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小説掲載プログ
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夜の修行?いえいえ普通の修行です

仕事も終わったとある1日。

研磨しあっている、一般隊士を見て、自分もと思った。

だが、席官クラス相手でも、浮竹の修行相手になりそうにない。

ふと、いつも一緒にいる京楽ならどうだろうと思った。

ちょうど遊びにきた京楽に、声をかける。

「修行しよう、京楽」


「え、夜の修行だって?」

「このバカ!」

浮竹は、真っ赤になって京楽を殴った。

「ただの、修行だ!強くなりたいんだ」

「浮竹は十分強いと思うけどね」

京楽が、笠をかぶり直す。

「それでも、高みにのぼりたいと思うだろう」

「そうだね」

浮竹は病弱であるため、剣の腕が鈍っていないか心配しているのだ。

「僕でいいなら、修行の相手になるよ。夜の修行も歓迎だけど」

「茶化すな!」

浮竹は、京楽の頭をまたぽかりと殴ってから、場所を指定してお互いに斬魄刀を始解しする。

「高鬼」

「くっ」

「色鬼、白」

「くそっ」

攻撃を避ける。

浮竹の斬魄刀は、主に相手の攻撃を吸収して跳ね返すものだ。京楽のような斬魄刀とは、馬が合わない。

「破道の4、白雷!」

「甘いね!」

ざっと、さっきまでいた空間を、京楽の花天狂骨が切り裂いた。

お互い、手加減はしているが、斬魄刀を始解したのだ。

一撃か決まれば、ただでは済まない。

「色鬼、黒」

「くそっ」

浮竹は、また咄嗟に避けた。

花天狂骨に、直接斬撃を浴びせる。そして霊圧を吸収し、左の刃から斬撃を放った。

「ひゅう、霊圧を吸収して攻撃とか、やるね」

「うーん。お前が相手だと、どうにもやりにくいな。白打や鬼道に頼りがちになってしまう」

「そりゃあ、僕の斬魄刀の能力は、子供の遊びだからね。浮竹のように、相手の放った攻撃を吸収して跳ね返す攻撃の修行相手には、あんまり向いてないかもね」

「今まで何百年もお互いで競い合ってきたからなぁ。京楽の太刀筋は分かるし、癖とか知ってるし・・・・・日番谷隊長か白哉に頼むか」

そう言って、剣をしまった。

京楽も、剣を収める。

「日番谷隊長のほうがいいんじゃない?あの子、強くなりたがっているから。朽木隊長は、鍛錬のために付き合ってくれるか分からないなぁ」

「白哉とは、何度か剣を交えたことがあるぞ。千本桜を吸収して跳ね返したら、嫌な顔をされたのを覚えている」

「じゃあ、日番谷隊長のところにいってみますか」

「そうだな」

こうして、二人は10番隊の執務室にやってきた。

「日番谷隊長、修行の相手になってくれないか」

「は?」

首を傾げる日番谷に、京楽が言う。

「夜の修行じゃないよ」

「まだ言うか、お前は」

ぽかりと京楽の頭を殴って、日番谷に頼み込んだ。

「京楽だといつもと同じで、修行にあまりならないんだ。日番谷隊長、甘納豆好きなだけ買ってあげるから、修行につきあってくれ」

「甘納豆はいらんが、いいぞ」

「ほんとか!」

浮竹が顔を輝かせた。

京楽と浮竹と日番谷との3人で、先ほど京楽と剣を交えていた場所にまでやってきた。

「蒼天に座せ、氷輪丸!いけぇ!」

氷の龍を、浮竹は右の剣で吸い取った。そして、微妙に威力を調節して左の剣から繰り出す。

「うおおおおおおお」

日番谷は、それを物ともせずに切りかかってきた。

浮竹も、本気で切り結ぶ。

氷の龍が暴れまくった。

日番谷の息が切れだす。それは浮竹も同じことだった。

「やるね、日番谷隊長」

「浮竹、お前もな」

白打、鬼道も駆使して、攻撃をしあった。

やがて、浮竹が剣をしまった。

「もう十分だ。ありがとう、日番谷隊長」

「おう」

日番谷も、氷輪丸を収めた。

帰り道で、甘納豆を買った。それをいらないという日番谷に渡すと、日番谷は嬉しかったのか、歩みが軽やかになっていた。

「浮竹の斬魄刀は、使い辛そうだな」

「うーん。俺にはこれがしっくりくるんだが、双魚の理は、相手が攻撃してこないと、跳ね返せないからな。まぁ、普通にこっちから斬撃を浴びせることもできるけど、相手の放った技を吸収して、調節して跳ね返すからな」

甘納豆を口にしながら、日番谷は言う。

「そういえば、いろんな死神の卍解は見てきたが、今まで一度たりとお前が卍解している姿を見たことがないな」

「あー。俺の卍解は、京楽と一緒でちょっと特殊だから」

「そういえば、京楽の卍解も見たことがない」

「見せるような、簡単なものじゃないよ。範囲系だからね。その範囲にいた全ての命を摘み取るよ、僕の卍解は」

「そうか。それを考えれば、俺の卍解は使いやすい部類なんだろうな」

耐久時間が限られているとはいえ、氷を身にまとう日番谷の卍解は、戦闘特化といえるだろう。

「何はともあれ、今日は助かった。また、機会があれば修行に付き合ってくれ」

「ああ、分かった」

また、甘納豆を日番谷は口にした。

なでなで。

思わず、日番谷の頭を撫でると、日番谷が怒る。

「子供扱いすんな!」

「じゃあ、またな、日番谷隊長」

「ああ」

10番隊の隊舎まで送って、ふと京楽をみると、笠をとってじっとしていた。

「なんだ?」

「僕の頭も撫でて」

「変なやつ」

なでなでと撫でると、京楽は満足したのか、笠を被った。

「浮竹、僕との夜の修行は・・・あべし」

しつこく夜の修行という京楽の鳩尾に、軽く拳をいれる浮竹だった。




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