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/ 始祖なる者、ヴァンパイアマスター38-2

古城に戻り、夕飯を食べて風呂に入って、寝室のベッドに上にくると、どちらともなしに口づけをしてきた。

ディープキスを繰り返しながら、お互いに衣服を脱がせていく。

「浮竹、この印は?」

「ああ、魔王のものの証だと、刻まれたものだろう」

鎖骨の下で、淡く紅色に光る桜の花びらの形をした文様に、京楽が触れると、文様は消えてしまった。

「何もされてないんじゃなかったの?」

「服の上から、我のものだって言われただけだぞ。その時はなんの異常もなかったし、さっき初めて気づいた」

「僕の浮竹に文様を刻むなんて許せないね。煮たった鍋に放り投げてこようか・・・・」

「魔王はもう、封印されて静かな眠りについている。そっとしておいてやれ」

「君がそういうなら、それに従うよ」

「あっ」

京楽の手が、鎖骨の下にあった文様を、まるでかき消すように噛みついて、そこから血をすすった。

そして、キスマークを残した。

「これで、僕のものになったね」

「やきもち焼きだな」

「仕方ないでしょ。君が孕まされたって聞いた時は、腸(はらわた)が煮えくり返ったよ」

「ただの嘘だ。本当に孕ませれてたら、お前に会う顔がない」

本気そうな浮竹に、京楽が哀しそうな顔をする。

「そんなこと言わないで!君がたとえ他の男に汚されても、僕は君を愛するよ?」

「不吉なことを言うな」

「うん、ごめんね」

また、ディープキスを繰り返していく。

「んあっ」

浮竹のものを握り込んで、指ですりあげた。

「ひあう」

浮竹のものはどんどん硬くなっていき、先走りの蜜をこぼした。

それを、ぱくりと頬張れて、その刺激に浮竹の体が跳ねた。

「ああああ!!!」

浮竹は、京楽の口の中に精を弾けさせていた。

「ああ、君の体液はやっぱり甘い」

「や・・・・」

浮竹の精液を飲みこんで、味わうようにもう一度浮竹のものを口にする。

「やああああ!!」

すぐには吐精せずに、浮竹は京楽の背中に爪を立てた。

「んあああ」

ローションを手に取って、人肌の温度になじませると、浮竹の蕾にぬりこみ、指とすでに昂っている己にも塗りこんだ。

「あ・・・・」

まずは、指が入ってきた。

1本、2本とだんだん増やされて、最終的には指は3本になっていた。

「やあああん」

「ここが、浮竹のいいところ」

前立腺を押されて、浮竹は体をくねらせた。

「やっ」

「君の中に挿入るよ?いいね?」

「ひああああああ!!」

ぎしりと、大きな天蓋つきのベッドが軋んだ。

「ああああ!!」

浮竹は背中を弓ぞりにしならせて、吐精していた。

「あ、や!」

感じていっている瞬間も、京楽の律動は止まらない。

前立腺をすりあげて、浮竹の最奥に辿り着く。

「僕の子種をあげるから、孕んでね?」

孕めないと知っていながら、わざとそんなこを言う。

「ひあ、孕む、孕むからもっと子種をくれ!」

浮竹の内部が締め付けてくる。

それに合わせて、京楽は精子を浮竹の胎の奥に注ぎ込んでいた。

「あああ、孕んじゃた・・・・」

「それは嬉しいねぇ」

ごりっと音をたてて、京楽のものが結腸に入っていく。

「ひあああああ!!」

「ここ、ごりごりされるの好きだもんね?」

「好き、好きだから、もっと孕むから、春水のザーメンちょうだい」

「いい子だね」

浮竹を貫き、抉り、揺すぶって、京楽はまた浮竹の中に精液を注ぎ込む。

「ああああ!んあっ」

首の動脈に噛みついて、散る血液を啜ってやった。

ベッドのシーツが血まみれになる。

「ああ、君の血が。勿体ないことをしちゃったね?」

動脈の傷を癒しながら、今度は浮竹が京楽の肩に噛みついて、ごくごくと血を飲んだ。

「僕の血は美味しいかい?」

「美味しい」

「じゃあ、下の口でも僕をいっぱい味わってもらわないとね?」

「やああああ」

ズクリと貫かれて、浮竹は最後の熱をシーツの上に吐き出していた。

「やああ、もう出ないからぁ!」

それでも、京楽はしつこく萎えた浮竹のものをしごいた。

ぷしゅわああ。

勢いをつけて、浮竹は潮をふいていた。

「あ、あ、潮いやあぉあ」

その潮ををペロリと舐めあげる。

「やあああ、そんなの、舐めないでええ」

「君の体液は、なんでも甘いよ?」

「やあん」

京楽は、もう啼くことしかできない浮竹を犯し、蹂躙した。


「あああ・・・」

もう何度目か分からない熱を吐き出されていた。

浮竹の腹は、外からでも分かるほどの、精液を注ぎ込まれて腹部がぽっこりとなっていた。

「これが、最後だよ」

「やああ・・・・・」

最後の熱を吐き出すのと同時に、浮竹はぐったりとなった。

浮竹が、京楽の中から出ていく。

タオルを用意していたが、だらだらと零れていく己の精子の、尋常ではない量に少し興奮した。

「僕は、こんなに十四郎の中に出したのか・・・十四郎が孕んでも、おかしくないね?」

「やああ、春水のバカ。孕めるわけ、ないだろ」

ぐったりしながらも、なんとか意識を保っていた浮竹が反論する。

「さっきは孕んだって言ってたじゃない」

「その時の気分に流されただけだ」

「よっと」

浮竹を抱きあげて、京楽は風呂場に向かう。

「君を孕ませられなかったから、かき出さないとね」

「ん・・・・」

かき出されれる行為にも、浮竹は敏感に反応した。

「もう、煽らないでよ。息子が元気だったら、ここでも犯していたよ?」

「やあああんん」

「浮竹の声って、ほんとに腰にくるよね」

「ばか・・・・・」

風呂に入り、情欲の後を洗い流して、二人はシーツを変えたベッドに横になると、睦み合った疲れからか、寝てしまった。

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「君の名は?」

「勇者グレイセル。グレイセル・マキナ」

藍染は、反魂で先代の勇者を蘇らせた。女勇者で、まだ少女であった。

魔王を打ち滅ぼした後、突然の病気で儚くこの世を去った伝説の勇者だった。

魔王は、この世界では複数確認されていた。

魔王アレスではなく、魔王カイザルを滅ぼした勇者だった。

魔王カイザルは、ヴァンパイアロードだった。

「この世界に、偽勇者と、新たなヴァンパイアマスターの魔王がいるんだ。滅ぼしてくれるかい?」

「悪は許さない。偽勇者も」

勇者グレイセルは旅立つ。

聖剣イルジオンを手に。

「悪は、許さない。始祖魔王浮竹、偽勇者京楽。覚悟しなさい」

藍染は、笑っていた。

「魔王がだめなら、次は勇者だ。ははははは」

「愛しいあなた。3人目の子はもう完成したわ。4人目の子を、作りましょう?」

「ああ、愛しい女神アルテナ。君の女神としての力には脱帽だよ。まさか魔王や勇者を手ごまにできるなんて」

「うふふふ。あなたほどの人が、神じゃないなんておかしいわね」

「私は、いずれ神になる」

「その時は、隣に私がいるわ。うふふふふ」

「あはははは」

二人は、狂ったように笑い続けるのだった。

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