奴隷竜とSランク冒険者31
ダークネスインフェルノドラゴンとなった京楽は、絶大な力を手に入れて、パートナーであるハイエルフの浮竹と比較しても負けないくらいの存在になった。
ムーンホワイトドラゴンの浮竹は、まだその域に達していない。
年若く、まだ覚醒していないので、ハイエルフの浮竹やダークネスインフェルノドラゴンの京楽と本気の戦いをすれば、負けてしまうかもしれない。
それでも、浮竹も京楽も強くなった。
中央大図書館で、ハイエルフの浮竹が書いた禁忌の魔法を覚えて、強さに磨きがかかっていた。
Sランク冒険者の域をすでに脱していた。
浮竹と京楽は、難易度の低めのSランクダンジョンをクリアした。
欲しかったのは、新しい魔導書で、それはハイエルフの浮竹が書いたものだった。
「エナジードレイン・・・・他人の生命力を、自分のものに変換する魔法か。今度、モンスターにでも試してみるか」
浮竹は、オボエルモノのユニークスキルを持っているし、様々なユニークスキルをもっているので、本に目を通しただけで覚えれた。
京楽は古代語の知識はあるが、ちゃんと目を通さないと覚えれない。
「それにしても、おまけでついてきたこの粉、なんだろうな?」
「若返りの秘薬って書いてたよ。一時的にだけど」
「試してみるか」
「ちょ、浮竹!」
浮竹はその粉を自分にかけてみるが、何も起こらなかった。
「エナジードレインの魔法のコツを聞ききに、ハイエルフの俺のところに行こう。ワープポータルをいじって、直接、家(神殿)に行けるようにしてある」
「それ、向こうのボクが聞いたら怒るんじゃない?」
「大丈夫だ。あいつは、俺には優しい。怒られるのはお前だ、京楽」
「簡便してよお」
なんやかんやで、浮竹と京楽は、ハイエルフの浮竹とダークネスインフェルノドラゴンの京楽のところにやってきた。
ちょうどお茶の時間で、浮竹と京楽も混ざった。
「なぁ、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽」
『なんだい?』
「てい!」
若返りの秘薬という魔法の粉を、浮竹はダークネスインフェルノドラゴンの京楽にかけた。
『けほっけほっ・・・・なに、この粉』
「若返りの秘薬だそうだ。効果はないが。本当にあったら俺とお前が小さくなって、面白いんじゃないかと思ったが、やはり効果はないようだな」
『若返りの秘薬だって!』
ハイエルフの浮竹が、身を乗り出す。
「どうしたんだ、ハイエルフの俺」
『それ、多分本物だよ。効果が効くまで5時間ほどかかるんだ。魔導書と一緒に、とあるSランクのダンジョンのクリア報酬として、ダンジョンマスターが特別に用意していたものだ』
「え、まじで若返るの?俺、これ以上若返ると・・・ちびどらごんに」
『ボクもちびドラゴンになるの!?』
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、ハイエルフの浮竹になんとかならないかと聞くが、ハイエルフの浮竹は首を左右に振るばかり。
『自然に時間が経過すれば、効果は解ける。それまで、チビでいることだな』
数時間後。
「ぴーー」
『キュウキュウ』
2匹は、見事にちびドラゴンになっていた。
「うわー、浮竹ふっさふさのもっふもふ。かわいいなぁ」
『俺の京楽もかわいいぞ!』
「目つき悪いし、爪は鋭いし、なついてこないし、全然かわいくない」
「ぴーぴー」
「ん、お腹減ったの?」
「ぴー」
浮竹は、お腹が減ったと訴えた。
「ハイエルフの浮竹、ちょっと台所かりるよ。ダークネスインフェルノドラゴンのボクもいないことだし、みんなの分の夕飯を用意するけど、いいよね?」
『ん、ああ。助かる。こら、京楽。ちびになっても威嚇してちゃ、かわいくないぞ』
『キュウキュウ(人間のボクにかわいいと思ってもらいたくもない)』
『全く、お前たちは仲がとことん悪いな。ムーンホワイトドラゴンの俺には、優しいのに』
『キュウキュウー(同じドラゴン仲間だからね。同胞には優しくするよ』
「夕飯できたよ。チーズハンバーグに、オムライス、コンソメスープだよ」
『おお、美味そうだな』
『きゅう!』
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、変なものが入っていないか味見をした。
「ちょっと、味見なんかしなくても変なものいれたりしないよ。浮竹の分になら入れるかもしれないけど」
『キュウキュウ』
「何、ヘンタイスケベ?ああ、そうだよ。ボクはヘンタイスケベだよ。だから、僕の浮竹を自分のもののように、撫でまくるのやめてくれない?」
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、ふさふさのもふもふ姿の浮竹の魅力にまけて、もふっていた。
ムーンホワイトドラゴンは、ちびの時は羽毛に埋もれた大きな猫のようであった。
抱えると軽く、羽毛がふわふわしていてさわり心地がいい。
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽も、チビ姿であるがもふもふに負けて、浮竹を撫でたり舌でその頬を舐めたりしていた。
『きゅうう』
