浮竹死んだけど幽霊です憑いてます14 懐かしい場所
「ということで、諸君らが死神になるのを応援するよ」
京楽は、その日総隊長として真央霊術院で全校生徒に向かって、挨拶をしていた。
みんな注目している。京楽ではなく、その隣で透けて立っている浮竹を。
「まぁなんだ、大戦を終えてから元13番隊の隊長が幽霊になって僕にとり憑いてね・・」
「お祓いをするべきです!成仏しないなんて、自分勝手すぎる!」
勇気を出して、一人の生徒がそういうと、京楽は笑った。
「きっと、この中の大半の者が知っていると思うけど、僕は元13番隊隊長浮竹十四郎とできていてね。お祓いをしても成仏しなかったし、今のままでいいと思っているんだよ」
女生徒からは、黄色い悲鳴があがった。
「ま、そういうことだから、今後上官になるかもしれない京楽には俺が憑いていると思ってくれ」
浮竹が、そう言って京楽と一緒に真央霊術院の講堂を後にした。
「よかったのか?まだ知らない者のいたかもしれないのに」
「僕と浮竹のことを知っていないと、困惑するだろうからね。早いうちに関係をはっきりしておいたほうがいいよ」
「そういうものなのか・・・?」
その日は、真央霊術院のいろんな場所を見て回って、授業を受ける生徒たちを応援した。
女生徒の黄色い声が半端なく、ふと一人の女生徒がサインをもらいに京楽のところにやってきた。
サインを書くための色紙はなく、何かの本をもっていた。
「ずっと、京楽総隊長と浮竹隊長の話を読んで憧れていたんです!」
松本の書いた、京楽×浮竹の同人誌だった。
「松本のか・・・・・」
浮竹が呆れた声を出す。
死神や、その死神になるためのひよこである生徒たちにとって、隊長副隊長はいわゆる芸能人のアイドルに似ている存在だった。
高値の花なのだ。
もう死んでしまったはずの、浮竹が幽霊として、時に実体化して京楽と一緒にいる姿は、今の隊長副隊長をはじめとする死神たちに受け入れられていた。
真央霊術院の施設は、校舎自体も昔と変わっていて、あまり懐かしさを感じさせてくれなかったが、その存在は懐かしさを駆り立てられた。
校庭に生えている桜の木は、あの下で告白をしあった記念のものだ。
500年以上経っても、毎年春に花を咲かせる桜の巨木は存在した。
「ああ、懐かしいねこの桜の木・・・・・君に想いを告げたのは、この桜の木の下だった」
「そうだな。あと、よく花見にこの木の下にも来た」
京楽は、桜の大木によじ登った。
「ここから見える景色は、あの頃と変わっていないね・・・・」
「いい景色だな」
「ちょっと、午睡しようか。どうせ、この後暇だし・・・・・」
桜の木の大木の上で、京楽は眠ってしまった。その安らかな寝顔を見ているうちに、浮竹も眠くなってしまって、京楽の上の折り重なるようにして眠ってしまった。
「京楽、おい、京楽!」
「ん~?」
「もう夕刻だ。寝すぎた!」
「あ、本当だ。いっけない、七緒ちゃんと仕事の話を午後にする予定だったのに!」
京楽は急いで桜の木の上から去ろうとして、ゆっくりとした動作で起き上がる。
「どうせ、今日はもう無理だ。こんな時間だ、明日に回すよ」
「いいのか?すまない、俺がもっと早くに気づけば」
「君は僕が寝たから、一緒に寝たんでしょ。君は悪くないよ」
「でも・・・・」
「ちょっと実体化して」
言われた通り、透けていた体に輪郭が戻ってくる。
「んあ・・・・・・」
激しい口づけを受けた。
「ああっ・・・・」
服の上から、体を弄られる。
「きょうら・・・く・・・・・」
「僕のことだけを考えて。自分が悪いなんて、思わないで」
「分かった・・・・・・」
そのまま貪られるかと思う激しささだったが、この前1時間実体化して体を重ねたばかりなので、今は数分しか実体化を保てなかった。
それが分かっていながらの行動に、浮竹が不満をもらす。
「お前、俺の体に火をつけといて放置とは・・・・・」
「いつも、君を抱きたいと思ってるのに抱けない僕の気持ち、少しは分かった?」
「う・・・すまない」
この幽霊の体は便利でもあるが、こういう時不便だった。
好きな時に好きなだけ実体化できれば問題はないが、それでは生き返ったのと同じだ。
あくまで、浮竹は死者である。
神様の悪戯か、京楽に憑いて自我を保ち、こうして実体化して触れれるようになったのだ。
「なんなら、霊体をさわせる手袋で、手でいってしまうかい?」
