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一護を忘れたルキア もう一度、始めから

「ルキア。俺の名前は黒崎一護。お前が好きだった男だ。ルキア、お前は俺の妻になる予定だった」

「黒崎一護・・・・・頭痛はしなくなったが、貴様のことが思い出せない。何故なのだ。何故、私は貴様のことだけを覚えていない?」

原因は不明だった。

「もう一度、一からはじめよう。はじめまして、俺は黒崎一護。13番隊副隊長だ」

「副隊長は、違う人物だったはずだ」

ルキアの言う名前は、前の副隊長だった。

「ルキア、愛してる」

一護は、ルキアを抱きしめてキスをする。

「何をする!」

パン!

平手打ちで頬を殴られたが、一護は嬉しそうにしていた。

「俺のこと、無視しないで見てくれるんだな。お前は、俺の妻になるべき人だ。愛してるぜ、ルキア。たとえ、お前が俺のことを忘れていたって、この想いは変わらない」

「うう、頭が、痛い・・・・・・・」

ルキアは、記憶にもやがかかったような気分を味わっていた。

「その声・・・どこでだろう。どこかで、聞き覚えが・・・せまい押し入れ・・・コン・・・」

「そうだ、ルキア。少しずつ、思い出そう?きっと、記憶は一時的に奪われただけだ。時間がたてば、元に戻るはずだ。それが無理なら、もう一度お前が俺を愛してくれたらいい」

一護は、自分に言い聞かせるようにルキアに話しかけた。

「貴様を愛する・・・・兄様や周囲の者が言うには、私は貴様のことを愛していたのだな」

「そうだぜ」

「また、愛せるだろうか?」

「ああ、できる。俺とお前は、魂のレベルで繋がっている」

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