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桜のあやかしと共に75

京楽は、浮竹が自分のことを忘れてしまったのにショックを受けまくった。

そして、眠らされた浮竹の意識に潜り込み、精神的にリンクして無理やり思い出させる行動に移った。

マンションの室内は、彼岸花の精霊の浮竹が真っ赤な彼岸花の絨毯に変えてしまった。

『このまま戻ってこないか、あるいは戻ってきても忘れたままか‥‥』

『浮竹、縁起の悪いことを言うもんじゃないよ』


浮竹は、夢を見ていた。

「春」と愛し合った時の夢だった。

そこに、京楽が滑り込んでくる。

「誰だ」

「ボクだよ、十四郎」

「「春」に似ているが、違うな。親戚か何かか?」

「十四郎、愛してるよ」

京楽は、まどろむ夢の中の浮竹を抱きしめてキスをした。

「何をする!」

パンと乾いた音を立てて、浮竹は京楽の頬を殴った。

「どうしたの、シロ」

「「春」お前に似た者がいきなり俺を‥‥」

「シロ、ボクは[春」であり京楽春水であるんだよ?」

「「春」?」

「十四郎、思い出して?」

「春」であったはずの者は京楽になり、京楽はまた浮竹を抱きしめてキスをして、桜鬼の姿になった。

「思い出して、ボクのことを」

「うう‥‥…頭が、痛い」

「癒しの術をかけるから。思い出して?」

「春」と似ていて、「春」と同じ術を使えて、でも「春」ではない。けれど、心が叫ぶ。ただ愛しいと。

「京楽春水」

「そう。ボクは京楽春水。思い出して?」

京楽は、浮竹にディープキスを繰り返す。

「んうっ‥‥‥はぁっ」

「思い出した?」

「春水のバカ!なぜ、俺が春水のことを忘れなきゃいけないんだ。ああ、この場合春水ではなく藍染め死ねっていうところか」

浮竹は、夢の中で作り出したハリセンで京楽を殴った.。

「記憶、取り戻したの?」

「ああ。お前のねちっこいいやらしいキスのおかげでな」

「十四郎、愛してるよ!」

「分かっている。とりあえず、目覚めよう。いや、先にもぐりこんだお前が元の自分の体に帰れ」

「うん。待ってるから。思い出して起きてね?

「分かっている」

浮竹は、京楽が去っていったのを確認して、夢の中で仲睦まじく寄り添いあっている、自分と「春」を見た。

「さよなら、「春」。夢の中だけど、出会えて、嬉しかった」

「ボクもだよ、シロ」

「「春」!!!」

「さぁ、起きないと。今のボクが、待っているよ」

「ああ、そうする。また夢で会おう「春」

「うん、シロ」

浮竹が目覚めると、心配そうな顔でのぞきこんでくる京楽の姿があった。

「大丈夫、十四郎?」

「ああ。全部、思い出した。愛しいお前のことを」

鴆の京楽と、彼岸花の精霊の浮竹の姿もあった。

『一件落着だね?』

『むう、闇に落ちなかったか‥‥』

彼岸花の精霊の浮竹は、京楽に埋め込んだ種は開花したものの、枯れているのを確認して残念そうにしていた.。

「二人とも、ありがとう‥‥‥でも彼岸花の精霊の浮竹は、床一面の彼岸花を元に戻してね?」

『むう、せっかく綺麗に咲いたのに』

『浮竹、ほら、言う通りにしてあげなよ』

鴆の京楽に言われて、彼岸花の精霊の浮竹は、しぶしぶ床を元に戻す。

『じゃあ、ボクたちは帰るね?』

『しっぽりも、ほどほどにな』

「はいはい。行った行った」

二人を追い出して、京楽は改めて浮竹を抱きしめる。

「記憶、元に戻ってよかった」

「お前が精神リンクなんて危険な真似をしてくれたおかげでな」

精神リンクは、うまくいかなければ人格が崩壊する。

「君にかけられた呪詛は浄化したけど、君は呪詛を含めて穢れや毒に弱いそうだよ。身を守るために、守護札がいるけど、もち歩くのはあれだから、体に刻もう」

「え」

「ほら、そうだね、太ももの内側とかいいね」

「え」

ほいほいと衣服を脱がされて、京楽は決して消えない特殊なインクで、浮竹の太ももの内側に、紋章のようなものを書いた。

「これでよし‥‥‥誘ってるの?」

「そんな風にしたのは、お前だろうが。責任をとれ」

浮竹は、潤んだ瞳で京楽を見る。

京楽は、浮竹をお姫様機器抱きにして、寝室のベッドに寝かせた。

「守護の印、考えてみればエロいとこにしちゃったね」

「んあ、春水‥‥」

自分の手で乱れていく浮竹を確認しながら、京楽は満足そうに微笑むのだった。




「く‥‥桜の花神だと?最初から、神だっただと?」

藍染は、機嫌が最高に悪かった。

「おい、ろくろ首、早く子供を産め!」

「そう言われましても、身籠ったばかりで‥‥」

「ろくろ首、もうお前はいらない」

「藍染様?」

「母である者の腹を破り、生まれいでよ!」

ろくろ首の女は、腹痛を覚えたと思ったら、腹から子が手をつきだしてきて、母体の栄養を全て吸われて、ミイラと化していた。

「名をやろう。お前の名は‥‥‥‥」







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