始祖なる者、ヴァンパイアマスター32-2
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「ああ、兄様の料理、思い出すだけで心臓が止まりそう」
後日、回復したブラッディ・ネイは二度と実兄の料理を口にしないと決めた。
それは白哉も恋次もルキアも一護も冬獅郎も、全員そうだった。
「浮竹の料理の腕が、あれほど壊滅的だとは・・・・・」
「白哉さん、3日間寝こんでましたからね」
恋次の言葉に、ルキアも顔を青くしながら頷いた。
「浮竹殿の手料理は今後一切口にしないようにしよう。ちなみに一護は1週間寝こんだ」
「ルキア、それ言うな」
「軟弱だな。俺は2日だけだ」
「それ、自慢になってねーぞ、冬獅郎」
浮竹は、自分の手料理のせいで皆が倒れたことを知らずに、古城に戻っていった。
ちなみに、浮竹の作った海鮮パスタを穴に埋めたところ、穴からマンドレイクが生えてきて、ちょっとした騒ぎになった。
「マンドレイクを、毎度生きたままぶちこむそうだよ、兄様。マンドレイクは主に錬金術の材料で、食べるには向かないのにね」
「浮竹殿は、錬金術で料理を作っているらしい」
「だから、あんなに壊滅的なのか・・・・」
みんな、頷きあった。
ちなみにいつも被害にあっている京楽は、3時間で目を覚ました。
目覚めるまで個体差があるようで、一番長かったのは一護の1週間だった。
ブラッディ・ネイは8千年間浮竹の妹であったが、実の兄が料理している姿を見たことがなかった。いつも戦闘人形を出し、それに調理させていた。
「兄様の欠点を見つけてしまった・・・・・」
ブラッディ・ネイは、もう倒れるのはこりごりだが、愛しい兄の弱点を見つけて、一人ニマニマするのであった。
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「浮竹、そこでマンドレイクを入れようとしない!」
「だって、京楽、スープにはマンドレイクが必須だろう」
「必須じゃないから!マンドレイクを入れずに、煮込み続けてごらん」
浮竹は、京楽の言う通りに調理をした。
それを、京楽は恐る恐る口にした。
そして、倒れた。
「隠し味にドラゴンの血をぶちこんだんのだが、だめだったか?」
「だめに決まってるでしょ!ドラゴンの血は錬金術の材料であって、料理に放りこむものじゃないからね!?」
「だが、俺の料理は錬金術だぞ!」
「料理と錬金術を一緒にしない!」
「京楽がいじめるーーーー」
そう言って、浮竹は東洋の浮竹の元に逃げてしまった。
(どうしたんだ、西洋の俺)
突然現れた、泣いている西洋の浮竹に、東洋の浮竹はその頭を撫でながら、事情を聞いた。
(そうか。手料理がうまくなればいいのにな?)
「こっちの京楽は、うまいといって食べてくれたのに」
(春水はゲテモノ好きだからね)
「俺の料理はゲテモノなのだろうか・・・・」
(うーん、迷うところだなぁ)
「あ、こんなところにいた浮竹、帰るよ!」
「京楽にいじめられるー」
(こら、西洋の京楽。西洋の俺をいじめちゃだめだ)
「いじめてない、いじめない。料理の指導をしてただけだよ」
(でも、向こうの俺は泣いていたぞ?)
「浮竹、泣いてたの?」
「泣いてなんかない!」
そう言いつつも、ぽたりぽたりと、地面に雫が落ちた。
「ごめん、もっと優しく指導するから、泣かないで」
「マンドレイクを」
「ん?」
「生きたままのマンドレイクをまるかじりして食べたら、許してやる」
「ええええ!それ、ちょっとハードル高すぎない?」
「じゅあ、マンドレイク5体にするか?」
「1体で十分です」
「ああ、東洋の俺。浄化のお札をありがとう。おかげで、ネクロマンサーとアンデットの大軍をやっつけれた」
「わあ、役に立ったんだ!嬉しいなぁ」
「凄く役に立ったぞ。お札がなかったら、苦戦していたかもしれない」
西洋の浮竹は、東洋の自分の頭を撫でた。
(こそばゆい)
それに、東洋の浮竹が照れて、顔を赤くする。
(何してるの、3人で)
そこに、東洋の京楽が現れた。
雑居ビルの部屋は、4人で狭くなっていた。
いろいろ事情を話すと、東洋の京楽は西洋の自分を指さした。
(キミが悪い。愛しい伴侶の料理くらい、食べて平気でいるべきだ)
「でもねぇ、自動的に気絶するんだよ!?」
(西洋の浮竹は、マンドレイクを料理にぶちこまないこと。いいね?)
