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小説掲載プログ
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翡翠に溶ける いつか桜の木の下で

2回生になった。

鬼道の訓練は、さらに種類が増えて広がった。

瞬歩の訓練も始まった。

剣の授業は、木刀で切り結びあうのだが、浮竹と京楽の域についていける者は、教師にもいなかった。だから、剣の稽古になると、浮竹と京楽はいつもペアを組まされた。

「何か物足りないな・・・・先生に、稽古をつけてもらおうかな」

「やめときなよ浮竹。流刃若火で尻に火をつけられるよ!」

「それは京楽だけだろう。この前、先生に稽古の相手をしてもらったとき、痣は少しできたが、尻に火をつけられたことなど、一度もないぞ」

「くそ、あの山じいめ!僕は幼い頃から山じいを知っているけど、1年に3回は、尻に火をつけられるよ」

浮竹が笑った。

強姦されかけた頃は、笑顔が見れなかったけれど、京楽と交際をスタートし、順調だった。

「明日は現世で、虚退治にいく!チームでの行動になる。くれぐれも、一人での行動は慎むように!」

力を均等にするために、浮竹と京楽は違うチームになった。

翌日。

現世に続く穿界門が開かれる。

「僕、現世ってはじめてなんだよね。ちょっとドキドキする」

「俺も初めてだ」

断界をぬけて、現世の空に立つ。

少し離れた場所に、海があった。尸魂界に海はないので、みんな虚退治を忘れてはしゃぎだす。

「この餌で虚を誘い出す。残らず処理するように!」

教師が、虚をおびき寄せる餌を撒いた。

じわり。

闇から滲み出すように、虚が数匹出現する。1体1体、そえぞれのチームが撃破していく。浮竹と京楽はそれぞれサポートに回った。

力がありすぎて、ただの虚如きでは訓練にならないのだ。

いずれ、護廷13隊入りをして人の上に立つだろう。そう考えて、教師たちも文句はいわなかった。

じわり、じわり。

「少し虚の数が多いんじゃないですか、先生」

「ばかな・・・・・この撒き餌では、10体が限度のはず・・・・・」

すでに30体はでてきており、浮竹と京楽も互いのチームと連携をとりながら、虚を切りすてていく。

じわり。

「こあああああああああ!」

すごい音がした。

黒腔(ガルガンタ)が開いた。

「大虚(メノスグランデ)だ!至急、尸魂界に応援を!」

「穿界門をあける!早く逃げろ・・・・・おい、浮竹、京楽!」

「これくらじゃなきゃ、力試しにならないからね!」

「そうだな!」

互いに斬魄刀を始解させる。浮竹は大虚がはなった虚閃(セロ)を右の刃で吸収し、左の刃で鋭く調整して大虚に当てて、巨大な穴をあけた。

「ごおおおおおおおおおお!!!!」

大虚が吠える。

それに京楽が、花天狂骨で切りつけた。ざんっと、袈裟懸けに巨大な体を切り裂く。

大虚は、霊子の塵へと還っていった。

「すごい・・・・まだ2回生なのに・・・・・」

「流石は山本総隊長の愛弟子・・・・・」

教師たちが舌を巻いた。

他に出現した虚も全部処分して、浮竹と京楽は、開けられたままの穿界門をくぐり、尸魂界へと戻った。

緊急でかけつけた死神たちは、何もない現世で頭をひねっていた。

今回のことは、山本早退著の耳に入った。

「そうか。春水と十四郎は、まだ2回生になったばかりでありながら、大虚を倒すほどに成長しよかったか・・・・」

山本総隊長は、自分のことのように嬉しげだった。

「それにしても、あの悪戯小僧の小童の春水がちゃんと学院に来ているのも・・・十四郎のお陰かもしれんな」

その日、二人は山本総隊長に呼び出された。

「ねえ、僕たち怒られるようなことした?」

