忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
10 2024/11 14 2324 29 30 12

花街恋話5

「翡翠」

名を呼ばれて、振り返る。

幾人かの職人を呼んでやってきた京楽を、浮竹は不思議そうな目で見た。

「この前、君専用の着物を作ってあげるって言ったでしょ。その採寸を図りにきたんだ」

身長と、胸や腰や臀部などの数値をメモする職人。

「女物と男物、どっちも作らせるから。そうだね、大体3着くらいになる。両方の服を合わせると6着かな」

「そんなに作ってもらわなくても、着る物に困ってはいない」

「だって君の服、胸元とか肩とか露出して・・・・いかにも遊女か色子ですって服じゃないか。この前祭りで男に絡まれた時も、あの男、君の露出した肌を見ていた。僕以外に見せたくない」

「京楽は、俺を独り占めしたいのか?」

冗談のつもりで言ったのに、頷かれた。

「翡翠、君は僕のものだ」

「京楽・・・」

採寸が終わり、解放されると、浮竹は京楽に抱き着いた。

「京楽は、俺のものだ・・・・・」

「では、巨楽の旦那、すぐに帰って着物制作に取り掛かりますので」

「ああ、頼むよ」

そのまま、貪りあうように口づけを繰り返した。

「んっ・・・」

「翡翠の部屋にいこう」

「ああ・・・」

浮竹は、京楽の寵愛を受けているせいで、色子なのに部屋もちだった。扱いは花魁なみ。

「あっ・・・・」

「綺麗な肌だね」

真っ白ですべすべの肌を触り、やんわりとキスマークを残す。

「んっ」

肩より少し長くなった髪に飾ってあった、簪がしゃらんと音をたてて外れた。

「愛してるよ、翡翠」

「俺も愛してる、京楽っ!」

全身の輪郭を確かめるように愛撫された。

胸の先端を指で弾かれ、つままれ、舌で転がしていると、浮竹が甘ったるい吐息を吐いた。

「ああっ」

潤滑液を取り出して、指にかけてから浮竹の体内に入れる。

「んっ」

何度も何度も前立腺をすりあげられて、浮竹の花茎が反応した。

それに直接手をかける。

「んああっ」

呆気なく、射精してしまった。

それは、京楽の頬にとんだ。

「す、すまない京楽っ」

京楽は、笑ってそれを手で拭ってなめとった。

「君の中に入っていいかい?」

「いいぞ。滅茶苦茶にしていいから・・・・・」

「じゃあ、立って?」

「?」

壁に押し付けられて、立ったまま挿入された。

「ああっ」

いつもと違う体位に戸惑いを覚えながらも、京楽に貫かれて甘い声をあげる。

「あんっ」

壁に縋りついた。

ぱんぱんと、腰と腰をぶつけ合う音と、じゅぷじゅぷと結合部が粟立つ音がした。

「一度、中でだすよ?いいかい?」

「奥に注げ」

「言われなくても」

最奥にたたきつけて、京楽は欲望をぶちまけた。

じんわりと、腹の奥で弾けた熱を感じて、浮竹が求める。

「もっと・・・・もっと俺を、京楽の色で染め上げてっ」

「可愛いことを言うね」

そのまま、2ラウンド目に入った。

褥に横にされたと思ったら、京楽が下になり、浮竹が上になった。

「ほら、自分で入れてごらん」

「んっ・・・・・」

とろとろに溶けたその場所は、大きな京楽の一物を飲み込んで、奥へ奥へとおしやる。

「ああっ」

下から一気に突き上げられて、浮竹は白い髪を宙に乱した。

「あ、あ、ああああああ!」

ず、ず、ずと、体内に入っては出てを繰り返す。騎乗位から、そのまま突き上げられて後ろに倒れこんだ。

「ひあんっ」

体内で、ぐりっと抉られる。

目がちかちかする。頭がスパークして、何も考えられなくなる。世界は真っ白だ。

オーガズムでいくことを覚えた。

まだ13歳なのに。

京楽色に染め上げられて、淫乱になっていく。

「ああああ!」

京楽もラストスパートをかけてきた。

軽い体重の片足を肩に担ぎ、突き上げられる。

浮竹の花茎が、むくりと反応する。

それを出てしごかれて、内部のいいところばかりを突かれて、浮竹は果てた。

同時に、京楽も果てた。

「はぁはぁ・・・・・喉がかわいた」

「僕は気持ちよかったけど、翡翠はどうだった?」

「すごくよかった。京楽に蹂躙されて、俺は喜んでた。淫乱だな」

「僕色の染め上げられたんだよ」

店の女将に注文して、最近はやっている果実の汁を水で溶かした、天然水をもってきてもらった。濡れたタオルで拭いあって、身ぎれいにはしたけれど、情事の後の雰囲気は消せない。

「あらまぁ、翡翠ったら随分色っぽくなったわねぇ」

女将は、あどけなかった翡翠が、男に抱かれて喜びを覚える様を、満足げに見た。

桃の天然水の入ったペットボトルを2本渡される。

翡翠はそれを飲み干しても、まだ物足りないようだったから、京楽は残っていた自分の分をあげた。

「これ、美味しい・・・・」

果実の天然水シリーズは他にも出ていた。

「今度、違う味の天然水をもってきてあげるね」

「ああ」

「翡翠、これだけは約束して」

「何」

「何があっても、もう死のうとはしないで」

「分かった。この身に何が起きても、自殺はしない」

包帯は最近外すようになった。手首を切った生々しい痕があったから、ずっと隠していたのだ。

それさえ曝け出して、全てを京楽に見せた。

京楽は、浮竹の手首に何度も口づけた。

「一度、4番隊のところに連れてってあげる。傷跡も、綺麗に治してくれるよ」

「本当か?」

浮竹にとって、この傷跡は後悔の証でしかない。治るのなら、治したかった。



拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(11/28)
(11/28)
(11/27)
(11/26)
(11/25)
"ココはカウンター設置場所"