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始祖なる者、ヴァンパイアマスター62

ウツクは、見た目こそ邪神ザナドゥにそっくりだし、記憶を継承していたが、浮竹を友人として愛しいと思う気持ちはなかった。

ただその血を与えられて血族となり、富と地位と名誉と力が欲しかった。

浮竹を服従させれば、血族になれると思っていた。

それが大きな誤りであると気づいた時には、遅かった。


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「兄様!今度の古城もいいかんじだね」

「げ、ブラッディ・ネイ。何しにきた」

「やっぱり、兄様覚えてない。明日はボクの誕生日だよ」

「え、そうだったか?」

浮竹が首を傾げる。

そういえば、ここ数年妹の誕生日を祝っていなかったことを思い出す。京楽の誕生日を祝い、自分の誕生日を、毎年ではないが祝ってもらったことはあるが、実の妹の誕生日なんて、日にちすら覚えていなかった。

「ああ、そうだったか、明日だったな」

じとーっと、ブラッディ・ネイは浮竹を見つめた。

「兄様、ボクの誕生日の存在自体、忘れてるね?」

「そ、そ、そんなことないぞ。ちゃんとプレゼントも用意してある」

「ほんと、兄様!明日を楽しみにしてるね!」

ブラッディ・ネイは目をきらきら輝かせて、血の帝国に戻っていった。

「ねぇ、浮竹・・・・・」

「やばい、忘れてた。妹の誕生日など、存在自体を忘れてた・・・くしょん」

「風邪でも引いたの?」

「いや、東洋の俺と浮竹が噂でもしているんだろう」

「ああ、それはありそうだね・・・・・って、現実逃避してる場合じゃないでしょ。プレゼント、何にするの」

「そうだな、生きたマンドレイクを20本くらい・・・・・」

浮竹はかなり本気だった。

「絶対、性別転換の薬飲ませて襲ってくるよ」

「ぐはぁっ!あいつならやりかねん。何か装飾品でも買ってくるか」

「もう夜だよ。どこの店も、きっとしまってるよ」

「ぐはぁっ!どうする俺!操の危機だ!」

「別に、装飾品ならなんでもいいんでしょ。そこらのS級ダンジョンの財宝にあった何かの装飾品でも贈ればいいんじゃないの」

京楽は、ブラッディ・ネイの生誕祭には興味はなかったが、浮竹が行くならついていくつもりだった。

「京楽、お前実は頭が良かったのか」

「何それ!まるで僕をバカだと思ってるみたいじゃない」

「いや、バカだと思ってた」

「酷い!」

泣き真似をする京楽を放置して、アイテムポケットからこのまえS級ダンジョンで拾ったお宝を床に並べる。

金と銀、ミスリル、ミスリル銀のインゴット、金貨、宝石・・・・。

「なんかぱっとしないなぁ」

