しました。桜の王があまりにも美しかったもので」

「それで、内容は?」

「あ、やっぱり浮竹に用事なんだね」

京楽は、とりあえず紅茶をいれにいった。

「桜の王、どうか私の桜の里を救ってください」

「どういうことだ?」

「それが、人間が土地を開発するといって、私を含めた桜の木を切り倒そうとしていて」

「人間を説得させるのは骨が折れるから実質的には無理だ」

「そんな‥‥」

「まて、最後まで聞け。その里の桜を全て、異界にある桜の里に転移させよう」

「そ、そんなことできるんですか?」

「ああ」

「紅茶いれてきたよ」

京楽が、紅茶を手に戻ってくる。

その紅茶を飲んでから、浮竹は、依頼者の桜の里まで京楽と異界渡りをして、全ての桜を異界の桜の里に転移させた。

「現世ではないから、少し戸惑うこともあるかもしれないが、他にも里の者がいるし、相談に乗ってくれるだろう」

「ありがとうございました、桜の王。これは、ほんのお礼です」

金銭かと思えば、桜を模したブローチだった。

淡い色のルビーでできており、それなりに値段はしそうだった。

「礼など、いらないぞ?桜は俺の仲間でもあるからな」

「ですから、余計にお礼がしたいのです」

「もらってあげたら、十四郎」

「ああ、そうだな」

浮竹はブローチを受け取り、服につけた。

「とても似合っております」

「そうだね」

浮竹は、少し恥ずかしそうに笑ってから、京楽と一緒に現世に戻る。

移住した桜の花鬼は全部で15体だった。

「人間の説得って、難しいからね。怖がらせてもだめな時はだめだし」

「ああ。人間は、身勝手だ」

浮竹は、でも人間が好きだった。

「春」や京楽ももともと人間だったのだ。

そして、浮竹が愛する白哉も、人間と結ばれている。




「くくく‥‥‥異界に潜り込むことには成功した。さて、どうしようか。桜の大樹を、いっそ枯らしてしまおうか?」

長老神、藍染はどう四季の王を調理してやろうかと、思案するのであった。



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