ばーかばーかとドラゴン語で言われて、ハイエルフの浮竹のスパルタでリカイスルモノのユニークスキルを手に入れて、ドラゴン語が分かるようになった京楽は、もう一人の自分の首を締め上げたい感情を、なんとか押し殺す。
相手はチビ化したドラゴン。思考まで、チビになっている。
「相手は子供、相手は子供・・・・・・」
『冒険者の京楽、落ち着け』
「分かってるよ。さぁ、冷めないうちに召し上がれ」
「ぴーーーー」
浮竹は、チーズハンバーグを一口で食べてしまった。
「ぴぴー」
「おかわり?はいはい、たくさん焼いておいたから、いくらでもおかわりしていいよ」
チビになっても、浮竹の胃は軽いブラックホールだった。
皆で夕飯を食べ終えて、オレンジジュースを飲む。
ハイエルフの浮竹と京楽は何気にアルコールの入ったものを飲んでいた。
「ぴーーー」
『ん、いつになったら元に戻るかだって?大丈夫だ、明日の朝にはもとに戻ってるだろう』
「ぴぴーーー」
『何、京楽にヘンタイなことされる前にここにきてよかった・・・・?お前の京楽は、ちびドラゴンで人化してチビなままのお前に、性的なことをするのか?』
「ぴぴーーー」
『多分しないけど、その一歩手前まではいく・・・?おい、冒険者の京楽』
ボキボキと指を鳴らして、ハイエルフの浮竹は京楽をこらしめた。
『ちびになったもう一人の俺に、変なことするなよ!』
「はい」
しょんぼりする京楽を、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽はざまぁみろと嘲笑う。
『きゅうきゅうう(自業自得だね)』
「ぴー。ぴーぴー」
しょんぼりして元気ない京楽を、浮竹が羽毛の翼で包み込み、頭を撫でた。
「浮竹、心配してくれてありがとう」
「ぴぴ!」
その日は、ハイエルフの浮竹の家に泊まった。
「良かった、元に戻ってる」
浮竹は、大人の姿に戻った自分に安心していた。
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、浮竹がしでかして騒動であるが、怒らない。
同胞には甘いのだ。
「じゃあ、ボクたち帰るね」
「何をしに来たのか・・・・忘れた」
『ばいばい・・・・そっちのボクは、もうこなくてもいいからね』
「来ますう。浮竹が行くならついてきますうう」
「あ!思い出した!エナジードレインの魔法を覚えたから、使い方を教えてもらうんだった!」
その一言で、浮竹と京楽はもう一泊することになるのだが、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、最後まで人間である京楽に冷たいのだった。
ムーンホワイトドラゴンの浮竹は、まだその域に達していない。
年若く、まだ覚醒していないので、ハイエルフの浮竹やダークネスインフェルノドラゴンの京楽と本気の戦いをすれば、負けてしまうかもしれない。
それでも、浮竹も京楽も強くなった。
中央大図書館で、ハイエルフの浮竹が書いた禁忌の魔法を覚えて、強さに磨きがかかっていた。
Sランク冒険者の域をすでに脱していた。
浮竹と京楽は、難易度の低めのSランクダンジョンをクリアした。
欲しかったのは、新しい魔導書で、それはハイエルフの浮竹が書いたものだった。
「エナジードレイン・・・・他人の生命力を、自分のものに変換する魔法か。今度、モンスターにでも試してみるか」
浮竹は、オボエルモノのユニークスキルを持っているし、様々なユニークスキルをもっているので、本に目を通しただけで覚えれた。
京楽は古代語の知識はあるが、ちゃんと目を通さないと覚えれない。
「それにしても、おまけでついてきたこの粉、なんだろうな?」
「若返りの秘薬って書いてたよ。一時的にだけど」
「試してみるか」
「ちょ、浮竹!」
浮竹はその粉を自分にかけてみるが、何も起こらなかった。
「エナジードレインの魔法のコツを聞ききに、ハイエルフの俺のところに行こう。ワープポータルをいじって、直接、家(神殿)に行けるようにしてある」
「それ、向こうのボクが聞いたら怒るんじゃない?」
「大丈夫だ。あいつは、俺には優しい。怒られるのはお前だ、京楽」
「簡便してよお」
なんやかんやで、浮竹と京楽は、ハイエルフの浮竹とダークネスインフェルノドラゴンの京楽のところにやってきた。
ちょうどお茶の時間で、浮竹と京楽も混ざった。
「なぁ、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽」
『なんだい?』
「てい!」
若返りの秘薬という魔法の粉を、浮竹はダークネスインフェルノドラゴンの京楽にかけた。
『けほっけほっ・・・・なに、この粉』
「若返りの秘薬だそうだ。効果はないが。本当にあったら俺とお前が小さくなって、面白いんじゃないかと思ったが、やはり効果はないようだな」
『若返りの秘薬だって!』
ハイエルフの浮竹が、身を乗り出す。
「どうしたんだ、ハイエルフの俺」
『それ、多分本物だよ。効果が効くまで5時間ほどかかるんだ。魔導書と一緒に、とあるSランクのダンジョンのクリア報酬として、ダンジョンマスターが特別に用意していたものだ』
「え、まじで若返るの?俺、これ以上若返ると・・・ちびどらごんに」