金貨や宝石を贈ったところで、喜びはしそうだが、金銀財宝を見慣れているブラッディ・ネイが心から喜んでもらえそうなものもない。

浮竹は、さらに財宝をだした。

すると、その中に大きなスターサファイアをあしらったネックレスがあった。

浮竹は、何を思ったのかそのネックレスを錬金術の釜に投げ入れて、生きたマンドレイク、ドラゴンの血、後何かの液体を注ぎこんで煮た。

煮ること30分。

スターサファイアのネックレスは、輝きを増して、持ち主の魔力を高める能力が付与されていた。

「恐るべし浮竹・・・錬金術でそんなものに加工できるだなんて」

「ふっ、俺もミスリルランクの最高位錬金術士だ。こんな加工、朝飯前だ」

「でも、エリクサーの調合に失敗して、錬金術の館爆発させるもんねぇ」

京楽がしみじみと言う。

「エリクサーは成功率が低いんだ!それに調合に失敗したら爆発するのは当たり前だ!」

「そうなの?1週間前、乱菊ちゃんちに遊びにいったけど、爆発なんてしてなかったよ」

「まだ彼女はプラチナランクだろう。エリクサーを調合できないはずだ」

「でも、浮竹ってエリクサー以外でもたまに失敗して館、爆発させてるよね」

「誰にでもミスはある!」

浮竹は、顔を真っ赤にしながら否定した。

「まぁ、別になんでもいいんだけど」

浮竹はアイテムポケットからハリセンを取り出して、京楽の頭を殴る。

スパーン。

いい音がした。

「痛いよ、酷い、浮竹!何するの!」

「俺のほうが傷ついた!プライドを傷つけられた!だから、今日は抱かせてやらない!」

「えー。今日は前から約束してたじゃない」

「抱かせてやらないって言ったら、抱かせてやらない」

「十四郎、愛してるよ」

耳元で低音ボイスで囁かれて、耳を甘噛みされて浮竹はビクンと反応した。

「このばかっ!」

真っ赤になった浮竹は、すでにスイッチが入ってしまったかのようで、浮竹の背に手を回して、何度も口づけを繰り返すのであった。


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「ああああああ!!寝坊した!!!」

昨日遅くまで睦み合ったので、起きたら昼を過ぎていた。

「京楽、すぐ着替えろ!血の帝国にいくぞ!」

「あれ、結局生誕祭には行くの?」

「行くに決まっているだろう。行かなきゃ、ブラッディ・ネイがこっちの世界で半月はずっと居座りそうだ」

「うわあああ、それは急がないと!」

浮竹と京楽は、皇族の正式な格好をして、顔を洗って歯を磨いて、食事はしないまま血の帝国へと繋がる地下の空間転移の魔法陣に乗る。

気づくと、血の帝国が広がっていた。

「急ぐぞ」

宮殿より少し離れた位置に設置されているので、ヴァンパイアに翼を広げてブラッディ・ネイの宮殿にまでやってくると、寵姫たちに囲まれながらも、不貞腐れているブラッディ・ネイと視線があった。

