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一護を忘れたルキア 鮮やかに蘇れ

「今日は、花畑に行こう」

「なんの花畑だ?」

「ん?ネモフィラって青い花の広がった花畑がある大きな公園だ」

「ネモフィラ・・・・・なんだか、おいしそうな名前だな」

一護は笑った。

「おいしそうってお前な・・・どれだけ食い意地はってるんだよ」

「な、そういうつもりで言ったのではない!」

ルキアは真っ赤になって否定するが、一護は自分で作った弁当を包みにいれて、リュックサックの中にいれた。

「貴様の作る飯はうまいからな。今から楽しみだ」

「やっぱ、食い意地はってる」

「違うと申しているであろう!」

ネモフィラの花畑に行くと、ルキアはその美しい光景に言葉をなくしそうだった。

「空の青と交じりあって、境界線が分からなくなりそうだ」

「綺麗だろ?写真とるか」

「う、うむ・・・・・」

ネモフィラの花畑に囲まれて、シートを広げて一護特製のお弁当を食べた。

デザートには、きちんと密封された容器に白玉餡蜜が入っていた。

「貴様は、本当に私の恋人なのだな」

「そうだぜ?」

「貴様となら、結婚しても悪くない気がしてきた」

「まじか!?じゃあ、結婚しよう!」

「え、あ、ええ?」

「おーい白哉、ルキアが結婚していいって言ってるから、俺たち結婚式挙げちまってもいいよな?」

伝令神l機で、一護は白哉と連絡をとる。

白哉の方から、ルキアの伝令神機に電話があった。

「ルキア、一護と結婚するのに後悔はないか」

「兄様・・・不安がないといえば嘘になります。私は一護のことを忘れてしまった。でも、結婚式を挙げてみれば全てを思い出せそうな気がするのです」

「あいわかった。結婚式は来週の週末の予定にしておこう。一度結婚式前日で流れてしまったが、一度用意していたのだから、あまり時間はかからぬ」

「分かりました」

ルキアは、一護をずっと見つめていた。

青いネモフィラに囲まれたルキアは綺麗だと、一護は褒めてくれた。

ルキアは、記憶を失う前のように一護と一緒にいた。

今までの大切な記憶を失ってしまったのは哀しかったが、一護の言う通り、ルキアは再び一護を好きになっていた。

「もう、記憶など戻らなくてもよい。私は再び貴様が好きになった。好きだ、一護」

「俺も好きだぜ、ルキア。延期にしてた結婚式、本当に挙げてもいいよな?」

「う、うむ・・・・」

まだどこかに不安があったが、ルキアは一護という者を理解し、歩み寄り、知った。

一護と結婚すれば、失った記憶も戻るかもしれないと思った。

戻らなくても、それはそれでもう好きになっているのだがら、いいかとも思った。


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ペットショップで買ったネオンテトラは、今日も朽木家の広い玄関で元気に泳ぎ回っている。

「ウェディングドレスは水色がいい。ヴェールは青で・・・ネオンテトラのようになりたい」

「それ、ルキア、お前が記憶を失う前も言ってた台詞だ」

「む、そうなのか」

ルキアは不思議がる。

「やっぱ、完全に忘れてるわけじゃねーんだな。ちょっとずつ、戻ってきてる」

「そうか?」

「ああ」

やがて日にちが経ち、結婚式の日がやってきた。

「石田、チャド、井上、それに恋次に白哉。みんな、ありがとな」

結婚式にかけつけてくれた、友人たちを見渡す。

石田とチャドと井上も死んでおり、死神となって尸魂界で働いていた。

恋次と白哉は、ルキアの保護者と幼馴染として、姿を現した。

「てめぇ、ルキアを泣かせてみろ。とりあげるからな」

「んなことするかよ!」

「恋次、やめぬか。一護が困っているであろう」

水色のウェディングドレスを着て、青いヴェールを被ったルキアは美しかった。

「すっげー綺麗だ、ルキア」

「褒めても、何も出ないぞ!」

「いや、まじで。ネオンテトラか・・・悪くないな」

ブーケも、ネモフィtラの青と青薔薇でできていて、全体的に青で統一されていた。

「花嫁って純白が基本だけど、朽木さんの青で統一した姿、凄く綺麗」

井上が、ルキアを褒めた。

「ありがとう、井上」

「あ、あたしがあげた髪飾り、つけてくれてるんだ」

「ああ。ちょうど、青い宝石だったしな」

「嬉しいなぁ。黒崎君をとられるのはちょっと悲しいけど、二人が幸せならそれでいいや」

「ルキア、いくぞ。式場で、皆が待ってる」

「待て、一護!置いていくつもりか」

式は、淡々と行われた。

最初は洋風に結婚指輪を交換して、キスをした。

その瞬間、ルキアは倒れた。

ざわざわざとざわめく式場で、ルキアはすぐに立ち上がった。

「案ずるな。記憶が・・・・・戻ったのだ」

「本当か、ルキア!?」

「ああ。貴様との出会いも、死神代行の時代も、貴様が死神代行を引退した後も・・・・全て、思い出した」

一護は、ルキアを抱き上げて、くるくると回った。

「きゃあああ」

「はは、すげぇ嬉しい。結婚式の日に思い出してくれるなんて、まるで運命みたいだな?」

「貴様には、迷惑をかけた。これからは、貴様の妻として、貴様を支えていこう」

「ああ。好きだ、ルキア。愛している」

「私も好きだ、一護。愛している」

和風の結婚式も終わり、貴族へのあいさつ回りも終わって、結婚式は無事に終わった。

「子供が何人がいい?」

「き、貴様、まだ式を挙げたばかりであろうが」

「でも、結婚したら肉体関係もっていいんだろ?俺は3人ほしい」

「わ、私は2人でいい・・・・」

じゃあ、早速風呂一緒に入るぞ。

「ええええ!待て、心の準備が」

「んなもんいらねぇよ。風呂では何もしねーから」

「信じて、よいのだな?」

「お前がいやなら、夜も何もしない」

「嫌ではない・・・むしろ、愛し合いたい」

一護とルキアは一緒にお風呂に入り、一護はルキアの初めてをもらった。



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