「いや、いい。そこまで飢えてるわけじゃない」
多分、京楽にそうさせると、今度実体化した時にその時の分もと言われて、いつもより激しく抱かれるだろうと思ったので、遠慮しておいた。
「僕は、いつでも君を抱きたいと思っている。今の月2は少なすぎるけど、仕方ないから我慢している」
今、月に2回だった。1時間以上実体化するには、エネルギーがいる。食べたものを実体化させるエネルギーに変えているが、頑張っても月3回が限度だろう。
無理のない範囲でとなると、月2回が限度であった。
でも、その日の夜、結局体が疼いて、霊体を触れる手袋で触られて、2回ほどいってしまった。
霊体でも、性欲を覚えるのだ。食欲と睡眠欲もある。
始めの頃は何もなかったのだが、京楽の霊圧を間近で浴び続けることで、人間化しているようであった。
幽霊だけど、半分生きているに近い幽霊。
変な存在だとは思ったが、こうして京楽の隣に在れるだけで幸せなのだ。
それ以上の欲をもつなど、我儘すぎるだろう。
「はぁはぁ・・・・・」
京楽の手でいかされたけれど、汚れた体は霊体の体を少し波長を変えるだけで元に戻った。
「ああ・・・・君の乱れる姿を見ていたら、僕もたっちゃった」
生前は週に2回体を重ねていた。月2回は少なすぎて、京楽は浮竹の喘ぎ声をおかずに、週に一度くらい自虐して抜いていた。
「喘ぎ声、いるか?」
「お願い」
「あ、ああ、ああん、京楽いい、もっとそこ触って」
耳元で囁くと、破裂しそうな京楽の一物が、先走りの蜜を流し出す。
「ああ、いいね。その調子で・・・・」
恥ずかしいが、京楽の耳元で喘ぎ続けた。
京楽は二度ほど抜いて、すっきりした顔をした。
「ああ、でも本物を抱きたいなぁ。次は・・・来週の終わりくらいかな」
「そうだな」
「甘味物一杯食べて、エネルギー溜めてね。1時間じゃ物足りないから、2時間は実体化してほしい」
「また、そんな無茶を言う・・・・・」
けれど、愛しい京楽のために、浮竹はたくさん食べてエネルギーを補給し、次の週の終わりには2時間は実体化し、京楽にこれでもかというほど抱かれて、霊体化した後もふらふらとするのであった。
京楽は、その日総隊長として真央霊術院で全校生徒に向かって、挨拶をしていた。
みんな注目している。京楽ではなく、その隣で透けて立っている浮竹を。
「まぁなんだ、大戦を終えてから元13番隊の隊長が幽霊になって僕にとり憑いてね・・」
「お祓いをするべきです!成仏しないなんて、自分勝手すぎる!」
勇気を出して、一人の生徒がそういうと、京楽は笑った。
「きっと、この中の大半の者が知っていると思うけど、僕は元13番隊隊長浮竹十四郎とできていてね。お祓いをしても成仏しなかったし、今のままでいいと思っているんだよ」
女生徒からは、黄色い悲鳴があがった。
「ま、そういうことだから、今後上官になるかもしれない京楽には俺が憑いていると思ってくれ」
浮竹が、そう言って京楽と一緒に真央霊術院の講堂を後にした。
「よかったのか?まだ知らない者のいたかもしれないのに」
「僕と浮竹のことを知っていないと、困惑するだろうからね。早いうちに関係をはっきりしておいたほうがいいよ」
「そういうものなのか・・・?」
その日は、真央霊術院のいろんな場所を見て回って、授業を受ける生徒たちを応援した。
女生徒の黄色い声が半端なく、ふと一人の女生徒がサインをもらいに京楽のところにやってきた。
サインを書くための色紙はなく、何かの本をもっていた。
「ずっと、京楽総隊長と浮竹隊長の話を読んで憧れていたんです!」
松本の書いた、京楽×浮竹の同人誌だった。
「松本のか・・・・・」
浮竹が呆れた声を出す。
死神や、その死神になるためのひよこである生徒たちにとって、隊長副隊長はいわゆる芸能人のアイドルに似ている存在だった。
高値の花なのだ。
もう死んでしまったはずの、浮竹が幽霊として、時に実体化して京楽と一緒にいる姿は、今の隊長副隊長をはじめとする死神たちに受け入れられていた。
真央霊術院の施設は、校舎自体も昔と変わっていて、あまり懐かしさを感じさせてくれなかったが、その存在は懐かしさを駆り立てられた。
校庭に生えている桜の木は、あの下で告白をしあった記念のものだ。
500年以上経っても、毎年春に花を咲かせる桜の巨木は存在した。