「兄様!ちゃんと来てくれたんだ!ボクは信じてたよ兄様がちゃんと来てくれるって!」

すぐそばでは、ルキアと一護、冬獅郎がこそこそとやりとりをしていた。

「浮竹殿と京楽殿が来ないほうに賭けていたのに」

「お前は皇女で聖女だろうが。賭け事はすんな」

「俺も浮竹と京楽がこない方に賭けてた・・・・負けだな」

「何が負けなんだ?」

額に血管マークを浮かべる浮竹に、3人は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

「全く、人を賭け事の対象にするな」

白哉と恋次もきていた。

皇族王である白哉は、ブラッディ・ネイの次に血の帝国において身分が高い。

白哉の寵愛を得ようと、ブラッディ・ネイの寵姫たちが迫ってくるが、それを恋次が防いでいた。

「だから、白哉さんは俺のものだって言ってるだろうが!」

「勝手にお前のものにするな。私は誰のものでもない」

白哉の冷たい視線と態度に、恋次は見えない犬の尻尾を振っているように見えた。

「もう、白哉さんは照れ屋なんだから」

「散れ、千本桜・・・・」

「うわあああ、冗談です、すみません、すみません」

ぺこぺこと詫びる恋次を、浮竹も京楽もなんともいえない目で見つめていた。

たまに、自分たちもああなるのだ。

浮竹が怒って、それに対して京楽が謝りまくる。その構図が、白哉と恋次あてはまって、なんともえない気持ちになった。

「ブラッディ・ネイ。8045歳おめでとう」

「ありがとう、兄様。年齢はちゃんと覚えてくれてたんだ」

「ああ。俺が8050歳だからな」

神代の頃に生まれてから8千年と少しを超えていた。

ブラッディ・ネイは不老不死の限りなく近い、転生という状態を維持して、血の帝国をずっとまとめあげてきた。

8千年の間、浮竹のように5千年も休眠することなく、ずっと休眠しないで活動してきた。

そのせいか、性格はやや歪み、性愛の対象が十代前半の少女になっていた。

浮竹が眠る前、生まれた頃はちゃんとした異性愛者で、結婚し子を成していた。その血筋が、今の皇族の基本になるのだが。

「ほら、ブラッディ・ネイ。誕生日プレゼントだ」

「ぎいやああああ」

「ぎぃえええええ」

「ぎょわえええええええええ」

そう叫びまくる生きたマンドレイクを出されて、ブラッディ・ネイは寵姫たちに何か命令しだす。

「こ、これはただの手土産だ!本物はこっちだ!」

浮竹は、性別転換の薬を盛られる前に、本命のスターサファイアのネックレスをブラッディ・ネイに与えた。

「わぁ、綺麗。それに、身に着けると魔力が上がるんだね。素敵な贈り物をありがとう、兄様。寵姫たち、さっき命じたことはしなくていいよ」

「お前、俺がマンドレイクだけだったら、俺を女にして襲うつもりだったな?」

「やだなぁ、そんな当たり前のこと」

「当たり前にするな!全く、お前はすぐに俺とどうこうなりたがるから、この宮殿に住まう気がしないんだ」

「別に、ボクがどうこうしなくても、兄様はそのひげもじゃと一緒にいるために、古城に住んでたでしょう?」

「そ、それは・・・・・」

浮竹は赤くなった。

「照れてる兄様かわいい!」

ブラッディ・ネイは浮竹に抱き着いていた。今の体は9代目にあたり、16くらいの皇族の少女の体だった。

もとの皇族の少女の意識はもうない。

ブラッディ・ネイの転生先に選ばれた皇族や貴族は、その身内に莫大な富を与えて、自分の娘を人未御供にしたわけではなく、選ばれた神の子であると信じさせた。

今までそうやって生きてきた。

そういう生き方しか知らなかった。

寵姫たちを愛し、男の子種なしで妊娠させれるようになった。

寵姫の数はいつも40人前後だった。

「お前、そういえば去年に競り落とした魂のルビーはどうした?」

「ああ、あれ。飽きちゃったから、宝物庫にしまってあるよ」

「飽きるのが、相変わらず早いな」

「でも兄様には飽きてないよ!何度転生しても、兄様を愛している」

「俺は、お前を妹としては愛しているのだと思う。だが、お前の求める愛には答えられない」

ぶすーっと、美しい顔でブラッディ・ネイは不貞腐れた。

「全く、あんなひげもじゃの元人間のどこがいいんだか」

「元人間だが、今はヴァンパイアロードであり、魔神だ」

「魔神ってのが気にくわない」

「いざとなったら、君の魂だって食べれるんだよ。魂を喰われてしまえば、君も終わりだ。せいぜい、浮竹にあまり迷惑をかけないことだね」

