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無題

その火山にはドラゴンが住んでいた。

名をイブル・イフリエータという。

ただのドラゴンではない。エンシェント・ドラゴンだ。世界でももうサーラの世界では数体しかいないとされる。ドラゴンの中のドラゴン。
ロードドラゴンでもあった。

火山に住むだけあって、火属性である。その名を聞いた者は震えあがり、血肉に飢えたドラゴンと蔑むだろう。

人並みの知識はあった。それどころか、人間以上の、古代知識までもったドラゴンだった。

どこを踏み間違えて、人間を食らう悪しき存在になったのか、ドラゴン自信も分かっていなかった。

ただあるのは、血に飢え渇望した人の肉の味。美味とされるのは恐怖に彩られた人間の感情。

イブル・イフリエータは人々の憎悪の対象であった。

それを愉悦とするのはイフリエータの快感でもあった。

金色の瞳、赤い鱗、巨大な体躯、炎を自在に口から吐き出すブレス。

イフリエータの毒牙にかかった冒険者の数は多い。

なので、討伐ランクSSである。

最高ランクといっていいだろう。

ランクAの冒険者がユニオン(連盟)を作っても太刀打ちできなかったほどである。

イフリエータの住む火山がある国、アラム国ではイフリエータは頭痛の種だった。

静かにしているかと思えば、人里に降りてきて護衛付きの商船隊を襲ったり。

討伐ランクをSSに設定して、アラム王国では討伐冒険者を募った。王国側から出される賞金も多い。

イフリエータは長年討伐対象とされてきたが、被害があまり出ない時は無視された。

それくらい強いのだ。

炎の精霊ドラゴン、イフリエルとは旧知の中であるが、イフリエータは精霊ドラゴンなど歯牙にもかけなかった。

黒き聖女の子がいない限り、なんの力もないゴミだ。

イフリエータはそんな気持ちで今日の獲物を探していた。

火山から皮膜翼の翼を広げバサリと飛び立つ。

主を失った火山は、まる慟哭のように噴火を繰り返す。

イフリエータに火山の噴火など効かない。炎属性のモンスターに炎の魔法を当てるようなものである。

イフリエータは知っていた。サーラの世界に再び黒きメシアの血が召喚されたことを。
黒き聖女・・・藤原カリンが召喚されたことを。

カリンが精霊ドラゴンと契約していき、強くなる度に、イフリエータの体が疼いた。

その聖女とやらと、戦いたいと。

同じく、ドラゴンさえ食らう銀のメシア、呪われら王子ユエリスの中に潜むカッシーニャと対決したいと。

時は無情に過ぎ去り、ユエリスの中のカッシーニャ本体はいなくなった。力の欠片が残り、カッシーニャ化はなんとかできるものの、体に負担が大きく長時間その姿を保てない。

イフリエータは盛大に暴れた。

アラム国の王都まで迫り、騎兵隊が駆けつけて応戦したが相手にならなかった。

イフリエータは嘲笑を浮かべて炎のブレスをお見舞いして、飛び去っていく。

アラム王国に、イフリエータ討伐のための冒険者たちが募ってきた。

その中に、ユリエス、カリン、アルザ、マリアードの姿があった。

冒険者ギルドにもともと所属していたユリエスとアルザはいいとして、カリンとマリアードは所属すらしておらず、所属のための記入事項をかいてランクFと決まった。

ユリエスとアルザのランクはA

FランクではSSランクの依頼は上すぎて受けれない・・・はずであった。

だが、アラム王国の王が折れた。

黒き聖女とその仲間ならということで。

特別に討伐退治に参加することを許したのである。

イフリエータは賢いはずだった。

たかが異界から呼ばれた聖女ごときに引けはとらない、そんな存在であった。

ユリエス、カリン、アルザ、マリアードは強かった。

途中で出くわすモンスターを、剣で魔法で蹴散らしていく。

「暑いねー」

「そりゃ活火山が近いせいですわね」

アルザの嫌そうな言葉にマリアードが返事をする。

この二人、婚姻したのはいいがお互いに実家に帰らずに、ユエリスとカリンの家の隣に居を構えている。

そして、アルザはマリアードの尻にしかれっぱなしであった。

久しぶりのモンスター退治。

アルザはわくわくしていた。だけど、それをすぐに撤回する羽目になった。



以下続きは携帯サイト「月明かりの下で」にて掲載中。

本編の聖戦が終わった後の話になります。

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