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たまってたんです

「日番谷隊長、遊びにきたぞー」

「ああ、浮竹か。そこらへんに座って茶と茶菓子でも食ってろ」

日番谷は、仕事をてきぱきとこなしながら、よく10番隊に遊びにくる浮竹を拒絶することなく迎え入れてくれた。

ちなみに、茶菓子はわかめ大使である。

前に浮竹が大量に白哉からもらったものを、日番谷にもおすそわけしたのだ。それも、大量に。

白哉はわかめ大使を作りすぎて、処分に困っていたのを全部浮竹に丸投げしたのだ。

浮竹はそれを喜んで受け取り、学院などに寄付したりと、いろんなところにおすそ分けして、日番谷のところにも大量におすそわけした。

わかめ大使は見た目があれだが、美味しいことには変わりなかったので、評判は上々であった。

白哉はというと、わかめ大使の他にも何かキャラクターを作って、わかめ大使のように流行らせたがっていたのだが、肝心のわかめ大使があまり注目を浴びていないので、また思案中の段階であった。

「よし、仕事が終わった」

日番谷は、真面目で勤勉で、仕事を良くこなす上に天童と誉れ高い最年少の隊長である。

「日番谷隊長、暇だ。ババ抜きしよう」

「二人でババ抜きなんかして、楽しいのか?」

「松本副隊長も呼ぼう」

「おい、松本ー」

「はーい」

隊首室でダラダラと怠けていた松本は、浮竹が来ていることに喜んで、顔を出した。

「浮竹隊長、今日は京楽隊長と一緒じゃなんですか?」

「あんな奴しらん。今週は、週2を週4にしやがった。あんなエロ魔人・・・・」

ぶーーーーー。

日番谷は、口に含んだ茶を噴き出していた。

「やーん、週4だなんて京楽隊長おさかん!」

腐った脳みそと目玉をもっている松本は、腐女子だ。よく京楽×浮竹の小説を同人誌として発売していて、その収入は副隊長としての収入より上だった。

「おまけに1日に5回だぞ」

ぶーーーーー。

日番谷はまたお茶を噴き出した。

「京楽のやつ、お前が体が弱いことを知っているんだろう?」

こほこほとせき込みながら質問すると、浮竹はぷりぷり怒りながら頷いた。

「今週は体調が珍しくかなりいいからっていったら、今までお預け喰らってたぶんを回収するって・・・・・・」

3人でするババ抜きは、面白いわけでも面白くないわけでもなかった。

「浮竹~ごめんてば~~~~~」

10番隊の執務室の窓の外で、窓にはりついた京楽がいたが、浮竹は無視していた。

「おい、浮竹あれ・・・・」

「知らん。俺は何も見ていない」

「浮竹~~~、半月の禁欲受けるから、機嫌なおしてよ~。君に無視され続けるのはさすがに堪える」

「ああいってるんだ、許してやったらどうだ?」

「ああもう、仕方ないな」

浮竹は、京楽を10番隊の執務室に入れた。

「ババ抜きだ。もしも京楽が1位で勝ったら、半月の禁欲もなしにして許してやろう」

「本当に!?」

げっそりとなってた京楽の顔が輝く。

こうして、4人でババ抜きした。

めちゃくちゃ霊圧をあげて、他の追随を許さぬ形で、京楽が1位で勝った。

「む・・・・・」

浮竹はその結果に思ってもみなかったので、ちょっと焦った。

「京楽、許してはやるが、しばらくはさせないぞ!」

「君は素直じゃないね」

浮竹に抱き着いて、そのうなじにかみつく。

「やめっ・・・・・」

「京楽、ババ抜きはまだ終わっていない・・・ってきいてねぇな」

「ちょ、やばい、やめろって」

「君は僕の全てだ・・・・」

「んああ・・・・・」

「蒼天に座せ、氷輪丸!」

しゅるるるるるどっかーーん。

「なんであたしまでええええ」

松本を巻き添えにして、日番谷が出した氷の龍は天高く昇っていく。無論、浮竹と京楽は瞬歩で
攻撃を避けている。

「この、ケダモノがーーーっ」

日番谷は、京楽に向けてさらに氷の龍を出した。

京楽は、斬魄刀を抜くこともなく、軽やかにかわしていく。

そして、浮竹を肩に担ぎあげて、京楽は雨乾堂の方に向かって去っていくのだ。

「浮竹・・・・成仏しろよ」

日番谷は、半壊した執務室から、浮竹と京楽が去っていった方を見て、ため息をつくのであった。






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