京楽の余裕ぶった態度が気に食わなくて、ブラッディ・ネイは京楽に向かって、寵姫の誰かがあげた宝石を頭に向かって投げた。

それを後ろを見ないままキャッチする京楽に、寵姫たちの数人が惚れ惚れしていた。

「ほらほら、ボクの寵姫たち。お戯れの時間は終わりだ。後宮に戻りなさい」

「ブラッディ・ネイ様ずるいわ。わたくしも、白哉様や浮竹様や京楽様と話したい」

「だーめ。そんなこと言う子には、お仕置きだよ?」

「きゃっ、ブラッディ・ネイ様のエッチ!」

きゃっきゃと女の子同士で会話しているのは、見ていて和むが、会話の内容が内容だけになんとも言えない気持ちになった。

「浮竹」

「どうした、白哉」

「兄に、何か悪い影が近づいている。せいぜい、気をつけることだ」

「悪い影だって。藍染の手の者だったりしてね」

「そうだねぇ。僕は、確かに藍染の手の者。悪い影かもねぇ」

「誰だ!」

浮竹は、皆に結界を張った。

「ザナドゥ?」

「それは父の名だよ。僕の名はウツク。美しいから、ウツク。この前君が殺したミニクの兄弟さ」

「ザナドゥではないのか・・・そうだな、確かにザナドゥは死んだはずだ」

「浮竹、宮殿を出よう。ここでバトルしたら、被害が出過ぎる」

「僕はここでもいいんだよ?ヘルインフェルノ」

「きゃあああ!!」

「いやあああ!!」

ブラッディ・ネイの寵姫が火に包まれ、ブラッディ・ネイは得意の薔薇魔法で炎を鎮火させると、火傷をの痕が残らないように、自分の血をかけて、寵姫たちを守った。

「お前、関係のない者を巻き込むな!」

「巻き込んで欲しくなければ、君の血族にしてよ」

「な!」

「浮竹、いいから宮殿の外に出よう!」

「僕はここから動かないよ。ここにいる者全員を殺す。それがいやなら、僕を血族にしてよ」

ブラッディ・ネイの薔薇の魔法で束縛されても、ウツクは何事もなかったかのように空に浮かんでいた。

「この、よくもボクの寵姫を!」

「うるさいなぁ。部外者は黙っていてよ。ボルケーノトライアングル」

「くっ」

炎に巻き込まれて、ブラッディ・ネイは薔薇魔法で炎を喰った。

「ブラッディ・ネイ様!」

「兄は、愚かだ。なんの関係もない者を手にかけて、浮竹が兄を血族にするとでも?」

白哉の言葉にいらついて、ウツクは白哉を風の魔法でスタズタにした。

「白哉さん!」

「恋次、やめろ。お前のかなう相手ではない!」

「でも、白哉さん、怪我を!」

「この程度、自分で再生できる」

「さぁ、我が友浮竹。血族にしないと、ここにいる者を全員皆殺しにするよ?血を頂戴」

浮竹は、ワイングラスをとると、それに血を滴らせた。

「これを飲め。血族になれるはずだ」

「やったね。藍染はバカだ。最初からこうすればよかったのに」

浮竹の血を飲んでいき、ウツクはヴァンパイアロードに進化したように見えた。

「あはははは、力が漲ってくる」

「浮竹!」

「京楽、ここは黙って俺の言葉を聞いてくれないか」

「何か策があるんだね。いいよ」

「ちゃんと血族にした。城の外に出ろ」

「はいはい。主の言うことは絶対だからね」

宮殿の外に出ると、太陽の光を通さないための血の幕の結界が血の帝国中を覆っていた。

浮竹は、頭上にある血の結界の一部を壊した。

「なんだ、太陽の光なんて・・・・・・ぎゃあああああああ!!!」

「お前に与えた血は、確かに俺のものだ。だが、俺が望まない限り、血族となってもただのヴァンパイアかそれ以下になる。それに、京楽以外に血族はいらない」

「浮竹・・・・」

京楽は感動して、涙ぐんでいた。

「おのれええ、騙したな!」

「騙されるお前が、間抜けなんだ」

「太陽が、太陽が眩しい・・・・・うぎゃあああああ」

ウツクは、太陽の光を浴びて灰となった。

頭上の結界を元に戻して、浮竹は京楽と一緒に宮殿の中に戻ってくる。

「終わったぞ」

「浮竹かっこいい。痺れる。今すぐ抱いて」

京楽は、浮竹の右腕をぎゅーっと掴んでいた。

「俺はお前に抱かれることはできるが、お前を抱きたくはない」

「振られちゃった。でも浮竹、愛しているよ。血族を一度作ったのも、許してあげる」

「許すも許さないも、血族を誰にするかは俺の自由だ」

京楽の瞳に、狂気に満ちた色が宿っていることを知らずに、ブラッディ・ネイの生誕祭を引き続き行い、夜まで騒ぎ会うのだった。


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「だからさぁ、君の血族は僕だけでいいって、教えてあげなきゃね?」