「あの大虚を倒して、勝手に行動したのがまずかったのだろうか・・・・」

ひそひそと話合う二人に、山本総隊長が向き合う。

「此度の大虚退治、見事であった。報告を受けた。そなたたちがいなければ、死人や怪我人が出たかもしれんと」

「山じい、怒ってるんじゃないの?」

「何故に怒る必要がある?」

「だって僕ら、無断で行動したんだよ」

「その末の大虚退治であろう。大虚が訓練で出るなど、今までに例がない。お前たちがいてくれてよかったと思っておるのじゃ」

「それならよかった・・・・・」

「この度の働きに感謝して、京楽春水と浮竹十四郎に、2日間の現世への旅行を許可するものとする!」

「え、ほんとにいいの、山じい」

「尸魂界にはない海のとある孤島に、館が建っておる。人を遣わせて世話をするように頼んだ。明日から2日間、存分に、現世の海を楽しんでこい」

「やったー!釣りするぞーー!」

「先生、ありがとうございます」

その日は、そのまま解散となった。

「ねぇ、浮竹、起きてる?」

「なんだ、京楽」

「明日が楽しみ過ぎて寝れない」

浮竹は起き出して、京楽のベッドにもぐりこんだ。

「浮竹?」

「その、すっきりさせれば眠れるか?」

「あ、うん!」

浮竹の手が、ぱじゃまから下着に入ってくる。ゆるゆると扱われて、すぐに反応した。

「お前のはでかいな・・・・」

ぐちゃぐちゃと音をたててしごい、鈴口に爪を立てると、京楽はあっけなくいってしまった。

「ほら、浮竹も・・・」

「俺はいい」

「まぁ、そう言わずに」

パジャマと下着の中に手が入ってくる。

「んあっ・・ああああ!」

「君の声いいね・・・聞いてるだけでいっちゃいそう」

ゆっくりとなでられて、浮竹のそこは先走りの蜜を垂らした。

「もうこんなに濡れてる・・・・・・」

「あ、京楽・・・・・」

「好きだよ、十四郎」

名を呼ばれて、びくんと浮竹の体がはねた。

「ひああああ!」

一度いったそこを、さらにすりあげて、すぐに二度目にいかせることに成功した。

「はぁはぁ・・・・・・」

「下着、汚れちゃったね。湯浴みするには遅いから、濡れたタオルで体をふいて、下着だけ交換しようか」

「ん・・・・・」

まだ余韻に浸っている浮竹にキスをする、

二人は、下着だけ変えて、濡れたタオルで体をふきあって、パジャマをまたきて、ベッドに横になった。

ぬいたせいで、適度な疲労を感じて、すぐに眠りの海に落ちていった。


朝になって、浮竹が朱くなっていた。

「俺は・・・いくら寝れないからと、自分からあのような行為を・・・・・」

「浮竹、後悔してるの?」

「少し・・・・」

「でも、僕は浮竹から求めてくれてすっごく嬉しかったよ。浮竹も気持ちよくなったでしょ?」

「癖になりそうで、嫌なんだ」

「別に、抜くくらい誰でもやってるよ。ただ、付き合っている好きな子の手だと、すごくきもちいい」

浮竹はまた真っ赤になった。

「でもこの前の抜いたばかりだし、現世の海に泊まる時はキスくらいで終わらせようか」

その言葉に安堵する浮竹。

「浮竹はかわいいね」

「普通だ」

「いや、かわいいよ。見た目もだけど、中身もね。そうだ、いつか桜の木の下で想いを伝えあおう。きっと、その時にはもう肉体関係はあるだろうけど」

浮竹は、また真っ赤になった。

「桜の木の下で------------------いつか、お前に全てを伝える」

それは確認作業になるだろう。何せ二人は、もう正式に交際をしているのだ。少しだが、肉体関係にもなってきている。


あの、雨の散るような桜の木の下で。

そう思うだけで、軽い眩暈をおぼえた。

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