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堕天使と天使6

天使たちの羽は、物質ではなく霊的なものでできていて、衣服の穴があいていなくても出し入れ自由だった。

なので、翼を出した時に服が破れるだとか、そんな心配はいらないし、肩甲骨あたりが開いた衣服を着なければならないということもなかった。

浮竹は、意識を集中して背にある6枚の翼から、ダガーのように羽を的に突き刺していく。

「フェザースラッシュ」

魔法ではなく、天使としての物理攻撃だった。

今度は京楽が、堕天使としての真っ黒な翼を一対出して、浮竹と同じように的に羽を突き刺す。

「フェザースラッシュ」

浮竹の放ったものは、3分の2が的にあたったが、3分の1は外れた。

一方、京楽の放ったものは的を完全に破壊してしまった。一番のヒット部分ばかりに集中して。

「むう、俺のほうが翼が多いのに、なぜ負ける」

「こればかりは、生きていた時間の差かな。この攻撃は咄嗟の時に役に立つから、僕は昔から練習してたしね。サキュバスの女の子を的にして、フェザースラッシュで女の子の周囲に羽をつきたてて、インキュバスの連中と酒を飲みかわしあって、他のサキュバスの子から夜のお誘を・・・・・」

見る見る浮竹が不機嫌になっていくのがわかる。


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