「やああん」

浮竹は、静かに怒る京楽に、目隠しをされて前を戒められて、手を後ろで拘束されていた。

「やあああ、とって、とってえええ」

「だーめ。君の血族は僕だけだよ。僕の許可なしに血族にしたりして・・・・・・許せない」

京楽は、狂気じみた笑顔を浮かべていた。

浮竹の蕾を指でぐちゃぐちゃにしてやる。

「やああ、あれは、あれは、ただ血族しただけで、愛するとかそういうのじゃなくて」

「それでも、君が僕以外を血族にしたことを許せない」

「ああああ、ごめんなさい」

ぐちゅりと中を突きあげると、浮竹はオーガズムでいっていた。

「これは、お仕置きだからね?」

「やあああ、いきたい、いきたい、とってええ」

「そう簡単にとっちゃったら、お仕置きにならないでしょ?」

「やああああ、いきたい」

「だーめ」

浮竹の中を味わうように、わざとゆっくり挿入する。

そして、ゆっくり引き抜き、またゆっくり突き入れた。

「あ、あ、もっと激しくして、春水」

「欲張りな子だねぇ」

京楽は、言われた通り、ぐちゅぐちゅと音がするほどに貫き、犯した。

浮竹は見えない視線で、京楽を探す。

「目隠しだけは、とってあげる」

涙を吸い取って重くなった目隠しを外してやると、泣きすぎて目を真っ赤にさせた浮竹がいた。

「ごめんね。こんな怒りのぶつけかた、だめなのは分かってる」

「春水、キスして」

「十四郎・・・僕だけのものだよ」

浮竹は、京楽のキスにうっとりしていた。

「あああ!」

京楽がごりごりっと奥を突きあげると、浮竹はオーガズムでいっていた。

「やああ、とってええ、いきたい」

「仕方ないねぇ。あんまりお仕置きになってないけど、とってあげる」

まず手の戒めをといて、最後に京楽が最奥をぐりっとえぐった瞬間に、前を戒めていた紐をとってやった。

「やああああ、いく、いく、いっちゃう♡」

「エロい子だね」

「やあああん」

びゅるびゅると飛んだ精子は、勢いよくはじけて、浮竹と京楽の腹だけでなく、胸や顔にもかかった。

「たくさんだしたね?きもちよかった?」

「あああ、きもちいい、いくの、止まらない♡」

「僕もいくからね。全部うけとってね」

「ああ、春水の子種、ちょうだい」

浮竹は足を開いて、京楽を離すまいと腰を足で挟み、背中に手を回した。

びゅーびゅーと、勢いよく京楽の精液が浮竹の中に注がれる。

「あ、あ、もっといっぱいちょうだい、春水」

「十四郎・・・ほんとにエロくていけない子だ」

京楽は、ぱんぱんと肉がぶつかり合う音をさせながら、浮竹を攻めた。

「ああああ!!」

また、奥で精液を注いでやると、浮竹はオーガズムでいきながら、射精していた。

「ぐずぐずになっちゃいなよ」

浮竹の肩に噛みついて、吸血してやると、浮竹は精液の代わりに潮をふいていた。

「あ、ああ”!いくの、とまらない♡」

「いつまでもいっていていいよ。僕と君との時間は無限にあるのだから」

「やあああ、いきすぎて、変になるうう」

「そしたら、僕が責任をもって、抱いてあげる」

「ああああ!」

ガツンと奥までえぐってくる熱に、浮竹はオーガズムでいきながら、緩やかに気を失うのであった。


「はぁ・・やりすぎちゃったかな。ごめんね」

意識のない浮竹に口づける。

シーツはすごいことになっていた。

洗うだけ無駄だろうからと、捨てることにした。

「愛しているよ、十四郎」

長い白い髪を、すいてから、京楽は後始末をするために、一度寝室を後にするのであった。


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「やっと手に入れた」

藍染は、浮竹の子種が少量だけ入った小瓶を手にしていた。

京楽が後始末のために離れている間に、シーツについていた精液を、式に命令して採取しておいたのだ。

「さぁ、これで親子同士で対決だ。ウツクは見事に京楽を怒らせることに成功した。お陰で、浮竹の精液を入手できた」

肉便器に、薄めた液体を注ぎ込む。

「一匹だけじゃあ、物足りない。ヴァンパイアマスターと女神の子だ。何匹か産んでもらうぞ」

肉便器には、もう女神アルテナの魂はない。

ただ、孕まされて、子を産む落とすだけの肉塊だ。

「なぁ、ミライ」

「はい、父さま」

ミライは、成長促進の禁呪をかけられて、今5歳くらいになっていた。美しい幼子だった。

「いずれ、お前の力が必要だ。始祖ヴァンパイアと同じ絶対存在となった、お前の力が」

「はい、父さま。私は喜んで、父さまの力になりましょう」

「いい子だ。キララ、キララはいるか」

「こ、ここにいます」

キララは、名を呼ばれて急いで藍染の元に向かった。

「お前には、今度生まれてくる子供と一緒に、浮竹と京楽の元へ行ってもらう。今度こそ、魂を狩りとれ。これは命令だ。わかるな?」

「はい・・・全ては藍染様の御心のままに」

キララは、死を覚悟するのであった。

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