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桜のあやかしと共に76

この前、浮竹を攫った夜叉神が訪ねてきた。

「この前は、脅されていたとはいえ、悪かった」

「もうすんだこどだ。人質は返してもらったんだろう?」

浮竹が対応した。

「かえってきたが、藍染に変な薬を使われたらしい。藍染様といって、出ていこうとするんだ」

「ああ、それならいい薬師を紹介しよう」

浮竹は裏山に住む鴆の京楽を紹介する。

「乗りかかった船だ。人を怖がるから、直接は診てもらえないかもしれないが、魅了の術であったら、俺が解除しよう」

「十四郎、いいの?」

「ああ。とりあえず、女性を連れてきてくれ」

夜叉神は、一度帰り恋人である人間の女性を連れて来た。

「藍染様はどこ!?」

女性は魅了の術と薬を使われていたらしく、浮竹が桜の術でまずは魅了を解除した。

「京楽、彼女を見ていてくれ。鴆の京楽のところに、夜叉神といってくる」

「うん、分かったよ」

京樂は、女性を見守るためにお留守番だった。白哉もいるので、安心できた。

「藍染様のところにいかせて!」

「うっとうしいなぁ。白哉くん、眠らせることはできる?」

「ああ、可能だ。このままでは、暴れ出しかねない。桜の術で眠ってもらおう」

白哉は、ふっと桜の花びらを女性に向けて吹くと、女性は眠り床に倒れた。

「このままだと、十四郎に怒られるから、ソファーにでも寝かせるかな」

女性をソファーに横にさせて、京楽は浮竹の帰りを待つ。



「おーい、いるか、鴆の京楽」

『なんだい??』

洞窟の奥から、今服を着たばかりといった風体な鴆の京楽が出てくる。

『邪魔が、入ったな』

着物を乱して、彼岸花の精霊の浮竹も姿を現した。

「すまん。しっぽりしてたんだな」

浮竹派真っ赤になっていた。

『おや、そっちは‥‥‥夜叉神だね:』

「知っているのか?」

『神だからね。桜の花神でもある君も神でしょう?同じ神なら、神に詳しくならなきゃ』

「いやだ、めんどくさい」

『春水、はやく用事を終わらせて、続きをしよう』

『はいはい。で、なんの用?:

浮竹派事情を説明した。

鴆の京楽は、人間のためというのが気に食わなかったが、解毒剤を作ってくれた。

「感謝する。代償に、汝に一時夜叉神の力を使えるようにしよう」

『いや、別にいいよ』:

「では、貨幣で」

夜叉神は、貨幣といって小判をたくさん払う。

神だけに、生きている年齢が違うので、夜叉神にとって今も小判で通用すると思っていた。

恋人の女性は小判をお札に変えて、夜叉神と一緒に暮らしていた。

「早く帰ろう。魅了を一刻も早く解いてやりたい」

『さよなら。しっぽりするから。しばらくくるなよ」

彼岸花の精霊の浮竹は、用事は終わったとばかりに、鴆の京楽を引きずって、洞窟の奥に消えていった。

『こんなに小判なんていらないのにーーーー』

鴆の京楽は、お礼が高すぎると言いたいらしかったが、夜叉神には解毒j財にそれだけの価値があるとみていた。

「戻ろう」

「ああ」

夜叉神と浮竹は、少しでも早く戻るために異界渡りをした。

「メイ!」

夜叉神は、ソファーの上で眠っている恋人にかけより、名を呼ぶが、起きない。

「メイは?」

「暴れ出しそうなので、桜の術で眠らせた。今、解く」

白哉が、ふっと桜の花びらを吹くと、メイという名の女性は気づいた。

「ああ、藍染様のところへいかなくては!」

「メイ、薬だ。飲め」

「いやよ!」

仕方なしに、夜叉神は自分の口に解毒剤を含ませると、メイという女性に無理やり獅子飲ませた。

「夜叉?」

「メイ、正気に戻ったのか!」

「ああ、夜叉!私は、魅了にかかっていたとはいえ、あなたに酷いことをたくさんしてしまった」

「いいんだ、メイ。お前が無事なら」

「一件落着だね」

留守番していた京楽が、念のためにと護符の札をメイに持たせた。

「藍染クラスには効かないかもしれないけど、一応もっておいて?」

「ありがとう」

夜叉神は、これまた小判をたくさん置いて、帰っていった。

「この小判、本物だね。状態もいいし、高値がつくよ」

「売りたいなら売れ」

「いや、珍しいからもっておくかな」

「鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、しっぽり中だったみたいだ」

「おやまぁ。こんな昼から、お盛んだねぇ。ねえ、十四郎」

「しないぞ!昨日睦み合ったばかりだろう」

「ちぇ、ケチ」

浮竹は、古くなってしまったが、ハリセンで京楽の頭を殴る。

「あいたたたた」

「明日の夜なら、別にいい」

「お、約束だからね。たくさんしっぽりしようね」

「いやだ。お前のたくさんは、長いからいやだ。お前が2回いったら、終わりにする」

「えー、せめて5回くらいは付き合ってよ」

「多すぎる!」

「ケチー」

京楽は、浮竹にハリセンで殴られる。

「私もいるということを、忘れていないか」

白夜の少し冷めた一言で、浮竹は真っ赤になった。

「白哉、いつもすまん」

「いい。兄らのやりとりには慣れた」

ほんとは、寝れてなどほしくないのだが。

「しっぽりとやらを、私もしたくなった。恋次の家にいってくる」

白哉は、浮竹が止める暇も与えず、異界渡りをして行ってしまった。

[ああああああああ!!!俺の白哉が、狼に食われるううう。赤ずきんになってしまううう」

浮竹は、そう言って取り乱す。それを、京楽は,クスクスと小さく笑うのだった。





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