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オメガバース恋白2

恋次と番になって、3カ月が経過した。

それまではいつも通りの日常を送っていたが、白哉がヒートを起こした。

薬を飲んでいるはずなのに、ヒートは抑えられなかった。

白哉は自室に閉じこもり、ヒートにうなされながらただ時間が過ぎるのを待っていた。

普通のオメガなら、気が狂いそうになるヒートを、白哉はただ熱を孕んで耐えていた。

恋次は、そんな白哉を敏感に察知して、最初は部屋の外から声をかけて、白哉が部屋に入れてくれるのを待っていたが、我慢の限界がきて白哉の部屋に無断で入った。

「隊長。俺たち番でしょう?なんでヒート我慢するんですか。もっと俺を頼ってください」

「薬で抑えられるはずなのだ。お前に迷惑をかけたくない」

「だから言ってるでしょう、番なんです」

「それでも・・・・私は私がオメガであることを否定したい」

「否定しても何も変わらないじゃないですか。抱きますよ。こっちは隊長のフェロモンにあてられて我慢の限界っす」

恋次は、白哉が横になっている布団をはぎ取り、抑制剤を過剰摂取している、白哉の周りにあった抑制剤を白哉の手の届かない場所に置いた。

「恋次・・・・・・・」

白哉も限界のようで、熱を孕んだ瞳で恋次を見ていた。

「愛してます、隊長」

ゆっくりと、白哉の服を脱がせていく。

白哉は熱にうなされながら、他人事のようにかんじていたが、刺激を与えられると敏感に反応した。

「あ!」

口づけを交わしあい、白哉の衣服をはぎとった恋次は、白哉のたちあがっていた花茎に手をかけて、しごいた。

「や・・・・・・」

自虐すらしなかった白哉にとって、その快感は凄まじいもので、恋次の子種が欲しくなって胎が疼いた。

「すまぬ、恋次」

「なんで謝るんすか」

「私は確かにオメガだ。アルファと偽りの仮面をかぶり、オメガであることを否定し続けてきた。お前に出会うまでは」

「隊長・・・・・」

「んんっ・・・・・」

舌が絡み合う口づけを交わし合い、恋次は白哉の花茎をしごいて、精液を出させた。

「ああああ!」

ヒート期間中は普通物事を考えられないのだが、白哉は抑制剤を過剰摂取し、耐えていた。

しかしそれも薬に抗体ができてきて、抑制剤がきかなくなりつつあった。

いずれ、自分がオメガであることが世間にばれるだろう。

怖かった。

朽木家の当主であり、4大貴族の白哉がオメガだと知ったら、他の4大貴族がきっと、娶りにくるだろう。

子は産みたくない。

それは白哉の希望だった。

それに、番はもういる。番を解消する手がないわけではない。

恋次が死ねばいいのだ。

そんなこと、白哉が許すはずもない。

「あ・・・・お前の子種を、くれ」

白哉もアルファである恋次に狂わされていく。

「言わなくても、たっぷりあげますよ」

既に濡れいる蕾を指で解してから、突きいれた。

「ひああああ!」

白哉は挿入された瞬間に射精していた。

「やっぱヒート期間は休んでください。俺が隊長のヒートに付き合うから、仕事はちょっとたまってしまいますが、それしかヒートを乗り越える道がない」

「あ・・・・・」

胎の奥まできた恋次のものを締め付けて、白哉は美し白い顔(かんばせ)に涙を流した。

快感からくるもので、痛いとか苦しいとかはなかった。

「隊長、もうヒートがきても隠さないでください。番の俺がいるんだ。隠す必要なんてないです」

「あああ・・・うあ」

子宮までずるりと入ってきた恋次のものに、前立腺を刺激されて快感でまた涙が零れた。

「恋次・・・・・」

「隊長、愛してます」

「あ、もっとくれ。お前の子種を。恋次、愛している」

「孕むくらいあげますよ」

ずちゅずちゅ。

卑猥な音をたてて、恋次のものが白哉の中をすりあげて押し入っていく。

「んあっ」

何度も前立腺を刺激されて、白哉は啼くことしかできなくなっていた。

「あ、あ、あ・・・・・」

「中にぶちまけますよ。全部受け取ってくださいね」

ずるりと一度引き抜かれて、背後から貫かれ白哉は体を弛緩させた。

「あ、あ!」

中でいくことを覚えた体は、貪欲に恋次の子種を欲した。

胎が満たされてしまうほどに子種をだされて、白哉は意識を失った。

起きた時、体は綺麗に拭われており、中に出されたはずのものもかき出されたいた。

「隊長。アフターピルです」

「子は産まぬ」

アフターピルを冷水と一緒に受け取って、迷うことなく飲んだ。

もしも子を孕んだとしても、白哉は堕胎するつもりである。

たとえ番の恋次望みであろうと、子は産みたくない。

自分がオメガだと周囲に完全にばれてしまうから。

恋次との子が欲しくないわけではないが、たとえオメガであろうと男である白哉が、子を産むことを望むはずもなく。

結局、ヒート期間の1週間は、白哉と恋次は何度も交じりあいながら、互いが番であることを確認し合うのであった。

もしも白哉が、4大貴族などではなく、貴族でもなく平民であったなら、恋次に嫁ぎ子を産んだだろう。

だが、白哉は4大貴族朽木家当主。

オメガであることを隠し続け、これからも隠していく。

アルファであると、偽りの仮面をかぶって。

その偽りの仮面がはがれ落ちるのは、恋次と二人きりの時だけ。

番になったために、他のベータやアルファを誘うフェロモンはでない。番である恋次にだけフェロモンを出す。

白哉は、恋次を利用しているような関係に、罪悪感を抱いていた。

恋次はただ、白哉を愛しているので、たとえ利用されているだけでも構わない。

「恋次・・・すまぬ」

「いいですよ、隊長。俺は隊長の番になれて嬉しいんです。例え子供を産んでくれなくてもいい。隊長は、俺のものだ」

「私は恋次ものか・・・・ふふ」

白哉はまだヒート期間なので熱に潤んだ瞳をしていたが、思う存分交わった後なので、思考はまともに働いた。

「いつか、私がオメガだと世間に知られたら、私はきっと私でいられない」

「隊長・・・・別にいいじゃないですか。オメガでも」

「よくない。4大貴族でありながら、アルファでなくオメガなど・・・・・・」

「俺は流魂街出身なのに、アルファなんですよね」

「お前が羨ましい」

「隊長、しばらく横になっててください。その調子じゃ、ろくに何も食べてなかったんでしょう。今、何か作ってきてもらいます」

「ふ・・・・確かに空腹だ。ヒートでそれどころではなかったが、交わるとしばらくの間ヒートが収まるのが救いか」

番が恋次でよかった。

白哉はそう思うのであった。







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