始めてを君と
「そういう」関係になったのは、京楽に好きだと告白されて、それを受け入れて10年経った頃だった。
いつも、お互いが一緒にいればそれでよかった。
キスやハグはしたけれど、それ以上の行為はなかった。
浮竹が、一度死ぬかもしれないと周囲に言われるほどに酷い発作を起こし、救護詰所の集中治療室に入って、やっとのことで退院できた頃から、京楽の態度が変わってきた。
いつもは、お互いを支え合う感じだったのだが、京楽から支配欲を感じるようになった。
浮竹は、そんな恋人を受け入れた。
「全てを僕のものにするよ」
そう言って、長くなった白い髪を一房手にとり、京楽は口づけた。
「春水・・・・・・・」
死神になって何年経っただろうか。
お互い、席官で忙しかったが、休暇の合間をぬっては小旅行に出かけたり、二人でふらりと総隊長の目をかいくぐって現世に行ったりもした。
「好きだよ、十四郎」
「俺も好きだ、春水」
いつもは、名を苗字で呼ぶ。
下の名で呼ぶ時は、想いを巡らせている時だけ。
「初めてだよね」
「当たり前だ。こんなことしたがるの、お前だけだ春水」
「そんなことはないと思うけどね。君に情欲を抱く者はけっこういるよ。陰でいろいろ始末してるけどね」
「怖いこというな」
「ふふっ。十四郎は、僕が怖い?」
「たまに。獣の目になるから、怖い」
「そっか。でも、初めてだから余計怖いかもしれないけど、逃げないでね」
「逃げるものか。半年悩んだんだ。もう覚悟は決めた」
浮竹の処女を、京楽が奪うと。
「あっ」
はじめて、額と頬と唇以外の場所にキスをされた。
首筋を吸い上げられる。
「んっ・・・・あとは、残すな・・・・・」
「二週間の休暇を揃ってもぎ取ったんだし、そのうち消えるよ」
「んあ・・・・・」
膨らみをもたぬ平らな胸を撫でられて、こりこりと先端を刺激されると、体が疼いた。
「あ・・・・・・」
「きもちいい?」
「分からない・・・・・」
浮竹は、混乱していた。
欲しい。
京楽が。そんな思いを抱くなんて、なんて劣悪な。
でも、京楽に求められて嬉しくて仕方ないのだ。
「足開いて・・・もう少し・・・・そう」
「あ!」
下肢にまとう衣を全てはぎとられて、花茎に手をかけられて、全身が震える。
やわやわと刺激を与えられて、それはゆっくりとたちあがった。
男として性欲は人並みにはあるし、自分で処理はしていたが、それでも普通の死神に比べたら淡泊すぎて性欲がないんじゃないかと言われるような有様だった。
自分のその場所が、他人の、しかも想い人である京楽がしごいていると思うだけで、いってしまいそうになった。
「あ、あ、あ!」
京楽は、浮竹の花茎をゆっくりと口に含んだ。
「あ、やめ!」
「十四郎、大丈夫だから。もっと力ぬいて」
頭を撫でられて、体中から力が抜けていく。
じゅぷじゅぷと水音をたてて、京楽が浮竹のものを口淫すると、浮竹はどろっとした濃い白い液体を、京楽の口の中にぶちまけていた。同時にすごい快楽に襲われて、悲鳴をあげる。
「ああああ!!!」
頭が真っ白になる。
そこから先も、京楽がずっとリードしてくれた。
「これは、体に毒のない潤滑油。濡れないそこを濡らすために、使うよ」
「あ・・・・・」
ぐちゃぐちゃと音をたてて、蕾に潤滑油が塗られて、指が出入りする。
「んあっ」
前立腺を刺激されて、内壁がきゅっとしまった。
「ここだね。君のいいところ」
「あ、変になるから、あんまり、さわるなっ」
指を二本から三本に増やされて、蕾はどろどろに溶けていった。
柔らかくなったことを確認してから、京楽はもうぱんぱんにはっていた前をくつろげて、欲望をとり出すと、浮竹の秘所にあてがった。
「ゆっくりがいい?それとも急がいい?」
「あ、ゆっくりで・・・・・・」
「分かったよ」
京楽は、浮竹を力のまま押し開くこともできたが、本人の希望通りにした。
ゆっくりと、浮竹の中に京楽が入ってくる。
「ん・・・ひあ、ああ、あ・・・んあ」
前立腺をすりあげながら挿入されて、浮竹はまた頭の中が真っ白になっていく。
「あ、春水・・・キスを、してくれ・・・・・」
「うん」
舌が絡み合う濃厚な口づけを交わし合いながら、ゆっくりと交じり合った。
「あ・・・・・」
「分かる?僕のが、全部君の中に入ってる」
「分かる・・・ドクドクしていて、熱い」
「君の中はすごいね。うねって、熱くて、締め付けてくる。最高だよ。やっと君の全てを手に入れた」
「んあ・・・・・・」
とろんと、快楽で溶け切った瞳で、浮竹は京楽を見上げた。
「そろそろ、動くよ」
「ん・・・・俺の中で、いってくれ。俺を孕ませて」
