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一護とルキア

「ルキア」

「ん-、なんだ?」

「お前さ、副隊長になったっていうのに、こう度々現世にきて大丈夫なのか?」

一護は、今大学生だった。国際大学に通っていて、ドイツ語を選択し、来年留学予定であった。

「貴様が、来年から半年間帰ってこぬというから、今のうちに会いにいきておるのだ」

「はぁ。俺のこと、好きなのか?」

「たたたたたたたたたたたた」

「?」

「たたた、たわけ、そんなこと‥‥気づけ、ばか一護」

ルキアは真っ赤になった。

「え、まじで?」

ふっかけてきた一護も赤くなる。

「ルキア、その‥‥‥」

「一護、あのな‥‥」

「ルキアが先に言えよ」

「一護が先にしゃべれ」

一護の住む、一人暮らし用のアパートで、ルキアは一護と睨み合う。

「「好きだ」」

言葉は、綺麗にはもった。

「同時か」

「同時だな」

「でも、俺は来年は半年ドイツに留学するぞ」

「奇遇だな。私も、外の世界を見て回るために、ヨーロッパとやらに半年出張なのだ」

ルキアは、絶対無理をいってヨーロッパへの出張をもぎとったのであろう。

どこか、嬉し気だった。

「じゃあ、来年から一緒にドイツで生活するか?」

「貴様が哀れだから、いたしかたあるまい。一緒に住んでやる」

「正直になれよ、ルキア」

ルキアの、紫水晶の瞳を、一護がのぞきこんでくる。

「一緒に、いたいんだろ?俺は少なくともルキアと一緒にずっといたい」

「一護‥‥‥」

手が重なりあい、自然とキスをしていた。

触れるだけの、優しいキスを。

「黒崎ルキアになる気はねぇか?」

「いくら好きだとはいえ、私は死神で貴様は人間だ」

「俺が本物の死神になる」

「一護‥‥‥」

「もう一度だけ聞く。黒崎ルキアになる気はねぇか?」

「なる‥‥‥‥なりたい!」

ルキアは、涙を流していた。

本物の死神となる。つまりは人間を捨てるということ。

家族や友人を、ルキアのために捨てるというのだ。

「一護は、平気なのか。友人や家族を捨てることになるのだぞ」

「ややこしく考えすぎだろ。確かに本物の死神になったら、ずっと一緒の時間は生きられないけど、ある程度は一緒にいれる」

「そ、そうだな」

「あー。明日、白哉に挨拶にいくか。義妹さんをくださいって」

「い、一護!」

「白哉、許してくれるかな?」

「兄様は、私の幸せを一番に考えてくださる。最終的には許可をくれるだろ」

ルキアは、一護に抱きついた。

「貴様は私がいなくてはどうしようもない奴なのだから、嫁にきてやるのだ」

「なんだ、それ」

クスリと、一護が笑う。

その顔に、ルキアは赤くなる。

「き、貴様との婚姻は仕方なくだ!」

「はいはい。好きだぜ、ルキア。愛してる」

「わ、私も‥‥‥」

言葉は、唇でふさがれた。

「もう、なんなのだ!」

「先にちょっと手出しておかないと、恋次にもっていかれちまう」

「恋次が?気のせいではないのか。あやつは家族同然だ」

「だから、余計に危ないんだ。恋次のやつ、絶対ルキアのこと好きだぜ」

「そんなわけなかろう!」

「いいや、俺があってる」

しまいには、恋次を呼び出しそうな勢いなので、いったん恋次のことは放置することにした。

「ワンピース買いにいこうぜ。金なら出すから」

「なぜ、今ワンピースなのだ」

「ルキアのワンピース姿がかわいいから」

「き、貴様はいきなり何を‥‥‥…」

一護は、ルキアと手を繋いだ。

そのまま荷物をもって外に出て、アパートに鍵をかける。

「一緒に住もうぜ。いろいろ買わなきゃな。まずは着替えのワンピースだ」

「も、もう勝手にしろ」

ルキアは一護に手をひかれて、服の安いしまむらに入っていくのであった。


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