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抜けだした浮竹と罰

海燕は怒っていた。

熱をだし、安静にしていなければいけないはずの浮竹の姿がなかった。

「ほんと、どこいったんだあの人・・・・・」

海燕は知らない。

浮竹の熱がもう下がってしまったことを。でも、念のため今日一日は大人しくしてほしかった。

「海燕君入るよ。おみやげもってきた」

そう言って雨乾堂に入ってきた京楽の右腕には、京楽に捕まってしまった浮竹の姿があった。

「おみやげありがとうございます。どこで拾ったんですか」

「壬生の甘味屋で、お見舞いのためにおはぎでも買おうとしてたら、中で食べてた」

まだ、浮竹はもぐもぐと手にしたおはぎを食べていた。

反省する気ゼロな上司に、いつもは穏やかな海燕も般若になる。

「隊長、のんきにおはぎなんて食べてないで、なぜ勝手に部屋を抜け出したんですか!」

「いや、熱も下がったし平気だと思って。今日は壬生の甘味屋オープン50年セールで、半額だったんだ。行くしかないだろう!」

そんなことを言う浮竹の頭をぽかりと思い切り叩いた。

「あいた!暴力反対!」

またぽかりと叩いた。

「あんたは!俺がどれだけ心配したか・・・・・・」

「その程度じゃ、浮竹は動じないよ。浮竹、来月いっぱい甘味屋に行くのはなしね」

「!!!!!!」

凄くショックな顔をする浮竹。

「すまない、俺が悪かった海燕。今度からは、勝手にいなくなったりしない。熱が下がったら、ちゃんと下がったといって出かける」

甘味物でつられないと、反省もなかなかしない浮竹に、ほんとに心からの長い溜息が出る。

「京楽隊長は、よくこんなのと一緒に何百年もいられますね」

「おい、上司に向かってこんなのとはなんだ!」

浮竹の言葉を、海燕は無視した。

「まぁ、こんなんだけど、これはこんなんなりにかわいいんだよ。熱が下がったらすぐに甘味屋に行こうとする行動もかわいい」

「京楽、こんなんってなんだ」

「はいはい。浮竹はそこで大人しく座って反省でもしてなさい」

しぶしぶと、座布団の上に座る浮竹。

海燕に、文机でもう約束を破らないようにと、書道で「健康一番、許可なしに抜け出さない」と、書かされた。

1枚だけならいいのだが、5枚も書かされて、浮竹も海燕に心から謝った。

「すまなかった。行動が軽率だった・・・・・」

「言いますけどね、こうやって勝手に抜け出すの、今年で8回目ですからね」

「う・・・・・」

「あんたって人は、ほんとに約束守らないんだから・・・」

「心を入れ替える!」

「はいはい。期待しないで待ってます」

海燕は、本当に期待していなかった。

この上司は・・・・・流石に肺の発作を起こした後は安静にしているが、熱をだして臥せっていると思ったら勝手にいなくなるのだ。

そのたびに海燕は大きく心配したが、段々と心配する心は呆れる心に変わってきた。

何処にいったと探し、甘味屋で見つけてずるずると引きずるように帰ってきたこともあった。

大抵、いなくなったと思ったら甘味屋にいる。

それか、京楽のところだった。

「京楽隊長。今日は俺が許します。浮竹隊長に罰を与えてください」

「え、海燕!?」

「むふふふふ~~そういうことなら。おいしくいただきます!」


海燕が去った雨乾堂で、日が高いうちから、お仕置きと称されて、死覇装を脱がされていった。

何か、黒い布で視界を塞がれて、浮竹は恐そうに震えていた。

「ただ抱いただけじゃあ、お仕置きにならないからね」

「あ、いやだ京楽、これとって・・・・」

手も、死覇装の帯で戒められた。

キスをされた。

いつもと違うのか怖いのか、浮竹の舌が縮こまっていた。それを無理絡めとる。

「ふあっ・・・・」

全身を這う、指の動きにさえ敏感になっていた。

鎖骨から胸、胸から臍へと舌を這わせていく。

「んんっ・・・怖い、京楽・・・・・」

「こうでもしないと、お仕置きにならないでしょ」

「でも・・・・」

「こんなに感じてるくせに」

袴を脱がせていくと、浮竹の花茎はだらだらと先走りの蜜を零していた。

「まだ、触ってもいないのに・・・・・」

「ああ!」

直接握られて、ビクンと痙攣した。

それだけでいってしまったのだ。

「もしかして、目隠しプレイ気に入った・・・・?」