一度ひきぬいて、最奥までぱちゅんと音をたてて、侵入した。
「あ、奥に、奥にあたってる」
直腸を全て貫いて、結腸にまで入り込んだ京楽のオスは、淫らになっていく浮竹を楽しむように、何度も最奥にやってきた。
「あ、あ・・・・・いっちゃう、いってしまう」
「十四郎、いっちゃいなよ。僕もいくから。君の中で出すから」
「あ!!!」
「んっ・・・・」
二人して、浮竹は京楽の手の中に、京楽は浮竹の最奥に欲望をぶちまけていた。
「あ・・・・まだ足りない。春水、もっと、もっと出してくれ」
出ていこうとする京楽を、締め付ける。
「いけない子だね、十四郎は。いいよ、好きなだけ出してあげる」
この日のために、自虐もやめていた京楽にとって、元々一度で終わらす気などなかった。強壮剤までのんで、浮竹をとろとろに溶かすつもりだった。
ず、ず、ぐちゅぐちゅ。
結合部は泡立ち、体位を変えて何度も交わった。
「ああ・・・春水、もうらめぇっ」
したったらずな口調で、浮竹は熱に侵されていた。
「もうでない、春水、春水」
しおれてしまった花茎から一滴までをしぼりとるように、しつこくさすっていると、浮竹は涙を流した。
「もうやぁっ。でないのに、いってる。あ、またいく・・・・・」
中いきを憶えた身体は、淫乱に貪欲に、京楽を締め付けた。
「僕もそろそろ限界かな・・・・中で出すから、しっかり孕んでね」
「あ、あ、できちゃう、子供が・・・・あああ」
男なのだから、子供などできるはずがないのに、女になって種付けされるよりも快感が大きくて、本当に孕みそうな気がした。
ビュービューと、最後の一滴までを浮竹の最奥に流し込んで、京楽は満足した。
浮竹は、涙を流しながら掠れた声で。
「春水・・・好き」
と呟いた。
「僕も好きで愛してるよ、十四郎。初めてを僕にくれてありがとう。気持ちよかったでしょう?」
「うん・・・・・」
くったりと、疲れ気味に浮竹は頷いた。
告白されて十年経って、ようやく体の関係に至ったのだが、もう少し手加減したほうがよかったと思うのは、次の日浮竹がお約束のように熱をだしてしまってからだった。
初めてを君と。
女を抱いてきたことは何度かあるが、同性は浮竹だけだ。
浮竹は同性も異性もなかった。本当に初めてだった。
初めてを君と体験できて、よかったと京楽も浮竹も思うのだった。
いつも、お互いが一緒にいればそれでよかった。
キスやハグはしたけれど、それ以上の行為はなかった。
浮竹が、一度死ぬかもしれないと周囲に言われるほどに酷い発作を起こし、救護詰所の集中治療室に入って、やっとのことで退院できた頃から、京楽の態度が変わってきた。
いつもは、お互いを支え合う感じだったのだが、京楽から支配欲を感じるようになった。
浮竹は、そんな恋人を受け入れた。
「全てを僕のものにするよ」
そう言って、長くなった白い髪を一房手にとり、京楽は口づけた。
「春水・・・・・・・」
死神になって何年経っただろうか。
お互い、席官で忙しかったが、休暇の合間をぬっては小旅行に出かけたり、二人でふらりと総隊長の目をかいくぐって現世に行ったりもした。
「好きだよ、十四郎」
「俺も好きだ、春水」
いつもは、名を苗字で呼ぶ。
下の名で呼ぶ時は、想いを巡らせている時だけ。
「初めてだよね」
「当たり前だ。こんなことしたがるの、お前だけだ春水」
「そんなことはないと思うけどね。君に情欲を抱く者はけっこういるよ。陰でいろいろ始末してるけどね」
「怖いこというな」
「ふふっ。十四郎は、僕が怖い?」
「たまに。獣の目になるから、怖い」
「そっか。でも、初めてだから余計怖いかもしれないけど、逃げないでね」
「逃げるものか。半年悩んだんだ。もう覚悟は決めた」
浮竹の処女を、京楽が奪うと。
「あっ」
はじめて、額と頬と唇以外の場所にキスをされた。
首筋を吸い上げられる。
「んっ・・・・あとは、残すな・・・・・」
「二週間の休暇を揃ってもぎ取ったんだし、そのうち消えるよ」
「んあ・・・・・」
膨らみをもたぬ平らな胸を撫でられて、こりこりと先端を刺激されると、体が疼いた。
「あ・・・・・・」
「きもちいい?」
「分からない・・・・・」
浮竹は、混乱していた。
欲しい。
京楽が。そんな思いを抱くなんて、なんて劣悪な。
でも、京楽に求められて嬉しくて仕方ないのだ。
「足開いて・・・もう少し・・・・そう」
「あ!」
下肢にまとう衣を全てはぎとられて、花茎に手をかけられて、全身が震える。
やわやわと刺激を与えられて、それはゆっくりとたちあがった。
男として性欲は人並みにはあるし、自分で処理はしていたが、それでも普通の死神に比べたら淡泊すぎて性欲がないんじゃないかと言われるような有様だった。
