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温もり

ただのお泊りのはずであったのだ。

だが肌寒い季節、恋次と一緒の部屋で寝ると決めた白哉は、別々の布団で寝ていたのだが、白哉が恋次の布団の中に入り込んできて、恋次は目を覚ました。

「隊長?」

返事はない。

かわりに、抱き寄せられる。

「隊長‥‥‥?」

「寒い‥‥」

半分覚醒しながら半分寝ていた。

恋次を抱き寄せて、その体温の温かさで白哉はまた眠ってしまった。

「ぬおおお、蛇の生殺し状態いいいいい」

恋次も寝ようとしたが、白哉の綺麗な顔(かんばせ)と艶のある長い黒髪といい匂いに、寝ようにも寝れない。

「隊長、我慢の限界っす!」

恋次は、白哉を抱きしめてキスをした。

ぼんやりと覚醒した白哉は。

「湯たんぽ代わりは黙って寝ていろ」

と言って、また眠ってしまった。

「隊長おおおおお」

恋次は、結局それから一睡もできなかった。



次の日。

白哉は、夜の自分の言動を覚えていなくて、恋次が白哉を抱きしめていたのでとりあえず殴った。

「隊長、酷いっす。俺を湯たんぽ代わりにしたり」

「私はそのようなことはせぬ」

そう言って、布団を片付けようとする。

「すんません、隊長のせいで全然寝れてないんで、3時間ばかり仮眠させてください」

「軟弱者め」

「隊長のせいですからね!」

「私は何もしていない」

その唇を唇でふさいでいやると、白哉はやや赤くなって恋次から離れる。

「寝るなら好きにせよ。兄といく予定の買いものであったが、ルキアと一緒に行く」

「あああああああ!約束してたんだったああああ」

恋次は、結局仮眠を諦めて白哉と行動を共にする。

駄菓子屋により、わかめ大使がちゃんと売られているのを確認してから、次の遠征で個人的に必要なものを商店街に入り、いろんな店によっては買っていく。

支払いは全て白哉もちだ。

「あ、新作のゴーグルでてやがる‥‥‥‥」

「たまには兄との買い物もいいな。楽しませてくれた礼だ。買ってやる」

「えええ、でもめちゃくちゃ高いっすよ」

「安いであろう。たかが40万環だ」

つまりは40万円。

やっぱり白哉の金銭感覚は普通と違うと思いながらも、何気に新作ゴーグルを買ってもらう恋次であった。

白哉との買い物は、恋次はデートだと思っているが、白哉はそうは全然思っていないことは、買い物が終わってから分かるのあった。



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