「分かった・・・・・」
「ちょっと、僕の言葉は聞かないのに、こっちの僕のいうことは聞くの?」
「こっちの京楽は、嘘をつかないから」
「僕も嘘はつかないよ?」
「この前、美味しいといって食べた料理、影で毒消しのポーションと胃腸薬飲んでただろ」
「ぎくっ」
「やっぱり、マンドレイク5体まるかじりコースだな」
「簡便してよお」
そんな二人に、東洋の二人も笑うのだった。
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結局、なんとか言いくるめて、マンドレイク丸かじりではなく、マンドレイクのスープにしてもらった。
とりあえず、マンドレイクをそのままぶちこまれそうになったので、刻むようにお願いしておいたら、いつもはマンドレイクをそのままぶちこむ浮竹も折れて、マンドレイクを一口サイズに刻んでくれた。
マンドレイクは刻まれる度に叫んでいて、かなりグロッキーな構図だった。
「うん・・・味は、いつもよりましだね」
マンドレイクだけを煮込んだスープは、ほんのりとした塩コショウの味しかしなかった。
「く、これでは罰にならない」
「罰!?僕、そこまで酷いことした!?」
「まぁいい。風呂に入ろう」
「え、なんでいきなり?」
「仲直りしよう」
「ああ、うん」
お風呂に入り、お互いの体と髪を洗って、風呂場からあがると京楽は浮竹の髪の水分を拭き取った。
ベッドの上で、浮竹は裸になり、足を広げて浮竹を誘った。
「来い、春水」
「十四郎・・・・・」
京楽は、その白い肌の至るところに、キスマークの赤い花びらを散らせていった。
「あ!」
浮竹の感じる部分を重点的に攻めていった。
胸の先端を口に含まれて、浮竹は顔を隠した。
「十四郎、感じてる顔、ちゃんと見せて?」
「嫌だ」
「そんなこと言わないで」
「あっ」
浮竹のものに手を這わすと、ピクリと浮竹の体がはねた。
「ああ!」
京楽の口の中で、浮竹のものはどんどん硬くなっていった。
「ひあ!」
欲望を、浮竹の口の中に放っていた。
「十四郎、愛してるよ」
「あ、春水、春水」
浮竹の欲望を飲みこみながら、浮竹の唇を奪った。
「んんっ」
舌に舌を絡ませあいながら、口づけを続ける。
燃え滾るように昂った京楽の熱をみて、浮竹は唇を舐めた。
「京楽のこれが欲しい」
「今あげるからね」
まずはローションを人肌の温度にまで温めて、浮竹の蕾を解していく。
ぐちゃぐちゃと音を立てて、3本を余裕で飲みこむようになったら引き抜いて、京楽は一気に浮を引き裂いた。
「あああ!!!」
「んっ、出すよ。中で受け止めてね」
「んあああ!」
浮竹の中の浅い部分に精液を放った。
それを塗り込むように、奥へ奥へと侵入する。
「あ・・・・・・」
結腸の入り口をとんとんとノックされて、浮竹はオーガズムでいっていた。
「やああああ!」
「血をすうよ?」
「やあ、だめぇ、いってるからぁ!」
京楽は、浮竹の太ももの内側に噛みついて、吸血した。
「あああ!」
吸血による凄まじい快感を感じながら、京楽のものを締め付けた。
「んっ、僕も君の中で出すよ?受け取ってね?」
「ああーーーーー!!」
京楽は浮竹の最奥で精を放った。
同時に、浮竹もまたシーツの上に欲望をぱたぱたと零していた。
「ん・・・・・」
引き抜かれていく感触に、浮竹が首を振る。
「まだ、繋がっていたい」
「でも、かき出さないと」
「いいから!」
二人は、繋がったまま眠った。
朝起きると、隣に京楽はいなくて、後処理をされて体は綺麗に拭われており、バスローブを着せられていた。
「京楽・・・・」
「ああ、起きた?」
「何をしているんだ?」
「君の手料理を真似て、マンドレイクのスープを作ってみたんだ」
鍋の底には、真っ赤に茹でられたマンドレイクが3体、刻んでいれられていた。
「マンドレイクは隠し味だぞ?」
「まあ、そう言わずに食べてみて?」
恐る恐る口にすると、ほのかな甘みを感じた。
「うまい・・・・・」
「そうでしょ?一晩水につけて、独特の渋みを取り去っておいたんだ。この方法のマンドレイクなら、隠し味にしても、大丈夫でしょ?」
「いや、だめだ」
「なんで!?」
「マンドレイクは生のまま、ぶちこむのがいいんだ」
結局、浮竹の料理に生きたマンドレイクをそのままぶちこむ癖は、治らないのであった。
