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世界が終わってもⅡ「蒼い薔薇を夢見て」

ちなみに、収入面ではダントツにティエリアがトップで、年収は100億以上は硬い。
最先端のAIを独自に開発し、特許ももっている。ある会社と携帯して開発したり、それに今世界にあふれている最先端AIはティエリアの理論を基礎としており、特許税が入ってくるのだ。
その上で、芸能活動でミリオンセラーのアルバムで数億の稼ぎが入ってくる。長者番付で、アイルランドでも10本の指に入る。

本当なら、豪華な屋敷にすんでメイドにかしづかれ、セレブの生活を送るのは通常なのに、ティエリアは慎ましくニールと、そして半身であるリジェネと広くも狭くもない一軒家に住んでいる。
リジェネの収入も、億をこえている。ティエリアがサブボーカル、リジェネがボーカルを担当するユニットの出すCDは世界中でミリオンセラーをこえ、最近だしたアルバムは500万枚を突破した。サブボーカルのティエリアの歌声を一緒にメインにした成果があった。ティエリアが個人で出すアルバムは世界中でそれこそ一千万枚を突破するような勢いで、そんなティエリアが所属するユニットの唄も、綺麗で神秘的で、ただのアイドルグループにするには惜しい存在だった。

二人とも、金には無頓着だ。
特にティエリアは、年収のほとんどをユニセフに寄付し、残りの一部をCB機関、さらに残りの一部をありとあらゆる慈善団体に寄付している。
手元に残るのは、年に一千万あるかないか。
それだけあれば、十分だった。
リジェネは、将来何かたくらんでいるようで、貯蓄していたが。
ちなみに、主夫がメインであるニールの年収は恥ずかしながら、200万もなかったりする。だが、CB機関からガンダムマイスターだった人々には年金が出ており、その収入が年に三千万ほど。
ティエリアにも、同じくCB機関から三千万の年金が出ている。東京に住む刹那にも、ドイツに住むアレルヤにも、隣家に住むライルにも。でも、刹那もアレルヤも、たまにティエリアの家に訪れるが、それぞれCB機関で働いていた。ライルは隣なのでしょっちゅう、アニューと一緒に家を訪ねてくる。ライルもCB機関のアイルランド支部で働いていた。

誰も、無駄に年金に頼ることはない。

皆、慈善団体に寄付しているのがほとんどで、高価な贈り物を彼女にあげるときだけ、少し拝借する程度だ。
刹那なんて、CB機関でどんな仕事をしているかというと、新しい花の品種改良の仕事をしている。俺はガンダムだと日々呟きながら、ちなみに刹那が品種改良に成功し、世界で最も蒼い薔薇に近いといわれている薔薇の名前は、マリナ・ブルーローズ。愛しいマリナの名をつけた薔薇で、神秘的だ。他の花には必ずエクシアだとか、ダブルオーライザーとかついている中、マリナ・ブルーローズは世界でも愛されている青紫の薔薇だ。

数百年かけても、まだ人は蒼い薔薇の誕生に成功していない。
だからこそ、人は追い求める。品種改良をくりかえし、蒼い薔薇を作ろうと。

「お、刹那からだ」
特殊配達がやってきて、メッセージカードと植物の苗を置いていった。
「なになに・・・・マリナ・ブルーローズでも更に青が際立った花をを贈る・・・・マリナの深い青の瞳の薔薇がを咲かせることが、ガンダムである俺の仕事だ。エクシア・ローズパープルも一緒に贈る」
株ごと送られてきた花を、ニールは珍しそうに見る。
「ほんとに、花が青紫だ。刹那は変わらずガンダムアホみたいだけど・・・・」
「庭に、薔薇を埋めるスペースを作ろう。マリナ・ブルーローズは高くてそうそう手に入らない。良い機会だ」
ティエリアが嬉しそうに、青紫の蕾をたくさんつけた薔薇を見ている。

「こっちのエクシア・ローズパープルってのは、どこが他の薔薇と違うんだ?」
リジェネが、物珍しげに、刹那の作り出した薔薇に興味を持ったようであった。マリナ・ブルーローズという薔薇は、よくファンから贈られるもので、リジェネも好きだった。
それを、刹那が品種改良で作り出したというのだから、少なからず驚いていた。
「ほら、ここを見るといい」
ティエリアが、咲いている花を指差す。
「紫の花の奥に、青がまじっている」
「お、ほんとだ」
リジェネは薔薇に興味を持ったようだった。
そして、その日の午前はティエリアもリジェネもオフだったので、ニールも一緒になって、三人で庭に薔薇を埋めた。



 

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