「や、そんなんじゃない・・・・京楽、京楽どこだ・・・・」

触れてこない京楽に我慢ができずに、見えない目で探した。

「こっちだよ」

「ふあっ・・・」

後ろから抱きしめられて、キスをされた。

鎖骨から臍まで、キスマークをいっぱい残された。

「京楽・・・」

胸の突起を口に含み、わざとがりっと強めに噛めば、浮竹は戒められた手で、京楽に触れてきた。背中で戒めるのは流石に可愛そうだと思い、前で戒めた。

自由にはできないが、触れることくらいはできる。

「俺をお仕置きするんだろう・・・・?」

「浮竹・・・・・・・」

潤滑油を指にかけて、浮竹の内部に指をいれる。

「ああ!」

浮竹は、その衝撃を心待ちにしていた。

こりこりと前立腺ばかりいじられて、気持ちいいとしか考えられなくなる。

京楽と肌を重ねるのは好きだ。いつも、意識を飛ばすくらいいく。

くちゅくちゅと水音とたてていたそこから、指が引き抜かれる。

ああ、今度こそ・・・・・・。

「ああああ!」

衝撃に、先走りの蜜を零していた花茎から白濁した液が漏れた。

「んあああああ!」

浅く深く。

前立腺をすりあげて、突き上げられる。

「これじゃあ、罰にならないねぇ。ここも戒めてしまおう」

花茎を紐で戒められて、いきたくてもいけなくなってしまった。

「や、やあああああ!!!」

ぐちゅぐちゅと中を犯す熱は、まだ硬度を保ったままだ、

一度、最奥に京楽は精液をたたきつけた。

それでも硬いまま、浮竹を刺し貫いた。

「ああああ!」

いきたい。でもいけない。

「ひう・・・京楽、いきたい、とってえええぇ」

「まだ、だーめ」

「あああ!」

目隠しをされた瞳の奥から、涙が溢れてきた。

いきたいのにいけないもどかしさで、頭が変になりそうだ。

「ひっ、いく!」

びくんびくんと浮竹の体が痙攣する。でも前を戒められているせいで、射精できない。ドライでいってしまった浮竹に、ごくりと唾を飲み込みながらも、腰をうちつけた。

「やああ、あああ、あ、や・・・・・変になる・・・・」

京楽は、二度目の熱を浮竹の中に放った。

浮竹は、刺激のたびに体を痙攣させた。もう何度ドライのオーガズムでいったのか分からなかった。

「一緒にいこう、十四郎」

「ああ!春水!」

ぐちゃりと音をたてて、一度引き抜くと、溢れてくる白い液体に栓をするように最奥まで突き入れた。

同時に、浮竹の前の戒めを解いてやる。

「あ、あああーーーーーー!!」

びゅるびゅると、凄い勢いで浮竹は精液を放った。それは浮竹の腹と胸を汚した。

中のしめつけもすごく、最後の一滴まで浮竹の中に注ぎこんだ。

「ふあ・・・・・あああ・・・・・・あ・・・・・・」

目隠しも手の戒めもとってやりでで、びくびくとまだいった余韻に浸っている浮竹を、濡れたタオルで清めてやる。

「ふあっ・・・・・・」

体内から精液をかきだすと、それだけでまた浮竹はいってしまった。

「こりゃ、違う意味の罰だねぇ。いきまくりの罰」

浮竹は、ゆっくりと意識を失った。


数時間して、海燕が二人の様子を見に来る。

いつもと同じように、1つの寝具で眠っていた。

「隊長、京楽隊長、起きてますか?」

「ああ、海燕君。今起きたとこ」

「夕餉の時刻ですが、どうしますか」

「ああ、いただくよ・・・・・浮竹?」

「ん・・・・・・俺も、食べる・・・・・・」

「京楽隊長、どうやったんですか。隊長の罰。元気ないみたいだし、ほんとに罰になってる」

「いやね目隠しして、手も戒めて、前も戒めたら・・・いきまくってね。いきすぎて疲れてるみたい」

「ぶーーー!」

茶を飲みかけていた海燕は、それを京楽の顔にかけてしまった。

「海燕君・・・・・」

「ああ、すみません京楽隊長!」

「とにかく夕餉の支度を。それまでに、ふにゃふにゃになった浮竹を連れて湯浴みしてくるから」

湯浴みで精神がすっきりしたのか、浮竹はもう元に戻っていた。

でも、京楽に怒っていて、半月の禁欲を迫ってきた。

「これは、海燕君のせいなんだよ!」

「ああ、京楽隊長全部俺のせいにするつもりですか!」

京楽と海燕はぎゃあぎゃあやりだした。

そんな二人のやり取りを他所に、今回のセックスは悪くなかったと思う浮竹がいたという。

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