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「何故だ!何故、私の子ではだめなのだ!」
藍染は、死んだルクレチアを悼むのではなく、怒っていた。
「魔人ユーハバッハの血が足りないのか・・・・いっそ、魔人ユーハバッハの封印を解くか?」
そんなことをすれば、この世界が滅ぶことなど、藍染も承知していた。
「私は神だ。神である私を崇めぬものはいらない」
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異界サーラで、眠っていた星の精霊ドラゴン、平子真子は目覚めた。
「なんや。誰かが、俺を呼んどる」
歌声のするほうに、平子は歩いていった。
純白の羽毛に覆われたドラゴンの姿をしていた。
「おまえが、星の精霊ドラゴン、平子真子か?」
「そやけど、あんたは誰や。いやあんたは・・・浮竹か?」
姿形も、魔力すらもそっくりであった。
「俺は、浮竹十四郎の残滓。創造神ルシエードが、このサーラの世界で作り上げた浮竹十四郎。本物の浮竹十四郎と会いたい。この世界サーラと、始祖ヴァンパイアの浮竹がいるアビスの世界を繋げた。さぁ、共に行こう。アビスの世界へ」
「でも、あんた人間やろ?」
「でも、浮竹十四郎だ」
「アビスの浮竹は俺の友人やで。その存在を傷つけるなら、俺は許さんで」
「一つになるだけだ」
「まぁいい。アビスの世界に運んでやろやないか。そこで、本物の浮竹にボコボコにされるとええわ」
「俺は残滓。浮竹の一部」
サーラの世界と、アビスの世界は繋がった。
神々が降りていく。
サーラの世界から、アビスの世界へ。
星の精霊ドラゴンもまた、神であった。
「ああ、兄様の料理、思い出すだけで心臓が止まりそう」
後日、回復したブラッディ・ネイは二度と実兄の料理を口にしないと決めた。
それは白哉も恋次もルキアも一護も冬獅郎も、全員そうだった。
「浮竹の料理の腕が、あれほど壊滅的だとは・・・・・」
「白哉さん、3日間寝こんでましたからね」
恋次の言葉に、ルキアも顔を青くしながら頷いた。
「浮竹殿の手料理は今後一切口にしないようにしよう。ちなみに一護は1週間寝こんだ」
「ルキア、それ言うな」
「軟弱だな。俺は2日だけだ」
「それ、自慢になってねーぞ、冬獅郎」
浮竹は、自分の手料理のせいで皆が倒れたことを知らずに、古城に戻っていった。
ちなみに、浮竹の作った海鮮パスタを穴に埋めたところ、穴からマンドレイクが生えてきて、ちょっとした騒ぎになった。
「マンドレイクを、毎度生きたままぶちこむそうだよ、兄様。マンドレイクは主に錬金術の材料で、食べるには向かないのにね」
「浮竹殿は、錬金術で料理を作っているらしい」
「だから、あんなに壊滅的なのか・・・・」
みんな、頷きあった。
ちなみにいつも被害にあっている京楽は、3時間で目を覚ました。
目覚めるまで個体差があるようで、一番長かったのは一護の1週間だった。
ブラッディ・ネイは8千年間浮竹の妹であったが、実の兄が料理している姿を見たことがなかった。いつも戦闘人形を出し、それに調理させていた。
「兄様の欠点を見つけてしまった・・・・・」
ブラッディ・ネイは、もう倒れるのはこりごりだが、愛しい兄の弱点を見つけて、一人ニマニマするのであった。
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「浮竹、そこでマンドレイクを入れようとしない!」
「だって、京楽、スープにはマンドレイクが必須だろう」
「必須じゃないから!マンドレイクを入れずに、煮込み続けてごらん」
浮竹は、京楽の言う通りに調理をした。
それを、京楽は恐る恐る口にした。
そして、倒れた。
「隠し味にドラゴンの血をぶちこんだんのだが、だめだったか?」
「だめに決まってるでしょ!ドラゴンの血は錬金術の材料であって、料理に放りこむものじゃないからね!?」
「だが、俺の料理は錬金術だぞ!」
「料理と錬金術を一緒にしない!」
「京楽がいじめるーーーー」
そう言って、浮竹は東洋の浮竹の元に逃げてしまった。
(どうしたんだ、西洋の俺)
突然現れた、泣いている西洋の浮竹に、東洋の浮竹はその頭を撫でながら、事情を聞いた。
(そうか。手料理がうまくなればいいのにな?)