『ボクもちびドラゴンになるの!?』
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、ハイエルフの浮竹になんとかならないかと聞くが、ハイエルフの浮竹は首を左右に振るばかり。
『自然に時間が経過すれば、効果は解ける。それまで、チビでいることだな』
数時間後。
「ぴーー」
『キュウキュウ』
2匹は、見事にちびドラゴンになっていた。
「うわー、浮竹ふっさふさのもっふもふ。かわいいなぁ」
『俺の京楽もかわいいぞ!』
「目つき悪いし、爪は鋭いし、なついてこないし、全然かわいくない」
「ぴーぴー」
「ん、お腹減ったの?」
「ぴー」
浮竹は、お腹が減ったと訴えた。
「ハイエルフの浮竹、ちょっと台所かりるよ。ダークネスインフェルノドラゴンのボクもいないことだし、みんなの分の夕飯を用意するけど、いいよね?」
『ん、ああ。助かる。こら、京楽。ちびになっても威嚇してちゃ、かわいくないぞ』
『キュウキュウ(人間のボクにかわいいと思ってもらいたくもない)』
『全く、お前たちは仲がとことん悪いな。ムーンホワイトドラゴンの俺には、優しいのに』
『キュウキュウー(同じドラゴン仲間だからね。同胞には優しくするよ』
「夕飯できたよ。チーズハンバーグに、オムライス、コンソメスープだよ」
『おお、美味そうだな』
『きゅう!』
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、変なものが入っていないか味見をした。
「ちょっと、味見なんかしなくても変なものいれたりしないよ。浮竹の分になら入れるかもしれないけど」
『キュウキュウ』
「何、ヘンタイスケベ?ああ、そうだよ。ボクはヘンタイスケベだよ。だから、僕の浮竹を自分のもののように、撫でまくるのやめてくれない?」
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、ふさふさのもふもふ姿の浮竹の魅力にまけて、もふっていた。
ムーンホワイトドラゴンは、ちびの時は羽毛に埋もれた大きな猫のようであった。
抱えると軽く、羽毛がふわふわしていてさわり心地がいい。
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽も、チビ姿であるがもふもふに負けて、浮竹を撫でたり舌でその頬を舐めたりしていた。
『きゅうう』
ばーかばーかとドラゴン語で言われて、ハイエルフの浮竹のスパルタでリカイスルモノのユニークスキルを手に入れて、ドラゴン語が分かるようになった京楽は、もう一人の自分の首を締め上げたい感情を、なんとか押し殺す。
相手はチビ化したドラゴン。思考まで、チビになっている。
「相手は子供、相手は子供・・・・・・」
『冒険者の京楽、落ち着け』
「分かってるよ。さぁ、冷めないうちに召し上がれ」
「ぴーーーー」
浮竹は、チーズハンバーグを一口で食べてしまった。
「ぴぴー」
「おかわり?はいはい、たくさん焼いておいたから、いくらでもおかわりしていいよ」
チビになっても、浮竹の胃は軽いブラックホールだった。
皆で夕飯を食べ終えて、オレンジジュースを飲む。
ハイエルフの浮竹と京楽は何気にアルコールの入ったものを飲んでいた。
「ぴーーー」
『ん、いつになったら元に戻るかだって?大丈夫だ、明日の朝にはもとに戻ってるだろう』
「ぴぴーーー」
『何、京楽にヘンタイなことされる前にここにきてよかった・・・・?お前の京楽は、ちびドラゴンで人化してチビなままのお前に、性的なことをするのか?』
「ぴぴーーー」
『多分しないけど、その一歩手前まではいく・・・?おい、冒険者の京楽』
ボキボキと指を鳴らして、ハイエルフの浮竹は京楽をこらしめた。
『ちびになったもう一人の俺に、変なことするなよ!』
「はい」
しょんぼりする京楽を、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽はざまぁみろと嘲笑う。
『きゅうきゅうう(自業自得だね)』
「ぴー。ぴーぴー」
しょんぼりして元気ない京楽を、浮竹が羽毛の翼で包み込み、頭を撫でた。
「浮竹、心配してくれてありがとう」
「ぴぴ!」
その日は、ハイエルフの浮竹の家に泊まった。
「良かった、元に戻ってる」
浮竹は、大人の姿に戻った自分に安心していた。
ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、浮竹がしでかして騒動であるが、怒らない。
同胞には甘いのだ。
「じゃあ、ボクたち帰るね」
「何をしに来たのか・・・・忘れた」
『ばいばい・・・・そっちのボクは、もうこなくてもいいからね』
「来ますう。浮竹が行くならついてきますうう」
「あ!思い出した!エナジードレインの魔法を覚えたから、使い方を教えてもらうんだった!」
その一言で、浮竹と京楽はもう一泊することになるのだが、ダークネスインフェルノドラゴンの京楽は、最後まで人間である京楽に冷たいのだった。
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