「ああ、懐かしいねこの桜の木・・・・・君に想いを告げたのは、この桜の木の下だった」
「そうだな。あと、よく花見にこの木の下にも来た」
京楽は、桜の大木によじ登った。
「ここから見える景色は、あの頃と変わっていないね・・・・」
「いい景色だな」
「ちょっと、午睡しようか。どうせ、この後暇だし・・・・・」
桜の木の大木の上で、京楽は眠ってしまった。その安らかな寝顔を見ているうちに、浮竹も眠くなってしまって、京楽の上の折り重なるようにして眠ってしまった。
「京楽、おい、京楽!」
「ん~?」
「もう夕刻だ。寝すぎた!」
「あ、本当だ。いっけない、七緒ちゃんと仕事の話を午後にする予定だったのに!」
京楽は急いで桜の木の上から去ろうとして、ゆっくりとした動作で起き上がる。
「どうせ、今日はもう無理だ。こんな時間だ、明日に回すよ」
「いいのか?すまない、俺がもっと早くに気づけば」
「君は僕が寝たから、一緒に寝たんでしょ。君は悪くないよ」
「でも・・・・」
「ちょっと実体化して」
言われた通り、透けていた体に輪郭が戻ってくる。
「んあ・・・・・・」
激しい口づけを受けた。
「ああっ・・・・」
服の上から、体を弄られる。
「きょうら・・・く・・・・・」
「僕のことだけを考えて。自分が悪いなんて、思わないで」
「分かった・・・・・・」
そのまま貪られるかと思う激しささだったが、この前1時間実体化して体を重ねたばかりなので、今は数分しか実体化を保てなかった。
それが分かっていながらの行動に、浮竹が不満をもらす。
「お前、俺の体に火をつけといて放置とは・・・・・」
「いつも、君を抱きたいと思ってるのに抱けない僕の気持ち、少しは分かった?」
「う・・・すまない」
この幽霊の体は便利でもあるが、こういう時不便だった。
好きな時に好きなだけ実体化できれば問題はないが、それでは生き返ったのと同じだ。
あくまで、浮竹は死者である。
神様の悪戯か、京楽に憑いて自我を保ち、こうして実体化して触れれるようになったのだ。
「なんなら、霊体をさわせる手袋で、手でいってしまうかい?」
「いや、いい。そこまで飢えてるわけじゃない」
多分、京楽にそうさせると、今度実体化した時にその時の分もと言われて、いつもより激しく抱かれるだろうと思ったので、遠慮しておいた。
「僕は、いつでも君を抱きたいと思っている。今の月2は少なすぎるけど、仕方ないから我慢している」
今、月に2回だった。1時間以上実体化するには、エネルギーがいる。食べたものを実体化させるエネルギーに変えているが、頑張っても月3回が限度だろう。
無理のない範囲でとなると、月2回が限度であった。
でも、その日の夜、結局体が疼いて、霊体を触れる手袋で触られて、2回ほどいってしまった。
霊体でも、性欲を覚えるのだ。食欲と睡眠欲もある。
始めの頃は何もなかったのだが、京楽の霊圧を間近で浴び続けることで、人間化しているようであった。
幽霊だけど、半分生きているに近い幽霊。
変な存在だとは思ったが、こうして京楽の隣に在れるだけで幸せなのだ。
それ以上の欲をもつなど、我儘すぎるだろう。
「はぁはぁ・・・・・」
京楽の手でいかされたけれど、汚れた体は霊体の体を少し波長を変えるだけで元に戻った。
「ああ・・・・君の乱れる姿を見ていたら、僕もたっちゃった」
生前は週に2回体を重ねていた。月2回は少なすぎて、京楽は浮竹の喘ぎ声をおかずに、週に一度くらい自虐して抜いていた。
「喘ぎ声、いるか?」
「お願い」
「あ、ああ、ああん、京楽いい、もっとそこ触って」
耳元で囁くと、破裂しそうな京楽の一物が、先走りの蜜を流し出す。
「ああ、いいね。その調子で・・・・」
恥ずかしいが、京楽の耳元で喘ぎ続けた。
京楽は二度ほど抜いて、すっきりした顔をした。
「ああ、でも本物を抱きたいなぁ。次は・・・来週の終わりくらいかな」
「そうだな」
「甘味物一杯食べて、エネルギー溜めてね。1時間じゃ物足りないから、2時間は実体化してほしい」
「また、そんな無茶を言う・・・・・」
けれど、愛しい京楽のために、浮竹はたくさん食べてエネルギーを補給し、次の週の終わりには2時間は実体化し、京楽にこれでもかというほど抱かれて、霊体化した後もふらふらとするのであった。
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