「こっちの京楽は、うまいといって食べてくれたのに」
(春水はゲテモノ好きだからね)
「俺の料理はゲテモノなのだろうか・・・・」
(うーん、迷うところだなぁ)
「あ、こんなところにいた浮竹、帰るよ!」
「京楽にいじめられるー」
(こら、西洋の京楽。西洋の俺をいじめちゃだめだ)
「いじめてない、いじめない。料理の指導をしてただけだよ」
(でも、向こうの俺は泣いていたぞ?)
「浮竹、泣いてたの?」
「泣いてなんかない!」
そう言いつつも、ぽたりぽたりと、地面に雫が落ちた。
「ごめん、もっと優しく指導するから、泣かないで」
「マンドレイクを」
「ん?」
「生きたままのマンドレイクをまるかじりして食べたら、許してやる」
「ええええ!それ、ちょっとハードル高すぎない?」
「じゅあ、マンドレイク5体にするか?」
「1体で十分です」
「ああ、東洋の俺。浄化のお札をありがとう。おかげで、ネクロマンサーとアンデットの大軍をやっつけれた」
「わあ、役に立ったんだ!嬉しいなぁ」
「凄く役に立ったぞ。お札がなかったら、苦戦していたかもしれない」
西洋の浮竹は、東洋の自分の頭を撫でた。
(こそばゆい)
それに、東洋の浮竹が照れて、顔を赤くする。
(何してるの、3人で)
そこに、東洋の京楽が現れた。
雑居ビルの部屋は、4人で狭くなっていた。
いろいろ事情を話すと、東洋の京楽は西洋の自分を指さした。
(キミが悪い。愛しい伴侶の料理くらい、食べて平気でいるべきだ)
「でもねぇ、自動的に気絶するんだよ!?」
(西洋の浮竹は、マンドレイクを料理にぶちこまないこと。いいね?)
「分かった・・・・・」
「ちょっと、僕の言葉は聞かないのに、こっちの僕のいうことは聞くの?」
「こっちの京楽は、嘘をつかないから」
「僕も嘘はつかないよ?」
「この前、美味しいといって食べた料理、影で毒消しのポーションと胃腸薬飲んでただろ」
「ぎくっ」
「やっぱり、マンドレイク5体まるかじりコースだな」
「簡便してよお」
そんな二人に、東洋の二人も笑うのだった。
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結局、なんとか言いくるめて、マンドレイク丸かじりではなく、マンドレイクのスープにしてもらった。
とりあえず、マンドレイクをそのままぶちこまれそうになったので、刻むようにお願いしておいたら、いつもはマンドレイクをそのままぶちこむ浮竹も折れて、マンドレイクを一口サイズに刻んでくれた。
マンドレイクは刻まれる度に叫んでいて、かなりグロッキーな構図だった。
「うん・・・味は、いつもよりましだね」
マンドレイクだけを煮込んだスープは、ほんのりとした塩コショウの味しかしなかった。
「く、これでは罰にならない」
「罰!?僕、そこまで酷いことした!?」
「まぁいい。風呂に入ろう」
「え、なんでいきなり?」
「仲直りしよう」
「ああ、うん」
お風呂に入り、お互いの体と髪を洗って、風呂場からあがると京楽は浮竹の髪の水分を拭き取った。
ベッドの上で、浮竹は裸になり、足を広げて浮竹を誘った。
「来い、春水」
「十四郎・・・・・」
京楽は、その白い肌の至るところに、キスマークの赤い花びらを散らせていった。
「あ!」
浮竹の感じる部分を重点的に攻めていった。
胸の先端を口に含まれて、浮竹は顔を隠した。
「十四郎、感じてる顔、ちゃんと見せて?」
「嫌だ」
「そんなこと言わないで」
「あっ」
浮竹のものに手を這わすと、ピクリと浮竹の体がはねた。
「ああ!」
京楽の口の中で、浮竹のものはどんどん硬くなっていった。
「ひあ!」
欲望を、浮竹の口の中に放っていた。
「十四郎、愛してるよ」
「あ、春水、春水」
浮竹の欲望を飲みこみながら、浮竹の唇を奪った。
「んんっ」
舌に舌を絡ませあいながら、口づけを続ける。
燃え滾るように昂った京楽の熱をみて、浮竹は唇を舐めた。