自分のその場所が、他人の、しかも想い人である京楽がしごいていると思うだけで、いってしまいそうになった。
「あ、あ、あ!」
京楽は、浮竹の花茎をゆっくりと口に含んだ。
「あ、やめ!」
「十四郎、大丈夫だから。もっと力ぬいて」
頭を撫でられて、体中から力が抜けていく。
じゅぷじゅぷと水音をたてて、京楽が浮竹のものを口淫すると、浮竹はどろっとした濃い白い液体を、京楽の口の中にぶちまけていた。同時にすごい快楽に襲われて、悲鳴をあげる。
「ああああ!!!」
頭が真っ白になる。
そこから先も、京楽がずっとリードしてくれた。
「これは、体に毒のない潤滑油。濡れないそこを濡らすために、使うよ」
「あ・・・・・」
ぐちゃぐちゃと音をたてて、蕾に潤滑油が塗られて、指が出入りする。
「んあっ」
前立腺を刺激されて、内壁がきゅっとしまった。
「ここだね。君のいいところ」
「あ、変になるから、あんまり、さわるなっ」
指を二本から三本に増やされて、蕾はどろどろに溶けていった。
柔らかくなったことを確認してから、京楽はもうぱんぱんにはっていた前をくつろげて、欲望をとり出すと、浮竹の秘所にあてがった。
「ゆっくりがいい?それとも急がいい?」
「あ、ゆっくりで・・・・・・」
「分かったよ」
京楽は、浮竹を力のまま押し開くこともできたが、本人の希望通りにした。
ゆっくりと、浮竹の中に京楽が入ってくる。
「ん・・・ひあ、ああ、あ・・・んあ」
前立腺をすりあげながら挿入されて、浮竹はまた頭の中が真っ白になっていく。
「あ、春水・・・キスを、してくれ・・・・・」
「うん」
舌が絡み合う濃厚な口づけを交わし合いながら、ゆっくりと交じり合った。
「あ・・・・・」
「分かる?僕のが、全部君の中に入ってる」
「分かる・・・ドクドクしていて、熱い」
「君の中はすごいね。うねって、熱くて、締め付けてくる。最高だよ。やっと君の全てを手に入れた」
「んあ・・・・・・」
とろんと、快楽で溶け切った瞳で、浮竹は京楽を見上げた。
「そろそろ、動くよ」
「ん・・・・俺の中で、いってくれ。俺を孕ませて」
一度ひきぬいて、最奥までぱちゅんと音をたてて、侵入した。
「あ、奥に、奥にあたってる」
直腸を全て貫いて、結腸にまで入り込んだ京楽のオスは、淫らになっていく浮竹を楽しむように、何度も最奥にやってきた。
「あ、あ・・・・・いっちゃう、いってしまう」
「十四郎、いっちゃいなよ。僕もいくから。君の中で出すから」
「あ!!!」
「んっ・・・・」
二人して、浮竹は京楽の手の中に、京楽は浮竹の最奥に欲望をぶちまけていた。
「あ・・・・まだ足りない。春水、もっと、もっと出してくれ」
出ていこうとする京楽を、締め付ける。
「いけない子だね、十四郎は。いいよ、好きなだけ出してあげる」
この日のために、自虐もやめていた京楽にとって、元々一度で終わらす気などなかった。強壮剤までのんで、浮竹をとろとろに溶かすつもりだった。
ず、ず、ぐちゅぐちゅ。
結合部は泡立ち、体位を変えて何度も交わった。
「ああ・・・春水、もうらめぇっ」
したったらずな口調で、浮竹は熱に侵されていた。
「もうでない、春水、春水」
しおれてしまった花茎から一滴までをしぼりとるように、しつこくさすっていると、浮竹は涙を流した。
「もうやぁっ。でないのに、いってる。あ、またいく・・・・・」
中いきを憶えた身体は、淫乱に貪欲に、京楽を締め付けた。
「僕もそろそろ限界かな・・・・中で出すから、しっかり孕んでね」
「あ、あ、できちゃう、子供が・・・・あああ」
男なのだから、子供などできるはずがないのに、女になって種付けされるよりも快感が大きくて、本当に孕みそうな気がした。
ビュービューと、最後の一滴までを浮竹の最奥に流し込んで、京楽は満足した。
浮竹は、涙を流しながら掠れた声で。
「春水・・・好き」
と呟いた。
「僕も好きで愛してるよ、十四郎。初めてを僕にくれてありがとう。気持ちよかったでしょう?」
「うん・・・・・」
くったりと、疲れ気味に浮竹は頷いた。
告白されて十年経って、ようやく体の関係に至ったのだが、もう少し手加減したほうがよかったと思うのは、次の日浮竹がお約束のように熱をだしてしまってからだった。
初めてを君と。
女を抱いてきたことは何度かあるが、同性は浮竹だけだ。
浮竹は同性も異性もなかった。本当に初めてだった。
初めてを君と体験できて、よかったと京楽も浮竹も思うのだった。
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