「京楽のこれが欲しい」
「今あげるからね」
まずはローションを人肌の温度にまで温めて、浮竹の蕾を解していく。
ぐちゃぐちゃと音を立てて、3本を余裕で飲みこむようになったら引き抜いて、京楽は一気に浮を引き裂いた。
「あああ!!!」
「んっ、出すよ。中で受け止めてね」
「んあああ!」
浮竹の中の浅い部分に精液を放った。
それを塗り込むように、奥へ奥へと侵入する。
「あ・・・・・・」
結腸の入り口をとんとんとノックされて、浮竹はオーガズムでいっていた。
「やああああ!」
「血をすうよ?」
「やあ、だめぇ、いってるからぁ!」
京楽は、浮竹の太ももの内側に噛みついて、吸血した。
「あああ!」
吸血による凄まじい快感を感じながら、京楽のものを締め付けた。
「んっ、僕も君の中で出すよ?受け取ってね?」
「ああーーーーー!!」
京楽は浮竹の最奥で精を放った。
同時に、浮竹もまたシーツの上に欲望をぱたぱたと零していた。
「ん・・・・・」
引き抜かれていく感触に、浮竹が首を振る。
「まだ、繋がっていたい」
「でも、かき出さないと」
「いいから!」
二人は、繋がったまま眠った。
朝起きると、隣に京楽はいなくて、後処理をされて体は綺麗に拭われており、バスローブを着せられていた。
「京楽・・・・」
「ああ、起きた?」
「何をしているんだ?」
「君の手料理を真似て、マンドレイクのスープを作ってみたんだ」
鍋の底には、真っ赤に茹でられたマンドレイクが3体、刻んでいれられていた。
「マンドレイクは隠し味だぞ?」
「まあ、そう言わずに食べてみて?」
恐る恐る口にすると、ほのかな甘みを感じた。
「うまい・・・・・」
「そうでしょ?一晩水につけて、独特の渋みを取り去っておいたんだ。この方法のマンドレイクなら、隠し味にしても、大丈夫でしょ?」
「いや、だめだ」
「なんで!?」
「マンドレイクは生のまま、ぶちこむのがいいんだ」
結局、浮竹の料理に生きたマンドレイクをそのままぶちこむ癖は、治らないのであった。
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「何故だ!何故、私の子ではだめなのだ!」
藍染は、死んだルクレチアを悼むのではなく、怒っていた。
「魔人ユーハバッハの血が足りないのか・・・・いっそ、魔人ユーハバッハの封印を解くか?」
そんなことをすれば、この世界が滅ぶことなど、藍染も承知していた。
「私は神だ。神である私を崇めぬものはいらない」
-------------------------------------------------------------------------
異界サーラで、眠っていた星の精霊ドラゴン、平子真子は目覚めた。
「なんや。誰かが、俺を呼んどる」
歌声のするほうに、平子は歩いていった。
純白の羽毛に覆われたドラゴンの姿をしていた。
「おまえが、星の精霊ドラゴン、平子真子か?」
「そやけど、あんたは誰や。いやあんたは・・・浮竹か?」
姿形も、魔力すらもそっくりであった。
「俺は、浮竹十四郎の残滓。創造神ルシエードが、このサーラの世界で作り上げた浮竹十四郎。本物の浮竹十四郎と会いたい。この世界サーラと、始祖ヴァンパイアの浮竹がいるアビスの世界を繋げた。さぁ、共に行こう。アビスの世界へ」
「でも、あんた人間やろ?」
「でも、浮竹十四郎だ」
「アビスの浮竹は俺の友人やで。その存在を傷つけるなら、俺は許さんで」
「一つになるだけだ」
「まぁいい。アビスの世界に運んでやろやないか。そこで、本物の浮竹にボコボコにされるとええわ」
「俺は残滓。浮竹の一部」
サーラの世界と、アビスの世界は繋がった。
神々が降りていく。
サーラの世界から、アビスの世界へ。
星の精霊ドラゴンもまた、神であった。
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